パッケージマネージャプロセスの実行を変更するには、パッケージマネージャコマンドラインインタフェースnipkg.exeまたはパッケージマネージャGUIコマンドラインNIPackageManager.exeを使用します。

CLI では、次のことを行うことができます。

  • NIソフトウェアのインストール、更新、修復、または削除をサイレントに行う
  • パッケージを作成および管理する
  • システムの現在の状態を表示する
  • 参照またはコマンドモードでGUIを実行する
  1. コマンドプロンプトウィンドウを開きます。
  2. コマンドラインに以下のように入力してEnterキーを押し、C:\Program Files\National Instruments\NI Package Managerに移動します。
    cd C:\Program Files\National Instruments\NI Package Manager
  3. パッケージマネージャ CLI にアクセスします。
    • 以下のように入力して Enter を押すと、パッケージマネージャの CLI が開きます。
      nipkg.exe
      1. 組込のCLIヘルプにアクセスするには、「nipkg help」と入力します。
      2. Enter キーを押します。
        メモ 特定のコマンドのヘルプを参照するには、nipkg help <コマンド>と入力してください。
        たとえば、installコマンドのヘルプにアクセスするには、以下のように入力します。
        nipkg help install
    • 以下のように入力して Enter を押すと、パッケージマネージャの GUI が開きます。
      NIPackageManager.exe
      1. 参照モードのヘルプとコマンド モードのヘルプにアクセスするには、それぞれ次のように入力します。
        • NIPackageManager.exe /?
        • NIPackageManager.exe --help
      2. Enter キーを押します。
  4. パッケージマネージャの CLI または GUI でサポートされているコマンドを実行します。

パッケージマネージャの CLI でサポートされているコマンド

パッケージマネージャの CLI では、パッケージマネージャの動作を制御するために、さまざまなコマンドがサポートされています。

パッケージ マネージャ CLI で使用できるコマンドは、次のとおりです。
NI パッケージマネージャのコマンドラインインタフェースを使用してソフトウェアパッケージのインストールを制御することができます。

使用法: nipkg help <コマンド>
       nipkg <コマンド> [オプション] [引数]
       nipkg (install|remove) [オプション] <パッケージ>...
       nipkg update [オプション] [フィード名]

コマンド
        help - ヘルプメッセージを表示する
        download - パッケージをダウンロードする
        info - 利用可能なパッケージの属性を表示する
        info-installed - インストールされているパッケージの属性を表示する
        install - パッケージをインストールする
        repair - パッケージを修復する
        remove - 以前にインストールされたパッケージをアンインストールする
        upgrade - インストール済みパッケージのアップグレードする
        list - 利用可能なパッケージのリストを表示 (または検索) する
        list-fields - パッケージ属性を表示する
        list-installed - インストールされているパッケージのリストを表示する
        list-providers - 要求されたパッケージ仕様を提供するパッケージのリストを表示する
        list-upgradable - 利用可能なアップグレードのリストを表示する
        list-source-feeds - 指定されたパッケージ名を含むフィードのリストを表示する
        lock - インストールされているパッケージがアップグレードまたは削除されないようにする
        unlock - インストールされているパッケージのアップグレードと削除を許可する
        pack - パッケージを作成またはパックする
        unpack - 既存のパッケージをアンパックする
        get-from-cache - インストールされているパッケージキャッシュから.nipkgファイルを取得する
        get-dependencies - 指定されたパッケージの依存項目のリストを表示する
        update - ローカルキャッシュを更新する
        feed-download - フィードをダウンロードする
        feed-add - 既存のフィードを現在の構成に追加する
        feed-remove - 現在の構成からフィードを削除する
        feed-create - 新規フィードを作成する
        feed-add-absolute-package - パッケージへの絶対リファレンスをフィードに追加する
        feed-add-pkg - フィードに1つまたは複数のパッケージを追加する
        feed-remove-pkg - フィードから1つまたは複数のパッケージを削除する
        feed-edit - 既存のフィードの構成を編集する
        feed-info - フィードに関する詳細情報を表示する
        feed-list - 構成済みのパッケージフィードのリストを表示する
        config-get - ローカル構成パラメータを取得する
        config-set - ローカル構成パラメータを設定する
        compare-versions - バージョン文字列を比較する
        show-version - バージョンを表示する

構成オプション

パッケージマネージャ (nipkg.exe) のコマンドラインインタフェースで、config-setコマンドを使用して動作設定を構成することができます。

既定では、config-setコマンドは%LOCALAPPDATA%\National Instruments\NI Package Managerにあるnipkg.iniファイル内のオプションを構成します。--systemオプションを使用すると、config-setコマンドは%PROGRAMDATA%\National Instruments\NI Package Manager\Settingsにあるnipkg.iniファイル内のシステム設定を構成します。
メモ パッケージマネージャでは、システム設定よりもユーザ設定が優先されます。
オプション属性設定を変更するには、次のコマンドを実行します。
nipkg.exe config-set [ATTRIBUTE] [VALUE]
以下は、CLIから更新してパッケージマネージャの動作を変更できる属性オプションの一覧です。
メモ パッケージマネージャCLIで使用できるコマンドオプションの一覧を表示するには、nipkg.exe help config-setコマンドを実行します。
表 1. パッケージマネージャの属性オプション
目的nipkgの構成を設定する属性名説明

(パッケージマネージャ 2023 Q3で導入)

ni.comに自動的に接続するパッケージマネージャ機能を有効にする
nipkg.enable-NI-connectivityデフォルト値はtrueです。このオプションを false に設定すると、特に ni.com に接続しないシステムでは、タイムアウト遅延を引き起こす原因となる機能を無効にできます。「false」の場合:
  • 「製品を参照」タブは表示されません
  • NIが管理するフィードは無効になります。見つからないパッケージのni.com からの自動ダウンロードは無効になります。
  • ni.com からダウンロードされたオンラインインストーラではエラーが発生します
インストールされたパッケージをキャッシュにコピーするnipkg.cachepackagesデフォルト値はtrueです。この設定を無効にしても、以前にキャッシュされたパッケージは削除されません。
メモ パッケージを修復したり、LabVIEWや同様のツールでフィードとインストーラをビルドするには、キャッシュされたパッケージが必要です。
パッケージキャッシュディレクトリの場所: %PROGRAMDATA%\National Instruments\NI Package Manager\Packages
パッケージが削除されたときにパッケージをキャッシュから削除するnipkg.uncacheuninstalledpackagesデフォルト値はtrueです。この設定を有効にしても、以前にキャッシュされたパッケージは削除されません。有効な場合、パッケージマネージャをアップグレードすると、インストールされていないキャッシュ内に存在するパッケージが自動的に削除されます。パッケージキャッシュディレクトリの場所: %PROGRAMDATA%\National Instruments\NI Package Manager\Packages
リモートサーバとのネットワークトラフィックログを記録するnipkg.curldebugfile-enableデフォルト値はfalseです。

cURLログは%LOCALAPPDATA%\National Instruments\NI Package Manager\Logs\WinInstMSIに作成されます。

詳細については、「NIパッケージマネージャーのエラーログの生成と検索」を参照してください。

不足している依存項目をni.comからダウンロードしてインストールするnipkg.nipkgui.automatically-install-missing-dependenciesデフォルト値はtrueです。nipkg.enable-NI-connectivityfalse に設定されている場合、この設定は無視されます。
パッケージマネージャで「製品を参照」タブを表示するnipkg.nipkgui.enable-browse-productsデフォルト値はtrueです。nipkg.enable-NI-connectivityfalse に設定されている場合、この設定は無視されます。
WinInstパッケージのMSI ロギングを有効にするnipkg.plugin.wininst.msilogs-enabledデフォルト値はfalseです。詳細については、「NIパッケージマネージャーのエラーログの生成と検索」を参照してください。
MSIログファイルのディレクトリnipkg.plugin.wininst.msilogs-directoryこのディレクトリは、%LOCALAPPDATA%\National Instruments\NI Package Manager\Logs\WinInstMSIにあります。詳細については、「NIパッケージマネージャーのエラーログの生成と検索」を参照してください。
Windows高速スタートアップ電源オプションを無効にするnipkg.plugin.wininst.override-windows-fast-startupデフォルト値はtrueです。パッケージマネージャは、次の場合にこの属性を「false」に設定します。
  • 設定ペーンが閉じられた。
  • 「ソフトウェアのインストール時に、Windows高速スタートアップを無効にするように確認する」オプションのチェックボックスがオフになっている。
Windows高速スタートアップの詳細については、「Windowsバージョンの更新後にハードウェアが検出されないか機能しない」の記事を参照してください。
パッケージマネージャがパッケージのダウンロードに使用するプロキシサーバを指定するnipkg.proxyserver値の形式はサーバ:ポートです。

サーバには有効なサーバ名またはIPアドレスを指定し、ポートにはポート番号を指定します。この値を指定しない場合、パッケージマネージャはプロキシ構成がないかOSにクエリすることを試みます。