シーケンスは、NI-DCPowerチャンネルへの一連の出力で構成されます。単純シーケンスでは、一連の電圧出力か電流出力のいずれかを指定できます。上級シーケンスを使用すると、シーケンスステップごとに複数のプロパティを設定できます。

上級シーケンスの使用方法とカスタマイズ方法については、「上級シーケンス」を参照してください。

シーケンスの実行中、シーケンスはホストシステムおよびNI-DCPowerと通信することなく前もって決定されたNI-DCPower構成を順番に実行します。ホストシステムがNI-DCPowerのシーケンスの移行実行に関わっていないため、シーケンス内の1つのステップから次のステップへの変更は確定的です。

シーケンスモードのサポート

  • PXI-4110、PXI-4130では、この機能はサポートされていません。
  • 1つのセッション内で同じチャンネルに対して「NI-DCPowerシーケンスを設定」関数と上級シーケンス関数を使用することはサポートされていません。

標準的なシーケンス動作

以下のステップは、シーケンスソースモードを開始した際のソースユニットの通常の動作を示します。

  1. (オプション: 上級シーケンスのみ) セッションが「コミット解除」状態のときにコミットステップを作成した場合、ドライバはチャンネルにコミットステップを適用します。
    1. ソースユニットは、コミットステップで指定された電圧または電流を印加します。
    2. ソースユニットは、コミットステップで指定されたソース遅延の間、待機します。
    メモ 上級シーケンスのコミットステップでは、ソース完了イベントは生成されません。
  2. (オプション) ソースユニットは開始トリガを待機します。
  3. チャンネルは、シーケンスを順番に実行します。
    1. (オプション) これがシーケンスの最初のステップでない場合は、ソースユニットはソーストリガを待機します。
    2. ソースユニットは、次のステップで電圧または電流を印加します。
    3. 配列のシーケンスの次のソース遅延で指定された時間、待機した後、ソースユニットはソース完了イベントを生成します。
    4. (オプション)メジャーユニットは測定を行い、計測器のバッファに測定値を保存します。
      メモ このステップの有無は、NI-DCPowerの測定タイミングの設定によって異なります。測定タイミングプロパティがソース完了後に自動実行に設定されている場合、メジャーユニットは各ソースステップの後に測定を行います。それ以外の場合、メジャーユニットはソースユニットとは独立して動作します。
    5. ソースユニットはシーケンスの各ステップで3a~3dを繰り返します。
  4. シーケンスの反復が完了すると、ソースユニットは「シーケンス反復完了」イベントを生成します。
  5. (オプション) ソースユニットはループの最初に戻り、同じシーケンスを繰り返します。ループの最初に戻ると、ソースユニットはシーケンスアドバンストリガ (無効になっていない場合) を待機し、(開始トリガを再度待機せずに) シーケンスを再度実行します。
  6. NI-DCPowerシーケンスループカウント有限?Trueに設定されている場合は、NI-DCPowerシーケンスループカウントプロパティで指定された回数だけシーケンスを実行すると、操作が完了し、NI-DCPowerはシーケンスエンジン完了イベントを生成します (以下の図を参照)。NI-DCPowerシーケンスループカウント有限?Falseに設定されている場合は、NI-DCPowerシーケンスループカウントプロパティは無視され、「NI-DCPower中止 (チャンネル指定)」を呼び出すか、セッションを閉じて中断されるまで、シーケンスはステップ2aに戻ります。

次の図は、下の条件下のシーケンスを示します。



  • NI-DCPowerの測定タイミングソース完了後に自動実行に設定されている。
  • ソースユニットはパルスしていません。

次の図は、下の条件下のシーケンスを示します。



  • NI-DCPowerの測定タイミングソース完了後に自動実行に設定されていない。
  • ソースユニットはパルスしていません。