グローバル変数を使用すると、同時に実行される複数のVI間でデータのアクセスおよび受け渡しを行うことができます。グローバル変数はLabVIEWの標準実装オブジェクトです。グローバル変数を作成すると、ブロックダイアグラムを持たずフロントパネルのみを持つ特殊なグローバルVIが自動的に作成されます。グローバルVIのフロントパネルに制御器および表示器を追加して、VIに含まれるグローバル変数のデータタイプを定義します。このフロントパネルは複数のVIがデータにアクセスするためのコンテナとなります。

たとえば、同時に2つのVIが実行中であるとします。各VIにはWhileループが含まれ、波形チャートにデータポイントを書き込みます。最初のVIには、両方のVIを終了させるためのブール制御器が含まれています。1つのブール制御器で両方のループを終了させるには、グローバル変数を使用する必要があります。これらのループが同じVIの1つのブロックダイアグラム上にある場合は、ローカル変数を使用してループを終了することができます。

グローバル変数を作成する

関数パレットから、以下のようにグローバル変数を選択してブロックダイアグラムに配置します。

グローバル変数ノードをダブルクリックして、グローバルVIのフロントパネルを表示します。標準フロントパネルの場合と同様に、このフロントパネル上に制御器と表示器を配置します。

LabVIEWは、付属ラベルを使用してグローバル変数を識別するため、フロントパネル制御器と表示器には記述的な付属ラベルを付けてください。

グローバルVIのそれぞれにフロントパネルオブジェクトのある複数の単一のグローバルVIを作成したり、類似する変数をグループ化する場合は複数のフロントパネルオブジェクトのある単一のグローバルVIを作成することができます。

グローバルVIのフロントパネル上にオブジェクトを配置した後、保存して元のVIのブロックダイアグラムに戻ります。次に、アクセスするグローバルVIのオブジェクトを選択する必要があります。グローバル変数ノードをクリックして、ショートカットメニューからフロントパネルオブジェクトを選択します。ショートカットメニューには、付属ラベルを持つグローバルVIのすべてのフロントパネルオブジェクトが表示されます。また、グローバル変数ノードを右クリックして、項目を選択ショートカットメニューからフロントパネルオブジェクトを選択することもできます。

グローバル変数ノードのコピーを作成すると、その新しいグローバル変数ノードはコピー元の変数ノードのグローバルVIに関連付けられます。