デフォルトの読み取り動作は、基準トリガの構成方法に応じて異なります。基準トリガを使用しない場合、NI-DAQmxは、最初に集録されたサンプルから読み取りを開始し、その後は、前の読み取りが終了した位置から次の読み取りを開始します。基準トリガを使用する場合、NI-DAQmxは、集録が完了するまで読み取りを開始できず、また最初のプレトリガサンプルから読み取りを開始します。これらのデフォルト動作は、相対属性/プロパティおよびオフセット属性/プロパティで変更できます。

読み取りが開始される位置は、「現在の読み取り位置」と呼ばれます。現在の読み取り位置は、データが読み取られるたびに相対属性/プロパティおよびオフセット属性/プロパティの設定に基づいて計算されます。基準トリガを使用しない場合、相対はデフォルトで「現在の読み取り位置」に設定されます。基準トリガを使用する場合、相対はデフォルトで「最初のプレトリガサンプル」に設定されます。どちらの場合でも、オフセットのデフォルト値は0です。これら2つの属性/プロパティの設定を変更することによって、バッファデータの読み取り位置を制御できます。

たとえば、連続的なサンプル集録で、相対を「最新サンプル」に設定して、オフセット「-1000」に設定すると、常に最新の1000ポイントが読み取られます。基準トリガを使用する場合でも、相対をを「最初のサンプル」に設定することで、サンプルの読み取りをすぐに開始することができます。