Express VIの構成ダイアログボックスVIは、ユーザがExpress VIのランタイム動作の設定を構成できます。また、構成ダイアログボックスVIにはExpress VIのユーザインタフェースも含まれています。Express VI作成ツールウィザードで新しいExpress VIを作成し、ソースVIを設計した後、構成ダイアログボックスVIのフロントパネルを設計し、表示されたブロックダイアグラムのテンプレートを変更して、Express VIのランタイム動作を構成できます。

構成ダイアログボックスVIのフロントパネルを設計する

ユーザインタフェースを完成するには、構成ダイアログボックスVIのフロントパネルを開きます。デフォルトで、基本的なOKキャンセルヘルプボタンのみが定義されます。メインセレクションフレームには構成ダイアログボックスVIのユーザインタフェースオブジェクトが含まれています。メインセレクションフレームで、Express VIの構成ダイアログボックスの任意のユーザインタフェースオブジェクトを配置します。

ユーザインタフェースを作成する際のアドバイスを以下に示します。

  • システムパレットからできるだけ多くの制御器と表示器を使用するか、または他の構成ダイアログボックスからオブジェクトをコピーして貼り付けます。システム制御器はプラットフォーム特有の描画関数を使用するため、各プラットフォームに対応した標準ダイアログボックスのようにダイアログボックスの外観や動作を作成する際に役立ちます。
  • システムカラーおよびフォントを使用します。
  • 非表示の制御器、タブ制御器、複数ページなど、非表示選択の数を最小にします。非表示オブジェクトなしでは構成ダイアログボックスを作成できない場合、2番目のページまたはタブ制御器を使用します。
  • ユーザインタフェースのスタイルに一貫性を持たせます。たとえば、OKキャンセルヘルプボタンは構成ダイアログボックスの右下隅に表示します。

また、ユーザインタフェースを作成する場合は「LabVIEWスタイルチェックリスト」およびその他の開発ガイドラインを使用します。

ユーザインタフェースの作成後、フロントパネルのサイズ変更を行い、Express VIの構成で必要項目のみを表示するようにします。一般的に、メインセレクションフレーム、およびOKキャンセルヘルプボタンのみを表示するように、フロントパネルをサイズ変更します。

構成ダイアログボックスVIのブロックダイアグラムを設計する

構成ダイアログボックスのユーザインタフェースの作成後、表示されているブロックダイアグラムのテンプレートを変更します。構成ダイアログボックスVIのブロックダイアグラムは、初期化、メインWhileループ、再構成の3つのセクションに分割されます。

初期化セクション

ブロックダイアグラムの初期化セクションには、制御器データ配列と空のスタックシーケンスストラクチャが含まれます。制御器データ配列はソースVIの構成可能パラメータをリストします。スタックシーケンスストラクチャでは、構成可能な制御器のデフォルト値を設定できます。

制御器データ配列の制御器名は、ソースVIの制御器名に一致します。配列は、構成ダイアログボックスとExpress VIの間で値を転送するすべての制御器を含む必要があります。Express VIは制御器の値を読み取り、該当する詳細ヘルプを生成して、それらをExpress VIに書き込みます。

制御器データ配列の各要素は以下のオブジェクトを含むクラスタです。

  • 制御器タイプ―フロントパネル制御器、定数、Express VIタイトル、ダイナミックデータタイプ制御器など、ソースVIの制御器のタイプを指定します。
  • ソースVI制御器ラベル―ソースVIのフロントパネルに表示される項目ラベルを指定します。
  • 構成ダイアログ制御器ラベル―構成ダイアログボックスVIのフロントパネルに表示される項目ラベルを指定します。空の文字列は、そのラベルがソースVIのラベルと同じであることを示します。
ヒント 制御器データ配列を右クリックし、ショートカットメニューから表示項目»ラベルを選択して、各配列要素のラベルを表示します。

メインWhileループセクション

ブロックダイアグラムのメインWhileループセクションはユーザインタフェースイベントを処理します。このセクションはデフォルト値とExpress VIの最後に行われた反復で発生した値を表示するフロントパネルの領域に対応しています。

構成ダイアログボックスVIはユーザイベントを待機するため、Whileループのメインオブジェクトはイベントストラクチャです。イベントストラクチャはユーザが3つのボタン (すべてのダイアログボックスにはOKキャンセルヘルプボタンが含まれます) のうち1つをクリックする捜査を待機します。OKまたはキャンセルボタンのどちらかをクリックするとループが終了します。OKボタンをクリックすると、構成ダイアログボックスVIで新規の構成が保存されます。キャンセルボタンをクリックすると、変更を保存しないで構成ダイアログボックスを閉じます。ヘルプボタンをクリックすると、構成ダイアログボックスは開いたままですが、参照するヘルプファイルが開きます。

構成ダイアログボックスVIのメインWhileループセクションは、ユーザがVIで再構成セクションに書き込むデータを入力できるようにします。ユーザがExpress VIの構成ダイアログボックスで目的の設定を選択すると、メインWhileループセクションでその選択が処理されます。メインWhileループセクションは必要に応じて制御器を無効にし、ラジオボタンを更新して、グラフサンプルやプレビューデータなどの表示器のフィードバックを更新します。

再構成セクション

ブロックダイアグラムの再構成セクションには、Terminals to Grow配列とgenHelp VIが含まれます。Terminals to Grow配列は、デフォルトで拡張されているように表示されるExpress VIの拡張可能端子をリストします。配列に編集を加えても拡張可能端子が削除されたり順序が変更されることはありません。結果として、ユーザが拡張して接続する端子は、構成ダイアログボックスで選択する値を無効にします。genHelp VIはExpress VIの現在の構成で詳細ヘルプウィンドウを更新します。

また、再構成セクションは入力と出力の名前を変更し、制御器と表示器を端子ペーンに接続することもできます。