多態性VIは、異なるデータタイプに適応します。多態性VIは、同じコネクタペーンパターンのあるVIの集合体です。集合体の各VIは、多態性VIのインスタンスです。各インスタンスには、他のインスタンスとは異なるデータタイプを受け入れる入力または出力端子が1つ以上あります。

たとえば、「キーを読み取る」VIは多態性VIです。そのデフォルト値の端子はブール値、倍精度浮動小数点の数値、符号付き32ビット整数の数値、パス、文字列、または符号なし32ビット整数の数値のデータを受け入れます。

多態性VIは、同じ操作を、異なる複数のデータタイプに対し、各データタイプにつき異なる実装方法で実行する場合に作成します。異なるデータタイプに対して類似した方法で操作を実装でき、大幅なカスタマイズが必要ない場合は、代わりに順応性VIを作成します。

以下の手順に従って、多態性VIを作成します。

  1. 同じコネクタペーンのパターンで複数のVIを作成します。コネクタペーンに対応する入出力端子があることを確認します。あるVIのコネクタペーンの端子が入力端子である場合、別のVIのコネクタペーンの対応する端子は入力端子または未使用である必要があります。出力端子の場合も同じ論理が適用されます。VIには同じデータタイプまたは同じタイプのサブVIと関数が含まれている必要はありません。
  2. ファイル»新規を選択して新規ダイアログボックスを表示します。
  3. 新規作成リストから多態性VIを選択します。
  4. OKボタンをクリックし多態性VIウィンドウに戻ります。
  5. ファイルダイアログボックスを表示するには、 追加をクリックします。
  6. 多態性VIにインスタンスとして含めるために作成した複数のVIの1つを選択し、OKボタンをクリックします。インスタンスVIリストの一番上にそのVIが表示されます。リストの上のインスタンスは多態性VIのデフォルトインスタンスで、このインスタンスによって多態性VIのデフォルトコネクタペーンを決定します。
  7. 手順5~6を繰り返して、他のVIもリストに加えます。デフォルトのコネクタペーンのパターンに適合しないVIは、壊れたアイコン で表示されます。この時点でも多態性VIを保存することができます。インスタンスを多態性VIから削除するには、インスタンスを選択し、削除ボタンをクリックします。
  8. (オプション) インスタンスの順序を変更するには、リスト内のインスタンスを選択し、上に移動または下に移動矢印ボタンをクリックします。リストでインスタンスを選択して、リスト内の新しい位置にドラッグして移動することもできます。
メモ インスタンスVIリスト内のVIをダブルクリックすると、VIが開きます。
  1. (オプション) 多態性VIがブロックダイアグラムにどのように表示されるかを指定するには、ブロックダイアグラムの外観オプションを構成します。
  2. 多態性VIのアイコンを作成するには、アイコンを編集ボタンをクリックします。
  3. 多態性VIの説明を作成するには、ファイル»VIプロパティを選択し、カテゴリプルダウンメニューからドキュメントを選択します。多態性VIの説明は、多態性VIを構成するインスタンスVIの説明と関連付けられていません。多態性VIウィンドウでインスタンスVIのアイコンを描画を選択した場合、各インスタンスVIの説明を作成してください。LabVIEWでは、多態性VIの上にカーソルを移動すると、詳細ヘルプウィンドウ内にインスタンスVIの説明およびコネクタペーンが表示されます。また、多態性VIまたはそのセレクタのショートカットメニュー上にカーソルを移動すると、詳細ヘルプウィンドウに各インスタンスの説明が表示されます。
  4. ファイル»保存を選択してVIを保存します。
  5. ファイル»閉じるを選択して、多態性VIのウィンドウを閉じます。

既存の多態性VIでインスタンスを追加または削除したり、多態性VIおよびセレクタのショートカットメニューを編集したり、多態性VIのインスタンスを手動で選択することができます。

関連情報

多態性VI

順応性VIと多態性VIから選択する