計測器ドライバを構築する前に、使用する計測器にドライバが存在しないことを確認します。NI計測器ドライバファインダを使用して、計測器のLabVIEWプラグアンドプレイドライバを検索、ダウンロード、インストールできます。その他、製造元のWebサイト、NIのWebサイトのにある計測器ドライバネットワークおよびNIドライバと更新を使用することもできます。既存のLabVIEW計測ドライバを検索およびインストールすることもできます。

新規計測器ドライバプロジェクトを作成ウィザードを使用して、Instrument Driver Guidelinesに準拠しているLabVIEWプラグアンドプレイ計測器ドライバプロジェクトを作成します。生成された計測器ドライバプロジェクトには計測器ドライバVIおよび関数パレットファイル(.mnu)が含まれます。

以下の手順に従って、新規計測器ドライバプロジェクトを作成ウィザードを使用して計測器ドライバプロジェクトを作成します。

  1. ウィザードを表示するには、ツール»計測»計測器ドライバプロジェクトを作成を選択します。
  2. テンプレートドライバまたは既存のプロジェクトスタイルのドライバのどちらから計測器ドライバプロジェクトを作成するかによって、プロジェクトタイププルダウンメニューからテンプレートからの新規ドライバまたは新規ドライバ、既存ドライバをコピーを選択します。
メモ 既存の計測器ドライバから新規のドライバプロジェクトを作成したい場合は、新規計測器ドライバプロジェクトを作成ウィザードを起動する前に、labview\instr.libディレクトリにある既存のドライバをインストールする必要があります。NI計測器ドライバファインダを使用して、既存の計測器ドライバプロジェクトを検索し、インストールすることができます。
  1. プロジェクトタイプメニューから新規ドライバ、既存ドライバをコピーを選択した場合、ソースドライバプルダウンメニューから利用可能な計測器ドライバを選択して、次へボタンをクリックします。プロジェクトタイプメニューからテンプレートからの新規ドライバを選択した場合、ソースドライバプルダウンメニューからテンプレートタイプを選択して次へボタンをクリックします。以下の表には、「新規計測器ドライバプロジェクトを作成」ウィザードで使用されるテンプレートが記載されています。使用する計測器の機能に最適なテンプレートを選択します。General Purposeテンプレートを除くすべてのテンプレートは、特定のタイプの計測器またはドライバ用のVIおよびパレットファイル (.mnu) を含む主要なドライバアーキテクチャを作成します。General Purposeテンプレートは、計測器タイプに関係なく、ほとんどの計測器ドライバに共通のVIおよびパレットファイルのみを含む基本的なドライバを作成します。
    テンプレート説明
    DC電源DC電源の出力や過電圧および過電流保護の設定など、基本的な操作を制御します。また、テンプレートには出力電圧および電流などの機能が含まれます。
    デジタルマルチメータ計測関数、範囲および解像度などの基本的な操作を制御します。テンプレートには、トリガ数およびサンプルカウントの設定やマルチポイントの計測などの上級レベルの機能も含まれます。
    関数発生器標準波形の出力などの基本的な操作を制御します。テンプレートには周波数および振幅変調の設定などの機能も含まれます。
    オシロスコープエッジトリガを使用した波形の集録や計測器からの波形の転送などの基本的な操作を制御します。
    汎用 (メッセージベース)クラス特有のテンプレートがないメッセージベースの計測器を使用します。一般的なメッセージベースの計測器には、GPIB、USBTMC、VXI-11およびシリアルが含まれます。
    汎用 (レジスタベース)クラス特有のテンプレートがないレジスタベースの計測器に使用します。一般的なレジスタベースの計測器には、VXIとPXIがあります。
    スペクトラムアナライザ周波数範囲やスイーププロパティの設定などの基本的操作を制御します。テンプレートには、マーカの構成やクエリなどの上級機能も含まれています。
    カウンタ測定タイプやトリガレベルなどの基本的な操作を制御します。このテンプレートにはアーミング状態の開始と停止を構成する機能も含まれます。
    パワーメータ計測関数、範囲、およびオフセットなどの基本的な操作を構成します。このテンプレートには平均化と補正周波数を構成する機能も含まれます。
  2. ドライバ識別子テキストボックスに、Agilent 34401Tektronix 2000 Seriesなどの、新規計測器ドライバプロジェクトのドライバ識別子を入力します。ウィザードは計測器ドライバプロジェクト (.lvproj) とプロジェクトライブラリ (.lvlib) 用に基準となる名前とパスとしてドライバ識別子を使用します。計測器の製造元の名前とモデルを名前に含めておくと、ユーザがディスク上やLabVIEW環境内でファイルを参照する際にドライバを素早く見つけることができます。各計測器ドライバVIには、VI名の一部としてプロジェクトライブラリ名が含まれます。名前はドライバのフォルダストラクチャの作成に使用され、ドライバは異なるプラットフォームで使用される可能性があるため、名前には #、$、&.などの特殊文字を含めることはできません。名前は他にインストールされているドライバ名と競合できないので、新規計測器ドライバプロジェクトを作成ウィザードでは名前の競合状態を確認します。
  3. ドライバの説明テキストボックスで計測器ドライバプロジェクトの説明を入力して、次へボタンをクリックします。プロジェクトライブラリにカーソルを移動すると、この説明が詳細ヘルプウィンドウに表示されます。
  4. 上部の編集ボタンをクリックして、アイコンエディタを開き、VIアイコンの最上8行のピクセルを編集してVIアイコンバナーを作成します。アイコンエディタを終了した後、LabVIEWは上から8行目の下の編集をクリアします。ウィザードは、このバナーを計測器ドライバプロジェクトの各ドライバVIのアイコンバナーとして使用します。バナーにあるドライバの省略名を含めると、ユーザがドライバに属するVIを素早く見つけることができます。
  5. 下の編集ボタンをクリックしてVIアイコンを編集することによりトップレベルのパレットアイコンを作成し、次へボタンをクリックします。ウィザードは、トップレベルパレットアイコンを計測器ドライバパレット上に表示されるアイコンとして使用します。ドライバおよび計測器のタイプを表すようにアイコンを設計すると、ユーザがパレットでドライバを素早く見つけることができます。
  6. 新規プロジェクトの位置ボックスでインストールされたドライバのパスを確認し、終了ボタンをクリックして計測器ドライバを作成し、新しく作成されたドライバが表示された新しいプロジェクトエクスプローラウィンドウを開きます。ウィザードは計測器ドライバプロジェクトに必要なすべてのファイルを生成し、エラーまたは警告がある場合は警告レポートを生成し、計測器ドライバの変更方法を開きます。生成される可能性のある警告には、既存ドライバと異なる新規ドライバでの変更が含まれます。たとえば、既存ドライバにドライバディレクトリ内に保存されていないVIが含まれている場合、ウィザードはVIのコピーを作成して、新規ドライバの階層内にVIを配置します。
  7. 計測器ドライバを変更する手順に従って、ドライバを完成させます。計測器ドライバVIウィザードを使用して、プロジェクトに計測器ドライバVIを作成します。

計測器ドライバプロジェクトの完成後、他のユーザが計測器ドライバにアクセスできるように、ni.com/idnetの計測器ドライバネットワークにドライバを提出することを検討してください。