非ファジー化方法を選択する
- 更新日2023-02-21
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意思決定支援システムでは、非ファジー化方法の選択は、ファジーコントローラを使用して計算したい意思決定のコンテキストに依存します。プロジェクトの優先順位付けのような定量的判断の場合は、最大の中心(CoM)方法を適用します。信用評価のような定性的判断の場合は、最大平均(MoM)が正しい方法です。
非ファジー化方法で重要なのは、出力信号の連続性です。ルールベースが完全で、メンバーシップ関数が重複するファジーシステムを考えてみます。入力値が任意に小さく変化しても、出力信号に突然の変化が生じない場合、非ファジー化方法は連続しています。
出力メンバーシップ関数が重複していると仮定すると、入力値が小さく変化しても最善の妥協点は別の値にジャンプしないので、この点では、非ファジー化方法CoMおよび領域の中心(CoA)は連続しています。しかし、非ファジー化方法MoMは、ファジーシステムの入力値が任意に小さく変化した場合、出力値がより妥当な別の値に切り替わる可能性があるので非連続です。
非ファジー化方法としてCoAまたはCoMを使用すると、特に複数のルールが同時にアクティブな入力値の間隔では、連続的なコントローラ特性機能になります。この動作は、非ファジー化方法が平均化を行うことにより生じます。
以下の表に、さまざまな評価基準に基づく非ファジー化方法の比較を示します。
| 評価基準 | 方法 | |||
|---|---|---|---|---|
| 領域の中心 (CoA) および 修正された領域の中心 (mCoA) |
合計の中心 (CoS) |
最大の中心 (CoM) |
最大の平均 (MoM) |
|
| 言語的特性 | 最善の妥協点 | 最善の妥協点 | 最善の妥協点 | 最も妥当な結果 |
| 直感に一致する | メンバーシップ関数の形状がさまざまで、重複するメンバーシップ関数が強力な場合は不適当 | メンバーシップ関数の形状がさまざまで、重複するメンバーシップ関数が強力な場合は不適当 | 良 | 良 |
| 連続性 | あり | あり | あり | なし |
| 計算負荷 | 非常に高い | 中 | 低 | 非常に低い |
| アプリケーション分野 | 閉ループ制御、意思決定支援、データ解析 | 閉ループ制御、意思決定支援、データ解析 | 閉ループ制御、意思決定支援、データ解析 | パターン認識、意思決定支援、データ解析 |