タイミングソースは、タイミングストラクチャの実行を制御します。選択可能なタイミングソースは3種類あります。

内部タイミングソース

タイミングストラクチャを制御する内部タイミングソースには、オペレーティングシステムの1kHzのクロックと、サポートされているリアルタイム (RT) ターゲットの1MHzクロックが含まれます。タイミングループを構成タイミングシーケンスを構成、またはフレーム付きタイミングループを構成ダイアログボックスのループタイミングソースまたはシーケンスタイミングソースセクションを使用して、内部タイミングソースを選択します。

  • 1kHzクロック―デフォルトで、タイミングストラクチャはオペレーティングシステムの1kHzクロックをタイミングソースとして使用します。1 kHzクロックを使用すると、タイミングストラクチャをミリ秒分解能でスケジュールできます。タイミングストラクチャを実行できるすべてのLabVIEWプラットフォームは、1 kHzタイミングソースをサポートしています。
  • 1MHzクロック―サポートされているターゲットは、1 MHzクロックのタイミングソースでタイミングストラクチャを制御できます。1 MHzクロックを使用すると、マイクロ秒分解能のタイミングストラクチャをスケジュールに入れます。ターゲットがプロセッサやオペレーティングシステムの制限のため、マイクロ秒の分解能をサポートしない場合は、1 MHzクロックは使用できません。
  • 1 kHz<絶対時間>―オペレーティングシステムの1 kHzクロックを選択します。このタイミングソースを選択すると、タイミングストラクチャは開始および終了時間に関連するすべての入出力端子のタイムスタンプを使用します。絶対タイミングソースを使用して、各ストラクチャを実行する特定の日時を指定できます。
  • 1MHz<絶対時間>―NI PXI-817xおよびNI PXI-818xデバイスなど、Intel Pentium III以上のプロセッサを搭載したRTターゲットでサポートされている1MHzクロックを選択します。このタイミングソースを選択すると、タイミングストラクチャは開始および終了時間に関連するすべての入出力端子のタイムスタンプを使用します。絶対タイミングソースを使用して、各ストラクチャを実行する特定の日時を指定できます。
  • 1 kHzクロック<ストラクチャ開始時にリセット>―1 kHzクロックに似ているタイミングソースで、タイミングストラクチャの開始時に0ティックにリセットされます。
  • 1 MHzクロック<ストラクチャ開始時にリセット>―1 MHzクロックに似ているタイミングソースで、タイミングストラクチャの開始時に0ティックにリセットされます。
  • スキャンエンジンに同期―タイミングストラクチャをNIスキャンエンジンに同期させます。このタイミングソースを使用して、タイミングストラクチャは各スキャンの最後に実行されます。反復間の周期は、スキャンエンジンページで構成するスキャン周期(µ秒)設定に対応します。

ソフトウェアトリガタイミングソース

ソフトウェアトリガタイミングソースを作成し、ソフトウェアで定義されたイベントに基づいてタイミングストラクチャをトリガします。ソフトウェアトリガのタイミングソースを作成するには、「タイミングソースを作成」VIを使用します。「ソフトウェアのタイミングソースを作成」VIを使用して、ソフトウェアトリガのタイミングソースで制御されているタイミングループをプログラム的にトリガします。

ソフトウェアトリガタイミングソースは、RT対応のイベントハンドラとして、あるいは生産者/消費者アプリケーションにおいて新規データが使用できるようになった際に消費者タイミングループに通知するために使用できます。また、離散イベントシミュレーションにソフトウェアトリガのタイミングソースを使用することもできます。各離散イベント間で経過するティック数を指定するには、「ソフトウェアのタイミングソースを作成」VIのティック数入力を使用します。「ソフトウェアのタイミングソースを作成」VIを実行する場合、タイミングストラクチャの内部ティックカウンタはティック数により動作します。内部ティックカウンタが1つまたは複数のタイミングループの周期をジャンプした場合、タイミングループはこれらの周期を実行が間に合わなかった周期として考慮します。複数のタイミングループ反復を「ソフトウェアのタイミングソース」VIに対する1回の呼び出しでトリガする場合、タイミングループを構成ダイアログボックスで間に合わなかった周期を無視チェックボックスをオフにします。

外部タイミングソース

NI-DAQmx 7.2以降を使用して、タイミングストラクチャを制御する外部タイミングソースを作成することができます。「DAQmxタイミングソースを作成」VIを使用して、外部タイミングソースをプログラム的に選択します。周波数、デジタルエッジカウンタ、デジタル変化検出、タスクソースからの信号など、さまざまな種類のNI-DAQmxタイミングソースを使用してタイミングストラクチャを制御することもできます。DAQmx - データ収集VIを使用して、以下のタイプのNI-DAQmxタイミングソースを作成して、タイミングストラクチャを制御することができます。

  • 周波数―一定の周波数で実行するタイミングストラクチャのタイミングソースを作成します。
  • デジタルエッジカウンタ―タイミングストラクチャがデジタル信号の立ち上がりまたは立ち下がりエッジで実行されるように、タイミングソースを作成します。
  • デジタル変化検出―タイミングストラクチャが、1つまたは複数のデジタルラインの立ち上がりまたは立ち下がりエッジで実行されるように、タイミングソースを作成します。
  • タスクからの信号―タイミングストラクチャが実行されるタイミングを決定するように指定する信号を使用するタイミングソースを作成します。

NI-DAQmx VIおよび関数を使用してタイミングストラクチャを制御する方法の詳細については、スタート»すべてのプログラム»National Instruments»NI-DAQ»NI-DAQmxヘルプを選択して表示できる、『NI-DAQmxヘルプ』を参照してください。

セカンダリタイミングソースを使用すると、タイミングストラクチャのフレームの実行を制御できます。たとえば、1kHzクロックを使用してタイミングループの反復を制御して、1MHzクロックを使用して各反復でフレームのタイミングを制御することができます。

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