サンプリングクロック
- 更新日2025-10-21
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サンプルクロックは、各チャンネルのADCおよび集録タイミングエンジンに送られ、デジタイザのサンプリングレートを制御します。以下はサンプルクロックのソースです。
内部サンプリングクロック
高速デジタイザおよびオシロスコープには、サンプリングレートおよびデバイスの他のタイミング機能を制御するオンボード (内部)クロックが搭載されています。通常、オンボードに搭載されている発振器は、電圧制御水晶発振器 (VCXO) です。オンボードDAC (D/A変換器) は、VCXOを正確なクロックレートにキャリブレートするために使用されます。また、このDACはVCXOの周波数を調整し、基準クロックに位相ロックするために使用されます。通常、デバイスの最大サンプリングレートは、オンボードクロック速度によって決定されます。ただし、サンプリングレートは、データの間引きおよびオンボードクロック分周の2通りの方法で取得することができます。
間引き
間引きでは、ADCはオンボードクロックレートでサンプリングを行い、デシメータにデジタルデータを送ります。デシメータはより低いサンプリングレートを取得するために一定の間隔でサンプルを無視します。有効なサンプリングレートは、常にオンボードクロックの整数の除数です。たとえば、オンボードクロックが100 MHzで25 MS/sのレートでサンプリングする場合は、間引きする必要があります。間引きでは4つおきにデータを取得し、それ以外のデータを無視することで、最大サンプリングレート (またはオンボードクロックレート)の4分の1のレートで値を取得します。
クロック分周
一部のオシロスコープは、クロック分周を利用します。この方法では、オンボードクロックが一連のクロック分周器を通過した後、そのクロックがADCに送信されます。一般的に、間引きの方がクロック分周よりもよく使用されます。
外部サンプリングクロック
一部のデジタイザおよびオシロスコープでは、外部クロックを使用できます。この外部サンプルクロックは、同期の用途としてオンボードクロック(VCXO)の代わりに使用したり、オンボードクロックでは指定できないサンプリングレートを得るために使用します。一部のデバイスでは、外部サンプルクロックを間引きして、外部サンプルクロックの整数の除数であるサンプリングレートを取得することもできます。たとえば、外部サンプルクロックが70 MHzの場合、クロックを2の因数で間引きすることで、35 MS/sのサンプリングレートを得ることができます。