一般的な方法で多くの異なるタイプのデータを処理するVIが必要となることがあります。各特定データタイプ用に異なるVIを書くこともありますが、VIのコピーは、1つのVIを変更するとすべてのVIを変更するように覚えておく必要があるため、管理が大変です。こうした状況の解決方法の1つとして、バリアントデータタイプがあります。バリアントデータタイプは、LabVIEWのその他すべてのデータタイプの汎用コンテナです。他のデータをバリアントに変換する場合、バリアントはデータとそのデータの元のデータタイプを保存します。これにより、後からそのバリアントデータを正しく元のデータに変換し直すことができます。たとえば、文字列データをバリアントに変換する場合、バリアントは文字列のテキスト、およびこのデータが元は (パス、配列のバイト、その他のLabVIEWタイプとは異なる) 文字列であることを示す表示器を保存します。

バリアント関数を使用して、バリアントデータの作成や操作を実行します。平坦化されたデータやLabVIEWデータはバリアントデータに変換することができます。バリアントデータをLabVIEWデータに変換することもできます。データタイプ解析VIを使用して、バリアントに保存されているデータタイプを取得し、別のデータタイプと比較します。

バリアントデータのタイプがあるため、データの属性を保存することができます。属性とは、ユーザにより定義され、バリアントデータタイプに格納されるデータに関する情報です。たとえば、データの1つが作成された時間を知りたい場合は、バリアントデータとしてデータを格納し、時間という名前で属性を追加して、時間文字列を格納できます。属性データは任意のタイプを入力できます。また、属性は、バリアントデータから削除したり、取り出したりすることができます。