シェア変数とは、データを読み書きできるメモリ領域を指します。シェア変数は、単一プロセスのシェア変数を使用して1つのコンピュータで読み書きするか、またはネットワーク共有シェア変数 (NI Publish-Subscribe Protocol (NI-PSP) を使用してネットワーク経由でデータを共有) を使用して複数のコンピュータで読み書きできます。シェア変数は、データセットの最新値のみを1つまたは複数のコンピュータとネットワーク上で共有する場合に使用します。

メモ すべてのデータポイントを1つのコンピュータから他のコンピュータへ転送する場合は、コマンドを送信するか、ネットワークストリームを使ってデータを連続的にストリームすることを推奨します。各アプリケーションの要件に最適なネットワーク機能の詳細については、「ネットワークを介してデータを転送する」を参照してください。

通常、シェア変数により最新値をネットワークで共有するには次のタスクを実行する必要があります。

  1. シェア変数を作成します。
  2. シェア変数を構成します。
  3. シェア変数を読み書きできるようにアプリケーションをプログラミングします。
  4. シェア変数をネットワーク上で使用できるようにします。

Real-TimeおよびDSCモジュールによりシェア変数の機能を拡張する

LabVIEW Real-TimeおよびDSCモジュールを使用すると、シェア変数をより詳細に構成およびプログラミングすることができます。たとえば、Real-Timeモジュールではシェア変数のReal-Time FIFOを有効にすることができ、DSCモジュールではシェア変数のスケールおよびアラームプロパティを構成することができます。シェア変数の機能の拡張の詳細については、Real-TimeモジュールおよびDSCモジュールのヘルプを参照してください。

他の種類の変数を使用する

このブックでは、ネットワーク共有シェア変数を使用してネットワークを介して最新値を共有するプロセスを中心に説明しています。しかし、他の種類の変数を使用すると、次のようなタスクを実行することもできます。

  • I/O変数を使用して、NIスキャンエンジンを介してI/Oデータにシングルポイントでアクセスする。
  • グローバル変数を使用して、単一のコンピュータでデータを読み書きする。
  • ローカル変数を使用して、単一のVIでデータを読み書きする。