RTアプリケーションをデバッグするには、まずLabVIEWのデバッグツールでエラーを検出し、実行フローをステップごとに検証してエラーの発生源を特定します。次に、パフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウまたはReal-Time Trace Viewerを使用してアプリケーションの実行時間とメモリ使用率をテストします。

LabVIEWのデバッグツール

LabVIEWのデバッグツール (実行ハイライトまたはシングルステップなど) でLabVIEWコードのステップを検証するには、ホストコンピュータがRTターゲットに接続されていなければなりません。

メモ LabVIEWのデバッグツールは、アプリケーションの実行時間に影響するため、実行タイミングのデバッグには使用できません。

なお、シングルステップ操作中にサブVIブロックダイアグラムウィンドウのツールバーに表示されるコールリストプルダウンメニューだけは、Real-Timeモジュールでサポートされていません。

メモ LabVIEWのデバッグツールでVIをデバッグするためには、VIプロパティダイアログボックスの実行ページでデバッグを許可チェックボックスをオンにする必要があります。

パフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウ

パフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウは、アプリケーションが実行時間とメモリをどのように使用しているかを統計的に分析するための優れたツールです。パフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウには、メモリにあるすべてのVIとサブVIのパフォーマンス情報が表示されます。この情報を元に潜在的なボトルネックを特定して、VIのパフォーマンスを最適化できます。ツール»プロファイル»パフォーマンス&メモリを選択してパフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウを表示します。

プロファイリングセッションを開始する前に、メモリ使用状況をプロファイルチェックボックスをオンにします。VIのメモリ使用状況に関する情報の収集はVIの実行に大きなオーバーヘッドを追加し、プロファイルセッション中に収集するタイミング統計の確度に影響を及ぼします。したがって、正確なプロファイルを得るためには、メモリのプロファイリングとタイミングのプロファイリングは個別に実行する必要があります。

プロファイリングセッション中のデータのスナップショットを作成して、ASCIIスプレッドシートファイルに保存できます。タイミングの測定データはVIが実行されるたびに蓄積されます。

メモ パフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウのオプションの多くは、プロファイリングセッションを開始後に有効になります。

NI 分散システムマネージャ

NI分散システムマネージャには、RTターゲットで実行中のVIに関する情報と、ターゲットのメモリとCPUリソースの情報が動的に表示されます。また、NI分散システムマネージャから、RTターゲット上のVIを停止したり、待機状態のVIを開始することができます。LabVIEWからNI分散システムマネージャを起動するには、ツール→分散システムマネージャを選択します。

アプリケーションまたは共有ライブラリをデバッグダイアログボックス

アプリケーションまたは共有ライブラリをデバッグダイアログボックスを使用して、RTターゲットで実行中のスタンドアロンリアルタイムアプリケーションをデバッグできます。

メモ スタンドアロンリアルタイムアプリケーションのデバッグを行うには、事前にリアルタイムアプリケーションプロパティダイアログボックスの上級ページでデバッグを許可チェックボックスをオンにする必要があります。