入力要素が部分的に重複している場合
- 更新日2023-02-21
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ファジーコントローラのI/O特性がファジーシステムのルールベースやメンバーシップ関数仕様などの設計パラメータに依存することを説明するために、単一入力のファジーコントローラを考えてみます。単一入力のファジーコントローラの特性の多くは、複数入力のファジーコントローラにも該当します。
下図は、入力変数xと出力変数yに3つの言語要素だけをもつファジーシステムのファジーコントローラのI/O特性を示しています。ルールベースは、入力値を増加させると出力値が増加することを示す3つのルールで構成されています。

結果的に生じるコントローラ特性は非線形の動作を表します。入力言語要素が部分的に重複しているので、コントローラ特性内の間隔に違いが生まれます。ルールベースには、重複領域外で有効なルールは1つしかありません。このため、出力は出力言語変数の出力言語要素により決まる定数で、そのルールの真理の度合いから独立しています。
前件部要素の重複セクションは、コントローラ特性の上昇間隔につながります。これらの部分では、2つのルールが同時にアクティブになっています。異なるアクティブルールの真理の度合いにより加重した異なる後件部要素により、出力値が決まります。重複する三角形後件部要素により、コントローラ特性の立ち上がりエッジが非線形になることに注目してください。