乗算やインクリメントなど、固定小数点データのサイズを大きくするループ内で操作を実行し、操作結果をシフトレジスタに渡す場合、固定小数点データのオーバーフローで起こり得るデータ損失を回避するため、出力データは浮動小数点表記に変換されます。ループ内で実行する操作によって、ループの各反復で固定小数点値のワード長が指数関数的に大きくなると、オーバーフローが発生することがあります。

以下のブロックダイアグラムでは、自動的に固定小数点データが浮動小数点に変換されるオレンジ色のワイヤが表示されます。強制ドットは、数値関数の出力値のビットが破棄されたことを示します。

データを自動的に浮動小数点に変換したくない場合は、シフトレジスタでデータを処理する関数の出力設定を構成し、出力データタイプおよび関数で発生する可能性があるオーバーフローを処理する方法を指定する必要があります。

たとえば、上記のブロックダイアグラムでは、「」関数で固定小数点値のみを出力するように構成できます。出力データタイプを固定小数点に構成した後、ブロックダイアグラムのオレンジ色のワイヤは色が変更され、固定小数点データを処理することを示します。

以下の図では、「和」関数で固定小数点値を出力するように構成した後のブロックダイアグラムを示します。数値関数の青の強制ドットは、これらの関数の出力設定が構成されていることを示します。