入力シーケンスXパワースペクトルSxxを計算します。データをX入力に配線して使用する多態性インスタンスを決定するか、インスタンスを手動で選択します。


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入力/出力

  • c1dcdb.png X

    Xは複素数の入力シーケンスです。

  • i1ddbl.png パワースペクトル

    パワースペクトルは、Xの復調パワースペクトルを返します。

    入力信号がボルト(V)の場合、 Power Spectrumの 単位は Vrmsの2乗(Vrms²)となります。入力信号がボルト単位でない場合、パワースペクトルは入力信号実効値の単位の2乗で表されます。

  • ii32.png エラー

    エラーは、VIからのエラーまたは警告を返します。エラーは「エラーコードからエラークラスタ」VIに配線して、エラーコードまたは警告をエラークラスタに変換できます。

  • 関数x(t)のパワースペクトルSxx(f)は、次のように定義されます。

    Sxx(f) = X*(f)X(f) =|X(f)|²、

    ここで、X(f) = F{x(t)}であり、X* (f)はX(f)の複素共役です。

    「パワースペクトル」VIは、FFTルーチンとDFTルーチンを使用して以下の式でパワースペクトルを計算します。

    ここで、 Sxx は出力シーケンスの Power Spectrumを表し、 nは 入力シーケンス Xのサンプル数である。

    入力シーケンスX内のサンプル数nが以下のように2の累乗である場合、

    n = 2m

    ここで、m = 1, 2, 3,…23とする、

    「パワースペクトル」VIは、高速基数2FFTアルゴリズムによって実数値シーケンスの高速フーリエ変換を計算し、振幅の平方根を効率的にスケールします。VIがFFTで計算できる最大のパワースペクトルは、223 (8,388,608または8M) です。

    入力シーケンスXのサンプル数が有効な2の累乗ではなくても小さい素数の積として因数分解できる場合は、「パワースペクトル」VIは実数値シーケンスの離散フーリエ変換を効率的なDFTアルゴリズムを使用して計算し、振幅の平方根をスケールします。VIが高速DFTで計算できる最大のパワースペクトルは、222 – 1(4,194,303または4M – 1) です。

    Yを入力シーケンスXのフーリエ変換とし、nをそれに含まれるサンプル数とします。これは以下の式で表すことができます。

    |Yn -i|²=|Y-i²|となる。

    Yの(n – 1)番目のパワーをシーケンスの–i番目のパワーとして解釈します。これは–i番目の高調波のパワーを表します。i番目の高調波の全体のパワー (DC成分、ナイキスト成分は除外) は以下のように算出できます。

    1 高調波における電力 =2|Yi|² =|Yi|² +|Yn - 1|²0 < i < n/2

    DC成分とナイキスト成分の合計電力はそれぞれ|Y0|²と|Yn/2|²です。

    nが偶数ならばであるとします。以下の表は、出力シーケンスSxxの形式がパワースペクトルに一致することを示しています。

    配列要素解釈
    Sxx0DC成分のパワー
    Sxx1 = Sxx(n – 1)周波数Δfでのパワー
    Sxx2 = Sxx(n – 2)周波数2Δfでのパワー
    Sxx3 = Sxx(n – 3)周波数3Δfでのパワー
    Sxx(k – 2) = Sxxn – (k – 2)周波数(k - 2)Δfにおける電力
    Sxx(k – 1) = Sxxn – (k – 1)周波数(k - 1)Δfにおける電力
    Sxxkナイキスト高調波のパワー

    以下の図は、上記の表の内容を表しています。

    パワースペクトルは、以下の図でも表すとおり、ナイキスト周波数に対して対称です。

    nが奇数ならばであるとします。以下の表は、出力シーケンスSxxの形式がパワースペクトルに一致することを示しています。

    配列要素解釈
    Sxx0DC成分のパワー
    Sxx1 = Sxx(n – 1)周波数Δfでのパワー
    Sxx2 = Sxx(n – 2)周波数2Δfでのパワー
    Sxx3 = Sxx(n – 3)周波数3Δfでのパワー
    Sxx(k – 2) = Sxxn – (k – 2)周波数(k - 2)Δfにおける電力
    Sxx(k – 1) = Sxxn – (k – 1)周波数(k - 1)Δfにおける電力
    Sxxk = Sxxnk周波数k Δfにおける電力

    以下の図は、nが奇数の場合に、パワースペクトルがナイキスト周波数に対して対称ですが、そのナイキスト周波数が周波数ビン内ではないことを示しています。

    上記の表に示す形式は、デジタル信号処理アプリケーションで使用可能です。

    サンプルプログラム

    LabVIEWに含まれている以下のサンプルファイルを参照してください。

    • labview\examples\Signal Processing\Spectral Analysis\DC Centered Spectrum.vi
    • labview\examples\Signal Processing\Transforms\Generalized Fourier Spectrum.vi
    • labview\examples\Signal Processing\Transforms\FFT and Power Spectrum Units.vi