複数のデジタイザをコンピュータに接続することが可能なため、NI-SCOPEの「初期化」関数を使用して通信したいデジタイザに対してセッションを開く必要があります。

セッションとは

セッションは、デジタイザとアプリケーションの接続を確立します。接続が確立されると、デジタイザはデータをアプリケーションに送信することが可能となります。セッションは、ドライバが前回の設定をキャッシュすることを許可するため、性能が大幅に向上します。

セッションの作成方法

セッションを作成するには、「初期化 (オプション付)」関数または「初期化」関数を使用します。これらの関数は、アプリケーションから他の関数を呼び出してデジタイザと通信するために必要なハンドルを返します。

同じシャーシ内の複数の同じモデルの計測器を含むセッションを作成することができます。こうすることで、含まれている計測器のすべてのチャンネルが自動的に同期されるため、テストプログラムの開発と保守が簡素化できます。複数のデジタイザへのセッションを作成するには、「初期化」関数のリソース名入力パラメータにそれらの計測器名をPXI1Slot3,PXI1Slot4というカンマ区切り形式で列挙します。

メモ 複数の計測器を指定できるのは、それらの型番、バスタイプ、チャンネル数、オンボードメモリのサイズが同じ場合のみです。

LabVIEWの例: セッションを初期化する

Cの例: セッションを初期化する

niScope_init ("PXI1Slot2", VI_TRUE, VI_TRUE, &vi);

メモ
  • アプリケーションを実行する場合、Measurement & Automation Explorer (MAX) によって割り当てられたリソース名を使用する必要があります。MAXを起動し、デバイスとインタフェースを選択して、デジタイザのリソース名を検索または設定します。
  • IDクエリパラメータをTRUEに設定しても、NI-SCOPEでは影響はありません。NI-SCOPEは、初期化されたデジタイザがサポートされているかどうかを自動的に確認するので、このパラメータをTRUEに設定する必要はありません。
  • デバイスのリセットパラメータをTRUEに設定すると、初期化中にデジタイザがリセットされます。
注意 デジタイザをリセットするとリレーが摩耗する場合があるため、リセットは必要なときにのみ行ってください。