1つのコンピュータデバイス、またはイーサネットを介して接続されている複数の分散コンピュータデバイスで実行されている、タイミングストラクチャの開始を同期できます。

1つのコンピュータデバイスで実行されるタイミングストラクチャを同期する

同期するタイミングストラクチャ内にあるI/OデータにアクセスするためにI/O変数を使用している場合、タイミングストラクチャをNIスキャンエンジンに同期できます。

同期するタイミングストラクチャ内にあるI/OへのアクセスにI/O変数を使用していない場合は、「タイミングストラクチャの開始を同期化」VIを使用して1つのコンピュータデバイスで実行されているタイミングストラクチャの開始を同期します。たとえば、ブロックダイアグラムに2つのタイミングストラクチャがある場合、相対的に同じスケジュールでそれらのタイミングストラクチャを実行することを確認できます。1番目のタイミングストラクチャを最初に実行してデータを生成するように構成できます。そして、最初のストラクチャの反復の終了時にデータを処理するように、2番目のタイミングストラクチャを構成できます。タイミングストラクチャの開始を同期して、両ストラクチャが実行の基準として同じ開始時間を使用することを確認できます。

メモ NIは、「タイミングストラクチャの開始を同期化」VIを、1 kHzクロックのタイミングソースまたは1 MHzクロックのタイミングソースのいずれかを使用するように構成されたタイミングストラクチャとのみ使用することを推奨します。NIは、このVIを、絶対時間タイミングソース、ストラクチャ開始時にリセットタイミングソース、スキャンエンジンに同期タイミングソース、またはいずれかの外部タイミングソースと使用することを推奨しません。

同期するブロックダイアグラム上のストラクチャを指定することができる、同期グループを作成することができます。グループの名前を同期グループ名入力に配線、そしてタイミングストラクチャ名の配列を「タイミングストラクチャの開始を同期化」VIのタイミングストラクチャ名入力に配線して、同期グループを作成できます。作成する同期グループは、VIの実行が完了するまでアクティブです。

以下のブロックダイアグラムの「タイミングストラクチャの開始を同期化」VIは、同期グループを作成し、通常および遅延の2つのタイミングループが同じ開始時間を使用するように同期します。

タイミングストラクチャは、複数の同期グループに属することができません。新規同期グループを前のグループに属するタイミングストラクチャに追加しようとすると、LabVIEWでは前のグループからストラクチャを削除し、新規グループにこのタイミングストラクチャを追加します。「タイミングストラクチャの開始を同期化」VIの置換 (T) 入力をFALSEに設定すると、タイミングストラクチャが別の同期グループにすでに属していた場合、そのストラクチャが同期グループに移動することを回避できます。置換 (T) 入力をFALSEに設定し、別の同期グループにすでに含まれているタイミングストラクチャを含めようとすると、LabVIEWはエラーを返します。

複数のコンピュータデバイスで実行されるタイミングストラクチャを同期する

I/O変数を使用している場合は、NIスキャンエンジンをサポートする各デバイスでタイミングストラクチャをNIスキャンエンジンと同期できます。NIスキャンエンジンの各インスタンスは構成したスキャン周期の倍数である絶対時間で実行を開始するため、複数のターゲット上にあるタイミングストラクチャの位相は、各ターゲットのスキャン周期を共通の値または共通の値の倍数に設定することで同期できます。

I/O変数を使用していない場合は、絶対時間タイミングソースを使用してイーサネットを介した1つ以上の分散コンピュータデバイスで実行されているタイミングストラクチャの開始を同期できます。1 kHz<絶対時間>または1 MHz<絶対時間>をタイミングストラクチャのタイミングソースとして選択した場合、LabVIEWのタイムスタンプ制御器または定数をタイミングストラクチャのオフセット入力に配線することで、ストラクチャを開始する正確な日付と時間を指定できます。同じタイムスタンプ値を複数のタイミングストラクチャに配線することで、ストラクチャの開始時間を同期できます。

以下のブロックダイアグラムにあるタイミングループは、2009年9月1日の午後1時に実行を開始するように構成されたオフセットおよび2秒ごとに実行するように構成された周期を持つ1 KHz<絶対時間>タイミングソースを使用します。

メモ NI スキャンエンジンと絶対時間タイミングソースは、タイミングストラクチャが実行されるコンピュータデバイスのシステムクロックに依存します。そのため、タイミングストラクチャを同期できる精度は、システムクロック自体の同期の程度によって異なります。各デバイスのシステムクロックを共通のマスタクロックに設定することで、クロック同期を向上できる場合があります。IEEE 1588規格に基づくNI時間同期についての情報は、NIのWebサイトを参照してください。

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