窓処理 (平滑化処理) を使用して、切り取られた波形に伴うスペクトル漏れを最小化します。

スペクトル漏れ

スペクトル漏れとは、測定されたスペクトルエネルギーが1つの周波数から別の周波数に漏れるように現れる現象です。この現象は、サンプリング中にサンプリングされた波形に整数のサイクル数が含まれない場合に発生します。スペクトル漏れを削減するのに使用されるテクニックでは、窓関数で時間領域波形を乗算します。

離散フーリエ変換 (DFT) と高速フーリエ変換 (FFT) は、所定の信号を正弦と余弦の合計に変換する数学的テクニックです。これはスペクトル解析の基礎です。7.5サイクルなどの整数以外のサイクル数をサンプリングする際にDFT/FFTを使用すると、FFTがデータは定期的に繰り返される波形の単一の周期であると想定するために、1つの周波数でのエネルギーがその他すべての周波数に漏れるかのように現れるスペクトルを返します。人工的な不連続は、元の信号には存在しない高周波として現れます。これらの周波数はナイキスト周波数よりも高いため、0とfs/2の間にエイリアスされて表示されます。

使用する窓のタイプは、集録する信号のタイプとアプリケーションによって異なります。適切な窓を選択するには、解析する信号に対してある一定の知識が必要となります。以下の表は、標準窓のタイプ、適切な信号のタイプ、サンプルアプリケーションを示します。

信号のタイプと説明 アプリケーション
長方形 (窓なし) 窓の長さより短い過渡信号。窓を限定された時間間隔で切り捨てます。 次数トラッキング、擬似ランダム励起によるシステム解析 (周波数応答測定)、振幅がほぼ等しく極めて近い周波数を持つ2つのトーンの分離。
三角形 三角形の窓 汎用アプリケーション
ハニング 窓より長い過渡信号 通常、音声信号処理に使用
ハミング 窓より長い過渡信号。ハニング窓の変形で、端部が不連続 通常、音声信号処理に使用
ブラックマン 過渡信号。ハニング/ハミング窓に似ているが、余弦項を1つ追加することでリプルを低減 汎用アプリケーション
フラットトップ 増幅確度が最も高い窓関数。周波数の選択に制限あり 隣接する周波数成分が存在しない場合の、正確なシングルトーン増幅の測定
メモ 信号に関する十分な知識がない場合は、さまざまな窓関数を試して最適なものを選択します。