LabVIEWを使用してOPCシステムに接続する (Windowsのみ)
- 更新日2025-08-27
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OPC (OLE for Process Control) は、リアルタイムプラントデータの転送として異なる製造元の制御デバイスで相互接続を確認するために開発された一連の標準インタフェースです。OPC仕様は、OPC Foundation (制御システム、計測器システム、プロセス制御システムの製造元からの代表者で構成される団体) の監督の下に開発、管理されています。
OPC仕様
OPC FoundationでOPC仕様が開発されたことにより、複数の製造元のデバイスで通信を行うコードを変更することなく、プラントを介して複数の製造元と交換デイバスでデバイスを使用できます。これらの仕様はプラントでの制御プロセスとデータ収集を支援し、企業全体に渡ってデータの転送および使用を行うことができます。
OPC Foundationは現在8つのOPC仕様を管理しています。
- DA (OPC Data Access)
- OPC Alarms and Events
- OPC Batch
- OPC Data eXchange
- OPC Historical Data Access
- OPC Security
- OPC XML-DA
- UA (OPC Unified Architecture)
| メモ LabVIEW OPC UAツールキットは、OPC UA仕様をサポートします。OPC UA VIを使用して、OPC UAサーバアプリケーションやOPCクライアントアプリケーションを作成することができます。 |
OPC Foundationからは、OPC仕様の3つの主要バージョンがリリースされています。LabVIEWではOPC DA仕様の以下のバージョンをサポートしています。
- Version 1.0―DataSocketクライアント
- Version 2. x―DataSocketクライアント、変数エンジンOPCサーバ、(DSCモジュール) DSC OPCクライアント。
- Version 3.0―変数エンジンOPCサーバ、(DSCモジュール) DSC OPCクライアント。
OPC仕様の詳細については、OPC FoundationのWebサイトを参照してください。
ローカルOPCシステム
ローカルOPCシステムでは、Windowsで動作している同じコンピュータにOPCサーバとOPCクライアントの両方をインストールします。
以下の図に示すように、プラントには、シリアルやENETなど、工業プロトコルを使用するOPCサーバで通信する制御デバイスの工業ネットワークが含まれます。
OPCサーバが工業ネットワークからデータを受信する場合、OPCサーバはデータを標準のOPC形式に変換し、データをOPCクライアントにアクセスできるようにします。OPCクライアントは、OPCサーバを介して、データの読み取りや、新規データをデバイスに書き込むことができます。OPCサーバはデータをグループと項目に整理し、標準インタフェースを介してそのデータを表示します。グループは、OPCクライアントでデータを整理し、更新ノーティフィケーションのグループレベルの要求ができるようにします。項目は、OPCサーバがパブリッシュするデータに関する情報を提供します。
OPCサーバには、COM、Windowsベースのテクノロジによって、OPCサーバとデータ交換を行う複数のインタフェースが実装されます。これは、OPCがWindowsプラットフォームでのみ有効できるという理由によります。OPCクライアントがOPCサーバに接続されると、そのクライアントで、サブスクライブするデータ項目、および更新を受信する頻度を指定します。
リモートOPCシステム
リモートOPCシステムシステムでは、異なるコンピュータにOPCサーバとOPCクライアントをインストールします。両方のコンピュータでWindowsが実行されいる状態で、イーサネットを使用してコンピュータを接続する必要があります。
OPCサーバ/クライアントシステムを正しく操作するには、OPCサーバでDCOM設定が正しく構成されている必要があります。DCOMはドメイン上のコンピュータを指定するアクセス権を制限し、セキュリティ設定は、OPCクライアントでのリモートOPCサーバを使用した通信を回避できます。したがって、ローカルOPCは多くの場合、リモートOPCよりも構成が簡単です。
また、セキュリティ、ファイアウォール、OPCサーバとOPCクライアントのソフトウェアなど、多くのWindows設定を構成する必要があります。Windowsでのセキュリティ、DCOM、ファイアウォールを構成する情報については、Windowsの「ヘルプとサポートセンター」を参照してください。OPCサーバとクライアントを構成する詳細については、OPCサーバとOPCクライアントのソフトウェアドキュメントを参照してください。
最良の結果を出すためには、以下の順序で設定を構成します。
- Windowsセキュリティ (ユーザ、グループ、それぞれのアクセス権を含む)
- DCOM
- ファイアウォール
- OPCサーバ
- OPCクライアント