コンパイル時に固定サイズに決定される可変サイズの配列を持つFPGA VIを作成できます。FPGA VIをビットファイルにコンパイルする場合、コードの複数の実装を動的に呼び出すことはできません。この制限は、LabVIEWがコンパイル時に配列入力または出力のサイズを判断する必要があることを意味します。以下の表には、FPGAアプリケーションで可変サイズ配列を実装する場合の動作、注意事項、および制限が記載されています。

配列操作 FPGAモジュールでサポートされる関数で配列の入力や出力を持つ各関数では、LabVIEWは関数の入力を確認して配列出力のサイズを判断します。関数にスカラまたは固定サイズ配列入力のみが含まれる場合、LabVIEWは配列出力を固定サイズに決定します。固定サイズに決定できない場合、LabVIEWはエラーを返します。
クラスおよびクラスタ クラスタおよびクラス内にコンパイル時に固定サイズに決定される配列を含めることができます。
サブVI LabVIEWはサブVIの端子上の配列サイズを決定しながら、それを伝播させます。非再入可能サブVIでは、1つの呼び出しで決定された配列サイズが別の呼び出しのサイズと一致しない場合、LabVIEWはフロントパネル制御器とそのVIへのすべての呼び出しでエラーを返します。
シフトレジスタ 初期化されていないシフトレジスタは配列サイズがデフォルトのゼロになります。初期化されたシフトレジスタでは、LabVIEWが入力端子を確認して配列サイズを決定します。初期化された入力のサイズが一致しない場合、LabVIEWはエラーを返します。
フィードバックノード LabVIEWはフィードバックノードの入力端子上の配列サイズを初期化端子のサイズと比較します。サイズが一致しない場合、LabVIEWはエラーを返します。初期化されていないフィードバックノードでは、LabVIEWは初期化端子のサイズに0を決定します。
「選択」関数 コンパイル時に両方の入力配列サイズが静的に同じ固定サイズに決定される場合のみ、LabVIEWは「選択」関数の出力配列サイズを決定します。それ以外の場合、LabVIEWはエラーを返します。
ケースストラクチャ ケースストラクチャ内のすべてのダイアグラムの入力配列サイズがコンパイル時に静的に同じ固定サイズに決定される場合のみ、LabVIEWはケースストラクチャ出力トンネルの配列サイズを決定します。それ以外の場合、LabVIEWはエラーを返します。
Forループ LabVIEWは、Forループが実行される回数に基づいて自動指標付け出力トンネルの配列サイズを決定します。定数値をカウント端子に配線する必要があります。配列出力のサイズが静的に決定されない場合、LabVIEWはエラーを返します。
強制変換 可変サイス配列を、配列サイズが一致しない固定サイズ端子 (サブVI端子および表示器など) に配線すると、データはパディングまたは切り捨てにより端子のサイズに強制変換されます。固定サイズ配列を可変サイズの端子に配線した場合、固定タイプの配列サイズは次のデータフローへ伝播します。
境界指定された配列 LabVIEWは境界指定された配列に対し、指定サイズ以下に強制します。境界指定された配列のサイズがコンパイル時に固定サイズに決定されない場合、LabVIEWはエラーを返します。
配列と文字列を事前に自動割り当て VIプロパティダイアログボックスの実行ページで配列と文字列を事前に自動割り当てチェックボックスが選択されている場合、固定サイズおよび可変サイズの配列を組み合わせて、LabVIEWがデータを強制変換することができます。