LabVIEW PID and Fuzzy Logic Toolkit API Reference

ジーグラ・ニコルスオートチューニング法

  • 更新日2023-02-21
  • 5分で読める

ジーグラとニコルスは、PIDコントローラのパラメータを発見的に求める方法を開発しました。オートチューニングウィザード、およびPIDリレーオートチューニング法を使用するPID VIが、この方法を使用しています。

ジーグラ・ニコルスオートチューニング法を使用するときは、高速(減衰比1/4)、通常(一部オーバーシュート)、低速(少しオーバーシュート)の3種類のループ応答パフォーマンスから1つを選択します。以下の表に、ループパフォーマンスの種類別にチューニング計算式を示します。

メモ  チューニングの間、プロセスは閉ループPID制御のままになります。既存のコントローラのスイッチをオフにして、実験を開ループの状態で行う必要はありません。設定値リレー実験では、設定値信号はPIDコントローラの設定値を反映します。

ジーグラ・ニコルス閉ループ/周波数応答法

以下の表に、比例のみによる制御でのチューニング計算式をループパフォーマンス別に示します。Kuはコントローラゲイン、Tuは振動期間を表します。

高速パフォーマンス
コントローラ Kc Ti Td
P 0.5Ku
PI 0.4Ku 0.8Tu
PID 0.6Ku 0.5Tu 0.12Tu

通常パフォーマンス
コントローラ Kc Ti Td
P 0.2Ku
PI 0.18Ku 0.8Tu
PID 0.25Ku 0.5Tu 0.12Tu

低速パフォーマンス
コントローラ Kc Ti Td
P 0.13Ku
PI 0.13Ku 0.8Tu
PID 0.15Ku 0.5Tu 0.12Tu

ジーグラ・ニコルス開ループ/ステップ応答法

以下の表に、PIまたはPID制御でのチューニング計算式をループパフォーマンス別に示します。TPは時定数、は無駄時間を表します。

高速パフォーマンス
コントローラ Kc Ti Td
P TP/
PI 0.9TP/ 3.33
PID 1.1TP/ 2.0 0.5

通常パフォーマンス
コントローラ Kc Ti Td
P 0.44TP/
PI 0.4TP/ 5.33
PID 0.53TP/ 4.0 0.8

低速パフォーマンス
コントローラ Kc Ti Td
P 0.26TP/
PI 0.24TP/ 5.33
PID 0.32TP/ 4.0 0.8
メモ  上の表は比例ゲイン(Kc)値が示されています。比例ゲインと比例バンド(PB)の関係は以下の式で表されます。

Kc = 100/PB

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