積関数
- 更新日2025-07-30
- 5分で読める
入力の積を返します。
2つの波形値または2つのダイナミックデータタイプ値をこの関数に配線すると、エラー入力およびエラー出力端子は関数に表示されます。コネクタペーンには、この多態性関数のデフォルトのデータタイプが表示されます。

入力/出力
x
—
xは、スカラ、数値の配列またはクラスタ、数値のクラスタの配列などにできます。
y
—
yは、スカラ、数値の配列またはクラスタ、数値クラスタの配列などにできます。
x*y
—
x*yはxとyの積です。 |
この関数を使用して行列とベクトルを乗算することはできません。代わりに「A x B」VIを使用してください。
2つの行列を乗算する場合、2番目の行列の行の数値が1番目の行列の列の数値と一致しない場合、この関数は空の行列を返します。行列の乗算の詳細については、「A x B」VIを参照してください。
この関数に行列データを入力として配線すると、その行列データタイプと動作するサブVIを含むVIは関数を置換します。結果のVIは同じアイコンで表示されますが、行列固有のアルゴリズムを含みます。この入力から行列の接続を解除しても、ノードはVIのままの状態で残ります。他のデータタイプを入力として配線して、元の関数を復元します。データタイプを関数に配線し、そのデータタイプによって基本的な数学演算に失敗する場合は、関数は空の行列またはNaNを返します。
固定小数点の詳細
数値関数 (和、差、積、2乗など) に固定小数点数を配線すると、通常、この関数はワード長のビットが失われない値を返します。ただし、操作の結果、LabVIEWが受け入れることが可能な最大のワード長を超える値が生成されると、オーバーフローまたは丸め込みの状態が発生する可能性があります。LabVIEWが受け入れる最大ワード長は64ビットです。固定小数点数データのオーバーフローまたは丸め込みの処理方法は、数値ノードプロパティダイアログボックスで設定できます。
FPGAモジュールの詳細
以下の説明は、このオブジェクトをFPGA VIで使用する場合に適用されます。
| シングルサイクルタイミングループ | サポートあり |
| Usage | ほとんどのFPGAターゲットには、限られた数の組込乗算器が含まれています。FPGAモジュールコンパイラは、すべての組込乗算器が占有されるまで乗算演算を実行します。FPGAターゲットによってすべての組込乗算器が占有されると、コンパイラは汎用論理ゲートを使用するため「乗算」関数がFPGAリソースを多量に消費します。 この関数を単精度浮動小数点データタイプと使用する場合、リソース使用、レイテンシ、およびシングルサイクルタイミングループのサポートへの影響については、 単精度浮動小数点データタイプを使用 するおよび FPGA設計で使用するデータタイプを決定する トピックを参照してください。 |
| タイミング | シングルサイクルタイミングループの内側―この関数をシングルサイクルタイミングループ内で使用すると、組み合わせ論理の遅延はxまたはyのうちデータタイプが大きいほうのビット数に比例します。 シングルサイクルタイミングループの外側―この関数をシングルサイクルタイミングループの外側で使用すると、実行に1クロックサイクルと1レジスタが必要となります。 この関数で固定小数点データタイプを使用する場合、オーバーフローモードと丸め込みモードによってタイミングが影響を受ける可能性があります。 |
| リソース | この関数は、xまたはyのうちデータタイプが大きいほうのビット数に比例するFPGAリソースを必要とします。FPGA VIを最適化するためにできるだけ小さいデータタイプを使用してください。この関数で固定小数点データタイプを使用する場合、オーバーフローモードと丸め込みモードによってリソースが影響を受ける可能性があります。 |
| メモ | また、「高スループット乗算」関数を使用して、FPGAターゲットで固定小数点数学および解析を行うこともできます。 |
サンプルプログラム
LabVIEWに含まれている以下のサンプルファイルを参照してください。
- labview\examples\Numerics\Numeric Functions.vi
x
—
x*y
—