テストベンチは、検査対象デバイスに刺激を与え、結果を再度読み取って設計を検証するカスタムVIです。この場合、検査対象デバイスはFPGA VIです。テストベンチが成功するかどうかは、応答によって決定します。シンプルなテストベンチには、以下の2つの要素が含まれています。

  • 刺激―テスト対象のコンポーネントに与えられるデータ
  • 応答―テスト対象のコンポーネントから返るデータ

FPGA VIのテストベンチとして使用するカスタムVIを作成し、LabVIEWでI/Oのシミュレーションを行うことができます。カスタムVIをテストベンチとして使用して、特定の入力からのデータ作成や出力の監視が実行できます。たとえば、特定のコンポーネントの入力がノイズの多い正弦波であると予測される場合、カスタムVIを使用してノイズの多い正弦波を作成できます。FPGA VIがFPGA I/Oノードから入力の読み取りを行う呼び出しを実行するたびに、LabVIEWは指定したカスタムVIを使用してデータを提供します。カスタムI/O VIをFPGA I/Oで使用すると、テスト用の再現可能なシナリオが作成され、特定の入力のデータの変更が可能になります。たとえば、正弦波の代わりに方形波が必要な場合は、カスタムVIを修正できます。また、FPGA I/Oの代わりにカスタムVIを使用して、FPGA I/Oノードからの出力を監視することもできます。たとえば、コンポーネントの予測される出力が正弦波で、正弦波の周波数が出力の重要な要素である場合、FPGA I/Oノードの出力を監視するカスタムVIを作成して周波数が正確かどうかを確認できます。

テストベンチを使用してFPGA VIをデバッグする前に、シミュレーションI/Oを使用してFPGA VIをシミュレーションモードで実行することで、コンパイルせずにVIの論理をテストできます。シミュレーションI/Oを使用してFPGA VIをシミュレーションモードで実行することでコンパイルにかかる時間が節約され、テストの繰り返しが簡易化されて、追加デバッグ用のテストベンチ作成に必要な修正が減ります。

カスタムVIテストベンチを作成する

以下の手順に従って、テンプレートからカスタムVIテストベンチを作成してください。

  1. プロジェクトエクスプローラウィンドウで、FPGAターゲットを右クリックしてFPGAターゲットプロパティダイアログボックスを表示します。
  2. 実行モードページで、シミュレーションを選択します。
  3. プルダウンメニューから、FPGA I/Oの代わりにカスタムVIを使用を選択します。LabVIEWはメニューの下にVIパスボックスを表示します。
  4. テンプレートから新規VIボタンをクリックします。
  5. テストベンチに名前を付けて、user.libディレクトリに保存します。VIパスボックスにファイルパスが表示されます。
  6. OKボタンをクリックしてカスタムVIをプロジェクトに追加します。

カスタムVIテストベンチの作成および使用方法の例については、「チュートリアル: テストベンチを作成する」トピックを参照してください。