アプリケーションの中には、組込UIに表示されるフロントパネルをカスタマイズした方が、使い勝手が良いものがあります。これらのカスタマイズは、フロントパネルとその機能のみを重視するエンドユーザエクスペリエンスをもたらしたい場合に有益です。たとえば、フロントパネルを全画面表示してデスクトップを非表示にし、タイトルバーやメニューなど不要なLabVIEWオブジェクトを除去したり、エンドユーザがフロントパネルを非表示に切り替えたりできないようにしたい場合があります。

全画面表示するようにフロントパネルを設定する

組込UIでフロントパネルを全画面表示し、RTターゲットに接続されているディスプレイデバイスの解像度に一致させられるようにするには、以下の手順を実行します。

  1. LabVIEWで、ファイル→VIプロパティを選択して、VIプロパティダイアログボックスを表示します。
  2. カテゴリプルダウンメニューからウィンドウサイズを選択します。
  3. 高さを指定して、RTターゲットに接続されているディスプレイデバイスの画面解像度に一致させます。
  4. カテゴリプルダウンメニューからウィンドウランタイム位置を選択します。
  5. 位置プルダウンメニューから中央揃えを選択します。
  6. 現在のパネルサイズを使用チェックボックスをオフにし、高さを指定して、RTターゲットに接続されているディスプレイデバイスの画面解像度に一致させます。
  7. OKをクリックして変更を保存します。

RTターゲットでVIを実行して表示したときに、フロントパネルの解像度がディスプレイデバイスのサイズと同じになります。

フロントパネルからLabVIEWオブジェクトを削除する

VIのフロントパネルからタイトルバーやメニューなどの不要なLabVIEWオブジェクトを削除するには、以下の手順を実行します。

  1. LabVIEWで、ファイル→VIプロパティを選択して、VIプロパティダイアログボックスを表示します。
  2. カテゴリプルダウンメニューからウィンドウの外観を選択します。
  3. カスタムボタンをオンにし、カスタマイズをクリックして、ウィンドウの外観をカスタマイズダイアログボックスを開きます。
  4. アプリケーションにニーズに応じて、フロントパネルから削除したいオプションを指定します。
  5. OKをクリックして、ウィンドウの外観をカスタマイズダイアログボックスを閉じます。
  6. OKをクリックして変更を保存します。

RTターゲットでVIを実行して表示したときに、フロントパネルにオブジェクトのカスタムセットが表示されます。

組込UI要素が表示されないようにする

不要な組込UI要素が表示されないように削除するいは、以下の手順を実行します。組込UI要素の例には、Xfceファイルマネージャ、端子エミュレータ、表示設定を開くデスクトップアイコンなどがあります。

  1. タイムクリティカルループの外側で、RTターゲットVIのブロックダイアグラムに「システム実行」VIを配置します。
  2. 次のコマンドを実行するように、「システム実行」VIを指定します。hidepanel

RTターゲットでVIを実行して表示したときに、Xfce要素が画面に表示されなくなります。

ヒント 組込UI要素を復元するには、「システム実行」VIの終了まで待機?パラメータをFALSEに指定して、次のコマンドを指定します。 showpanel