サンプルを形状に基づいて識別するには、バイナリ粒子の分類を実行します。

分類の理想的画像

逆光環境で集録されたサンプル画像は、粒子の分類に理想的です。以下の図は、逆光のサンプル画像の例です。

以下の図は、複数の連続しない部品やグレースケールで内部パターンを含む、粒子の分類に理想的ではないサンプルを示します。

一般的な分類手順

ナットとボルトを分別するためのアプリケーションを例として説明します。サンプルのクラスはNutおよびBoltです。

分類アプリケーションに学習させる前に、特徴ベクター(Feature Vector)と言われる特徴を決定し、それを基にして未知のサンプルと既知のサンプルのクラスを比較します。特徴ベクトルに含まれる各特徴は、既知のサンプルのクラスを固有に表す必要があります。この例の場合、適切な特徴ベクトルは、{ヘイウッド円形、伸長因子}になります。

以下の表は、図中のナットとボルトに対する適切な特徴値を示しています。サンプルの形状が円に近いほど、Heywoodの真円度は1に近い値になります。サンプルの形状が伸びるほど、伸長度が高くなります。

クラス Average HeywoodCircularity 平均伸長係数
ナット 1.109 1.505
ボルト 1.914 3.380

このNutクラスは、真円度が強く、伸長度が弱いという特徴があります。このBoltクラスは、真円度が弱く、伸長度が強いという特徴があります。

特徴ベクトルを決定した後、分類するサンプルの例を収集します。確実性の高い分類システムには、各クラスに対して多くのサンプルの例が含まれます。クラスに属するすべてのサンプルには、不一致を回避するために同様の特徴ベクトルが含まれる必要があります。

サンプルの収集後、すべてのサンプルに対して特徴ベクトルを計算することで分類子を学習します。その後、不明のサンプルに対して同じ特徴ベクトルを計算し、それらの値を不明のサンプルの特徴ベクトル値に比較することで、サンプルを分類することができます。分類子は、特徴値が既知のサンプルの値にどれほど近いかに応じて、不明のサンプルにクラス名を割り当てます。

図Aは、ナットとボルトのバイナリ画像を示します。図Bは、円形および伸長によって分類されたこれらのサンプルを示します。

  1.  円形
  2. 伸長
  3. ボルト
  4. ナット

前処理

前処理では、適切な特徴抽出が行えるように画像を準備します。前処理には、ノイズフィルタ処理、2値化、画像の縁に接触する粒子の除外、不要な微小粒子の削除が含まれます。

最適な結果を得るには、学習画像を集録した同じ照明の状態で検査画像を集録します。また、学習画像の前処理に使用した同じ前処理オプションを検査画像に適用します。

特徴抽出

特徴抽出では、入力画像から特徴空間の特徴ベクトルを計算します。特徴抽出では、各クラスの画像を区別する特定の特徴またはプロパティを測定することで、入力画像データを削減します。使用する特徴は分類システムの目的によって異なります。特徴は、未処理ピクセル値または画像データのある特定の抽象的表現である場合があります。識別アプリケーションでは、クラス間の相違を最も効率的に表す特徴(つまりクラス間で著しく異なるべき特徴値)を選択する必要があります。検査アプリケーションでは、不合格と合格の違いを見分けることが可能な特徴を選択します。

粒子分類子は、異なるタイプの形状デスクリプタを使用してサンプルを分類します。形状デスクリプタは、粒子解析測定値に基づいた特徴ベクトルです。形状デスクリプタの各タイプには、サンプルからの1つまたは複数の形状測定値が含まれます。

デフォルトの粒子分類子の形状デスクリプタは、スケールの変化、回転、鏡対称に影響されない形状特性に基づきます。これと共に、サンプルのサイズに基づくもう1つの形状ディスクリプタを使用して、形状が同じでもスケールが異なるサンプル(異なるサイズのコインなど)を識別することもできます。粒子分類子では、さらに反射依存性を持つ形状デスクリプタを使用して、小文字のp と小文字のq など、同じ形状でも鏡対称性を示すサンプルを識別することもできます。粒子分類子は、これらの異なるタイプの形状デスクリプタを多分類子システムで使用して、スケール依存性の分類、反射依存性の分類、またはスケールおよび反射依存性の分類を達成します。

不変特徴

粒子分類子は、以下のスケール、回転、反射に影響されない形状デスクリプタの特徴を使用します。

  • 特徴1は、サンプルの円形を示します。
  • 特徴2は、サンプルの伸長度を示します。
  • 特徴3は、サンプル形状の凸性を示します。
  • 特徴4は、サンプル形状の凸性のより詳細な表現です。
  • 特徴5は、穴のあるサンプルの識別に使用されます。
  • 特徴6は、穴のあるサンプルのより詳細な識別に使用されます。
  • 特徴7は、サンプルの拡大性を示します。
  • 特徴8は、サンプルの細長性を示します。

分類

粒子分類子は、最小平均距離、最近接値、K-最近接値の分類アルゴリズムを適用することが可能です。各手法は、最長距離(L∞)、合計距離(L1)、ユークリッド距離(L2)という異なる距離メトリックを使用します。

カスケード分類システム

カスケード分類システムでは、カスケード多分類子は多分類段階に基づいて分類を決定します。分類子1は、2番目の段階で複数の分類子2の候補を出力します。分類は異なる特徴に基づきます。

パラレル分類システム

多分類子からの結果を組み合わせることで、構成要素のどの分類子よりも正確な分類結果が生成されます。結果を組み合わせる処理は、分類子出力の積と平均(または積または平均)など、定着した結合規則に基づきます。

粒子分類子は、以下の図に示すように、3つの分類子によるパラレル分類システムを使用します。2つの分類子は、スケールに依存する分類に使用されます。2つの分類子のうち1つはスケールに依存する特徴を使用して、もう1つはスケールに影響されない特徴を使用します。さらに、粒子分類子は3番目の分類子を使用して、サンプルを鏡対称から識別します。分類子の出力は、ユーザによって定義される重み付けを使用して組み合わされます。