作業環境をカスタマイズする
- 更新日2025-08-27
- 11分で読める
制御器および関数パレットをカスタマイズしたり、オプションダイアログボックスを使用してパレットの形式を選択したり他の作業環境オプションを設定したりできます。
制御器および関数パレットをカスタマイズする
制御器および関数パレットは、以下の方法でカスタマイズできます。
- パレットにVIおよび制御器を追加します。
- パレットセットを編集して、標準パレットの再編成、サブパレットの作成や移動などを行います。
- ツールキットをパレットに追加します。
- 関数パレット上の項目をお気に入りカテゴリに追加します。
VIと制御器をユーザおよび計測器ドライバサブパレットに追加する
関数および制御器パレットにVIおよび制御器を追加する最も簡単な方法は、labview\user.libディレクトリにVIおよび制御器を保存することです。LabVIEWを再起動すると、ユーザライブラリおよびユーザ制御器パレットには各ディレクトリのサブパレット、LLB、またはlabview\user.libのパレットファイル (.mnu)、およびlabview\user.libの各ファイルのアイコンが表示されます。特定のディレクトリにファイルを追加または削除した後にLabVIEWを再起動すると、パレットが自動的に更新されます。
計測器ドライバパレットは、labview\instr.libディレクトリに対応しています。関数に計測器ドライバを追加するには、このディレクトリに保存します。
この方法で関数および制御器パレットにVIや制御器を追加する場合、各サブパレットの名前や、パレット上でのVIまたは制御器の正確な位置は設定できません。
パレットセットを編集する
制御器および関数パレットセットを編集ダイアログボックスを使用して、パレットセットを編集します。ツール»上級»パレットセットを編集を選択して、制御器および関数パレットセットを編集ダイアログボックスを表示します。制御器および関数パレットの情報は、labview\menusディレクトリに保存されます。menusディレクトリには、各パレットカテゴリに対応するディレクトリが含まれます。
パレットを編集する場合、LabVIEWはこの編集をlabview\menusディレクトリへ保存します。LabVIEWは、元のパレットのコピーに編集を保存します。標準パレットを保護することで、元のパレットを壊すことなくパレットを自由に試すことができます。元のパレットに戻るには、制御器および関数パレットセットを編集ダイアログボックスのデフォルトに戻すボタンをクリックします。
また、パレットの編集VIを使用して、パレットセットをプログラム的に作成および編集することもできます。多くのパレットを編集したり、新規のパレットを作成したり、パレットの外観を確認したりする場合は、パレットの編集VIを使用します。
パレットファイル (.mnu) からデータを抽出するには、「パレットを読み取る」VIを使用します。パレットデータ出力には、パレットファイルからのパレットに関するすべての情報が含まれています。制御器または関数パレット用のパレットファイルからのデータを読み取るには、パレットタイプ入力で制御器または関数を選択します。別のタイプのパレットのデータを読み取るには、再度「パレットを読み取る」VIを実行します。既存のパレットをテンプレートとして使用する場合、「パレットを読み取る」VIを使用します。既存のパレットからデータを読み取り、データをカスタマイズして、新規のパレットを作成することができます。
パレットファイルにパレットデータを書き込むには、「パレットを書き込む」VIを使用します。パレットに表示する情報を指定するには、パレットデータクラスタの項目入力を使用します。パレット上の項目の順序は、項目入力の項目の順序によって決まります。制御器または関数パレットのパレットファイルにデータを書き込むには、パレットタイプ入力で制御器または関数を選択します。別のタイプのパレットのデータを書き込むには、再度「パレットを書き込む」VIを実行します。
「パレットを書き込む」VIのアプリケーションリファレンス入力でターゲットを指定することで、特定のターゲットのパレットセットを編集することができます。基準としたいターゲットでプロジェクトを作成します。プロジェクト:プロジェクト[]プロパティを使用して、プロジェクトからターゲットリファレンスを取得します。ターゲットリファレンスがある場合、アプリケーションプロパティを使用して、アプリケーションリファレンスを取得します。
| 注意 パレットの編集VIを使用してlabview\menusディレクトリのパレットを編集する場合、LabVIEWはオリジナルのパレットのコピーに編集を保存しません。オリジナルのパレットを編集した後は、オリジナルのパレットは復元できません。 |
パレットセットを編集した後は、パレットを更新メソッドを使用してパレットセットを更新します。
制御器と関数パレットセットをプログラム的に編集するサンプルについては、labview\examples\Palette APIディレクトリを参照してください。
関連サンプルを検索
LabVIEWでパレットを保存する方法
.mnuファイルおよび.llbファイルには、制御器パレットと関数パレットが1つずつ含まれています。また、各ファイルには制御器および関数パレットのアイコンが含まれています。作成したサブパレットは、それぞれ別の.mnuファイルに保存する必要があります。
LabVIEWは、各VIまたは制御器に対し、パレット上にアイコンを作成します。各サブディレクトリ、.mnuファイル、または.llbファイルに対しては、パレット上にサブパレットを作成します。
.NETおよびActiveXサブパレットを作成する
.NETまたはActiveXコントロールをフロントパネルで使用する場合は、ツール→インポート→.NETコントロールをパレットに追加またはActiveXコントロールをパレットに追加を選択して、.NETコントロールまたはActiveXコントロールのセットをカスタムコントロールに変換して、制御器パレットに追加します。デフォルトでlabview\menus\Controls\DotNet & ActiveXディレクトリにあるすべてのファイルが.NET & ActiveXパレットに自動的に表示されるため、LabVIEWはこのディレクトリに制御器を保存します。
パレットにツールキットとモジュールを表示する
LabVIEWにモジュールまたはツールキットをインストールした後、そのモジュールまたはツールキットを示すパレットは関数パレット上の関連するカテゴリに表示されます。モジュールとツールキットサブパレットをユーザライブラリとお気に入りパレットに追加して、パレットの表示をカスタマイズすることができます。
作業環境オプションを設定する
LabVIEWをカスタマイズするには、ツール»オプションを選択します。オプションダイアログボックスを使用して、フロントパネル、ブロックダイアグラム、パス、パフォーマンスおよびディスク、アライメントグリッド、パレット、取り消し回数、デバックツール、色、フォント、印刷、履歴ウィンドウ、その他のLabVIEW機能のオプションを設定します。
オプションダイアログボックスの左側にあるカテゴリリストを使用して、オプションの異なるカテゴリから選択します。
LabVIEWのオプションの保存方法
オプションダイアログボックスを使用するので、オプションを手動で編集したり、その正確な形式を知っておく必要はありません。LabVIEWは、オプションを各プラットフォームで異なる場所に格納します。ただし、各プラットフォームのファイル形式はその他の構成ファイルに似ています。LabVIEWセクションマーカで始まり、offscreenUpdates=Trueのようにオプション名と値がその後に続きます。
Windows
LabVIEWは、labviewディレクトリのlabview.iniファイルにオプションを格納します。
別のオプションファイルを使用する場合は、LabVIEWの起動に使用するショートカット内にそのファイルを指定します。たとえば、labview.iniの代わりにコンピュータ上のlvrcという名前のオプションファイルを使用するには、デスクトップ上のLabVIEWのアイコンを右クリックしてプロパティを選択します。ショートカットタブをクリックして、リンク先テキストボックスに「labview-pref lvrc」と入力します。
macOS
LabVIEWは、LabVIEW Preferencesのオプションを、ホームディレクトリの~/Library/Preferences/LabVIEW x Preferences (xはLabVIEWのバージョン番号) にあるテキストファイルに保存します。
別のオプションファイルを使用する場合は、LabVIEW PreferencesファイルをLabVIEWフォルダにコピーして、Optionsダイアログボックスでオプションを変更します。LabVIEWを起動すると、LabVIEWは最初にLabVIEWフォルダでオプションファイルを検索します。ファイルが見つからないと、User Preferencesフォルダを検索します。ファイルが見つからないと、User Preferencesフォルダに新規ファイルを作成します。LabVIEWは、Optionsダイアログボックス内でのすべての変更内容を、最初に見つけたLabVIEW Preferencesファイルに書き込みます。
Linux
LabVIEWは、ホームディレクトリの/home/<username>/natinst/.config/LabVIEW-x/labview.conf (xはLabVIEWのバージョン番号) にオプションを保存します。オプションダイアログでオプションを変更すると、LabVIEWは変更を/home/<username>/natinst/.config/LabVIEW- x /labview.confファイルに書き込みます。
別のオプションファイルを使用する場合は、LabVIEWを起動するときにコマンドラインにそのファイルを指定します。たとえば、/home/<username>/natinst/.config/LabVIEW- x /labview.confの代わりにtestディレクトリ内のlvrcという名前のファイルを使用するには、「labview -pref /test/lvrc」と入力します。LabVIEWはOptionsダイアログボックス内でのすべての変更内容をlvrcオプションファイルに書き込みます。コマンドライン上でオプションファイルを指定すると、LabVIEWはプログラムディレクトリ内の/home/<username>/natinst/.config/LabVIEW- x /labview.confファイルを読み取りますが、コマンドライン上に指定されたオプションファイルは、プログラムディレクトリ内の競合するエントリよりも優先されます。