他社のソース管理プロバイダを使用するようにLabVIEWを構成すると、LabVIEWプロジェクト内の項目のすべてのファイルやフォルダ、また個々のVIでソース管理操作を実行することができます。フォルダでソース管理を実行する場合、階層内の該当するすべての項目が影響を受けます。たとえば、ソース管理にファイルを追加すると、ソース管理にまだ追加されていないフォルダ内のファイルだけが追加されます。ツール»ソース管理を選択し、利用できるオプションの中から選択することによって、次の操作にアクセスします。LabVIEWのプロジェクト内で、ソース管理ツールバーボタンを使用するか、プロジェクトエクスプローラウィンドウでファイルまたはフォルダを右クリックして、ショートカットメニューからオプションを選択します。

また、プロジェクトプロパティダイアログボックスのソース管理ページで個々のLabVIEWプロジェクトでソース管理を構成することができます。LabVIEW環境で指定した1つのソース管理プロジェクトではなく異なるソース管理プロジェクトを使用するか、またはLabVIEWプロジェクトでソース管理を使用する場合、個々のLabVIEWプロジェクトのソース管理を構成します。LabVIEWプロジェクトは、デフォルトでLabVIEW環境に指定するソース管理構成を使用します。プロジェクト»プロパティを選択するか、またはプロジェクトルートを右クリックしてショートカットメニューからプロパティを選択して、プロジェクトプロパティダイアログボックスを表示します。カテゴリリストからソース管理を選択してソース管理ページを表示します。

ソース管理を使用する場合、以下の注意事項を参照してください。

  • ソース管理に保存するVIおよびその他のファイルタイプからコンパイルコードを分離することを検討します。デフォルトでは、VIを編集すると、変更したVIを呼び出すすべてのVIが自動的に再コンパイルされるため、発呼者VIに未保存の変更が存在することになります。したがって、発呼者VIがソース管理に保存されている場合、発呼者VIを一旦チェックアウトして、再びチェックインする必要が生じます。一方、コンパイルコードをVI階層内のVIから分離すると、1つのVIを変更しても、同じVI階層内の他の部分に未保存の変更が発生することがありません。このため、変更したいVIのみをチェックアウトすることができます。
  • LabVIEWプロジェクトの外でVIとソース管理を使用する場合、プロジェクトライブラリ (.lvlib) またはプロジェクト (.lvproj) など、プロジェクトに特定の項目に対してソース管理操作を実行することができません。
  • LLBのVIに対してソース管理操作を実行しようとすると、LabVIEWはVI自体ではなく、VIを含むLLBで操作を実行します。LLBの1つのVIのみにソース管理操作を実行できません。
  • VIが再入可能な場合、ソースVIのクローンでソース管理操作を実行することはできません。クローンVIのツール»ソース管理メニューでソース管理操作が無効になります。

LabVIEWでは以下のソース管理操作を完了できます。

注意 ソース管理からファイルを削除する際は注意が必要です。一部のソース管理プロバイダは、ファイルのローカルディレクトリのコピー、プロバイダが維持する古いバージョンのすべてのファイル、およびファイルの履歴ログを削除します。
  • 履歴を表示―選択されたファイルのソース管理履歴を表示します。履歴には、ソース管理に追加された後のファイルへの変更記録が含まれています。履歴には、ファイルをチェックインした日付、ユーザの動作など、ファイルの前のバージョンに関する情報が含まれます。この操作は、フォルダに対して実行できません。
  • 差異を表示―選択されたファイルのローカルコピーとソース管理にあるバージョンを差を表示します。テキストファイルに対しては、ソース管理プロバイダのデフォルトの比較ツールが使用されます。比較するVIを選択すると、LabVIEWは差異ダイアログボックスに結果を表示します。この操作は、フォルダに対して実行できません。
    メモ LabVIEWと他社のソース管理プロバイダに互換性がない場合、LabVIEWは他社のソース管理プロバイダのデフォルト比較ツールを起動します。Perforce SCMおよびRational Clearcaseは、LabVIEWがVIのグラフィカルディファレンシング (相違点認識) を完了するために使用する方法と互換性がありません。
  • プロパティ―チェックアウトのステータスおよび修正日など、選択されたファイルのソース管理プロパティを表示します。この操作は、フォルダに対して実行できません。
  • ステータスを更新―LabVIEWプロジェクト以外で作業している場合、LabVIEWプロジェクトのファイルまたはVIのソース管理ステータスを更新します。
  • ソース管理クライアントを実行―ソース管理プロバイダのファイル管理クライアントを起動します。
メモ 以下のソース管理操作は、プロジェクトルートを右クリックするとショートカットメニューに表示されます。
  • すべてのファイルの最新バージョンを取得―プロジェクトから欠落しているか旧バージョンであるファイルの最新バージョンを特定して取得します。プロジェクトから欠落しているファイルまたは旧バージョンファイルの最新バージョンは、ソース管理から取得されます。LabVIEWが取得できない欠落ファイルの情報は、見つからないファイルの情報ダイアログボックスに表示されます。