共有ライブラリをインポートウィザードを使用して、Windows .dllファイル、macOS .frameworkファイル、またはLinux .soファイルで関数用のラッパーVIのLabVIEWプロジェクトライブラリを作成または更新します。ウィザードで構文解析を行えるように、共有ライブラリファイルとヘッダ (.h) ファイルの名前を入力する必要があります。共有ライブラリをインポートウィザードは、C/C++構文と互換性のあるヘッダファイルのみサポートし、Cまたは標準_stdcall呼び出し規約を使用します。

以下の手順に従って、共有ライブラリファイルの関数用のVIラッパーを作成または更新します。

  1. ツール»インポート»共有ライブラリを選択して、共有ライブラリをインポートウィザードを起動します。作成または更新モードを指定ページが表示されます。
  2. 以前インポートしたことのない共有ライブラリ用のラッパーVIを作成する場合、共有ライブラリのためにVIを作成を選択します。以前インポートしたことのない共有ライブラリ用のラッパーVIを作成する場合、共有ライブラリのためにVIを作成を選択します。
メモ 共有ライブラリのためにVIを更新オプションを選択すると、ウィザードは以前生成されたプロジェクトライブラリファイルとそのプロジェクトファイブラリファイル内の既存のVIを上書きします。プロジェクトライブラリファイル内の生成されたVIを再度インポートすることを選択しない場合、VIはディレクトリに変更のないまま残ります。ウィザードは特定の共有ライブラリ内の各関数の最新の設定を保持します。たとえば、3つの関数を含む共有ライブラリがある場合、2番目の関数のみが更新されたとします。この共有ライブラリファイルで次にウィザードを実行すると、1番目と3番目については元の関数設定が、2番目の関数については新規の設定が保持されます。
  1. 次へボタンをクリックして、ウィザードの共有ライブラリとヘッダファイルを選択ページを表示します。
  2. 共有ライブラリファイルテキストボックスでインポートする共有ライブラリファイルへのパスを入力して、参照ボタンをクリックしてファイルに移動して選択します。
  3. ローカルコンピュータ上にない共有ライブラリ用にVIを作成するには (たとえば、共有ライブラリがRTターゲット上に存在する場合など)、ローカルマシンにない共有ライブラリファイルを指定チェックボックスをオンにして、共有ライブラリファイルテキストボックスに共有ライブラリのファイル名を入力します。共有ライブラリファイルへのパスを入力する必要はありません。
メモ ファイル名のみを指定してパスは指定しない場合、共有ライブラリファイルはラッパーVI用の出力先ディレクトリにあるか、システムの検索パスで利用可能である必要があります。
  1. ヘッダ (.h) ファイルテキストボックスで共有ライブラリと使用するヘッダファイルへのパスを入力して、参照ボタンをクリックしてファイルに移動して選択します。共有ライブラリをインポートウィザードは、C/C++構文と互換性のあるヘッダファイルのみサポートし、Cまたは標準 (WINAPI) 呼び出し規約を使用します。
  2. 次へボタンをクリックして、「インクルードパス」と「プリプロセッサの定義」を構成ページを表示して、ウィザードでヘッダファイルの構文解析中に使用したいインクルードパスまたはプリプロセッサの定義を入力します。
  3. 次へボタンをクリックして変換する関数を選択ページを表示します。LabVIEWがヘッダファイルを構文解析中であることを示すダイアログボックスが表示されます。
  4. 変換する関数を選択ページで共有ライブラリで検出されたすべての関数が表示されます。ウィザードが関数をインポートできない場合、リストで関数名の横に黒いグリフが表示されます。エラーについて考えられる理由を表示する関数を選択します。
メモ ローカルマシンにない共有ライブラリファイルを指定オプションを選択した場合、このページにヘッダファイルで宣言された関数のみがリストされます。ローカルマシンにない共有ライブラリファイルを指定オプションを選択しない場合、このページにはヘッダファイルで宣言されていない共有ライブラリで参照されない関数もリストされます。
  1. (オプション) ウィザードが1つまたは複数の関数をインポートできない場合、戻るボタンをクリックして、既存のインクルードパスまたはプリプロセッサの定義を追加、削除、更新します。エラーが広範囲に渡る場合、ウィザードをキャンセルして、ラッパーVIを生成するために共有ライブラリをインポートウィザードを使用する前に、ファイルの完成度を高めるためにヘッダファイルを編集することを考慮してください。
  2. 変換する関数を選択ページで各関数の横のチェックボックスをオンにして、変換したい関数を選択します。リストのすべての関数用のラッパーVIを作成する場合、すべてをチェックボタンをクリックします。
  3. 次へボタンをクリックし、プロジェクトライブラリ設定を構成ページを表示します。
  4. プロジェクトライブラリ名 (.lvlib)テキストボックスで作成したいプロジェクトライブラリファイルの名前を入力します。LabVIEWはこのプロジェクトライブラリファイル内にすべての生成されたVIを自動的に含め、このファイルには.lvlib拡張子が付けられます。
  5. プロジェクトライブラリパステキストボックスでウィザードが生成するファイルを保存するディレクトリへのパスを入力します。参照ボタンをクリックして、ディレクトリを参照および選択することができます。
  6. (オプション) 出力先ディレクトリに元の共有ライブラリファイルのコピーを保存したい場合は、出力先フォルダに共有ライブラリファイルをコピーチェックボックスをオンにします。
メモ ウィザードは指定された共有ライブラリファイルのみをコピーします。依存共有ライブラリファイルはコピーされません。生成されたVIが壊れないことを確実にするには、すべての依存共有ライブラリファイルを出力先フォルダに手動でコピーするか、またはシステムの検索パスに追加します。
  1. 次へボタンをクリックしてエラー処理モードを選択ページを表示します。
  2. エラー処理モードプルダウンメニューからラッパーVIのほとんどに使用するエラー処理モードを選択します。サンプルブロックダイアグラムフィールドにウィザードがラッパーVI用に生成する基本的なブロックダイアグラムが表示されます。複数のエラー処理モードを選択する場合、ウィザードを再起動して、共有ライブラリのためにVIを更新オプションを選択して、異なるエラー処理モードを使用するVIのみを再生成します。
  3. 次へボタンをクリックし、VIおよび制御器を構成ページを表示します。
  4. 作成するVIと制御器の構成を確認します。生成するほとんどのVIと制御器の情報は、設定および名前および説明タブのオプションで編集できます。アイコンは各制御器のデータタイプを表します。LabVIEWで処理できないデータタイプの横に、感嘆符のグリフが表示されます。LabVIEWでサポートされていないデータタイプについては、カスタム制御器を作成して、ウィザードを終了した後、制御器を生成されたライブラリに追加します。
  5. 次へボタンをクリックして生成概要ページを表示します。
  6. 生成概要を確認します。変更を追加したい場合、戻るボタンをクリックして、ウィザードの前のページに戻ります。
  7. 生成概要ページで、次へボタンをクリックして、特定の共有ライブラリで選択した関数用のラッパーVIを作成します。生成の進行状況ページで、ラッパーVIを生成するようにウィザードの進行状況が表示されます。生成が完了すると、終了ページが表示されます。
  8. ウィザードが終了する際に生成されたライブラリを開きたい場合、生成されたライブラリを開くチェックボックスをオンにします。
  9. ウィザードが終了する際生成されたレポートを参照したい場合、レポートを表示チェックボックスをオンにします。このオプションを選択すると、デフォルトWebブラウザでレポートファイルが開きます。
  10. 終了ボタンをクリックして、ウィザードを閉じます。
  11. プロジェクトライブラリファイルおよび生成されたVIラッパーを再確認します。別のエラー処理VIを呼び出すエラー処理モードを選択した場合、エラーVIを開いて、そのVIを編集する必要があります。

サンプルの共有ライブラリファイル (ImportSharedLibraryExample.dll) に含まれている関数に基づいたVIのライブラリを作成および更新する情報については、例:共有ライブラリファイルから関数をインポートするを参照してください。