このウィンドウを表示するには、ツール»プロファイル»パフォーマンスおよびメモリを選択します。

このウィンドウを使用して、VIの実行時間やメモリ使用に関するデータを取得および表示します。プロジェクトに含まれていないVIからパフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウを表示すると、ウィンドウには、開いているVIのうちプロジェクトに属さないもののプロファイルが表示されます。プロジェクトまたはプロジェクトの一部であるVIからパフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウを表示すると、ウィンドウはプロジェクトに関連したすべてのターゲットでVIのプロファイルを表示します。一度に1つのプロジェクトのVIのプロファイルを表示できます。

このウィンドウはリモートデバッグをサポートしていません。リモートデバッグ中にパフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウを開くと、ウィンドウは、ローカルマシン上のVIのプロファイルのみを表示します。

メモ Desktop Execution Traceツールキットを使用して、コード解析、メモリリーク、その他のLabVIEWプログラミング関連事項をモニタできます。
メモ LabVIEW VI Analyzerツールキットを使用して、VIのパフォーマンス、効率、その他のLabVIEWプログラミング関連事項を、対話的またはプログラム的に検証できます。

このウィンドウには以下のコンポーネントが含まれます。

オプション 説明
タイミング統計

以下のVIの実行時間の統計を表示します。 # Runs--VIが実行を完了した回数。グローバル変数の場合、この回数は、そのVIのすべての制御器にアクセスした回数の合計になります。 Average--VIの各実行でかかった時間の平均値です。これはVI時間を実行回数で除算した値です。 Shortest--VIの1回の実行にかかった時間の最小値です。 Longest--VIの1回の実行にかかった時間の最大値です。

タイミング詳細

以下に示すVIの実行時間に関する詳細を表示します。 Diagram--VIのブロックダイアグラム用に生成されたコードの実行のみに費やされた時間です。 Display--VIのフロントパネル制御器をブロックダイアグラムからの新規値で更新する際に費やされた時間です。制御器または表示器を右クリックせずに、ショートカットメニューから上級>>同期表示を選択する場合、表示が不正確になる可能性があります。同期表示を使用して、制御器および表示器の更新を保留にするかどうかを設定できます。 Draw--フロントパネルおよびブロックダイアグラムを描画する際に費やされた時間から表示時間を減算した時間です。描画時間には、フロントパネルウィンドウが開かれたばかりか、または他のウィンドウによって隠された後再度表示された際、フロントパネルを描画するのに必要な時間が含まれます。また、描画時間には、透明または重複している制御器を描画するのに必要な時間も含まれます。これらの制御器が占める画面の領域内のすべてが正しい順序で再描画されるように、ブロックダイアグラムから新規のデータを受信する際、その画面領域を無効する必要があります。他の制御器は、ブロックダイアグラムから新規データを受信する際、フロントパネルで即座に描画されます。無効化や再描画ではより多くのオーバーヘッドが発生し、そのほとんど (すべてではありません) は、描画のタイミングで明らかになります。 Tracking--ユーザがVIのフロントパネルを操作しているときのマウスの追跡に費やされた時間など、ユーザ操作の追跡にかかった時間です。この時間は、グラフのズームインやズームアウト、ショートカットメニューからの項目の選択、制御器でのテキストの選択や入力など、一部の操作で重要となります。 Locals--ローカル変数の読み取りや書き込みに費やされた時間です。この時間は、大規模で複雑なデータを処理する場合は特に重要になることがあります。 タイミング詳細チェックボックスの下にあるプルダウンメニューでタイミング形式 (マイクロ秒、ミリ秒、秒)を選択することができます。

時間単位

LabVIEWでプロファイルデータでの結果の計算に使用される時間の単位です。

メモリ使用状況をプロファイル

プロファイル中にメモリ統計を収集します。ただし、メモリプロファイルは実行速度を極端に低下させます。プロファイル実行が停止している際のみ、このチェックボックスをオンにできます。

メモリ使用量

VIが使用するバイト数および独立したメモリブロックの数を示します。バイト数は、VIが使用する全体のメモリ容量を示します。ブロック数は、VIの実行完了後にもVIに対する割り当てが維持される、連続したメモリ領域の数を示します。現在のVIのメモリ使用状況を確認してプロファイル間の変化を把握するためには、ブロック統計よりもバイト統計を使用するほうが有益です。

このセクションでは、メモリ使用量に関する以下の詳細を表示します:
  • 平均バイト―実行毎のVIのデータ空間によって使用された平均バイト数です。
  • 最小バイト―実行毎のVIのデータ空間によって使用された最小バイト数です。
  • 最大バイト―実行毎のVIのデータ空間によって使用された最大バイト数です。
  • 平均ブロック―実行毎のVIのデータ空間によって使用された平均ブロック数です。
  • 最小ブロック―実行ごとのVIのデータ空間によって使用された最小ブロック数です。
  • 最大ブロック―実行ごとのVIのデータ空間によって使用された最大ブロック数です。
サイズ単位プルダウンメニューでサイズ形式を選択できます。

VIのメモリ使用量を減らすには、LabVIEWのメモリ使用量を最適化するためのルールに従ってください。また、VIの設計を見直すことで、データのコピー数を減らすこともできます。LabVIEWがデータのコピーを作成する場所を特定するには、バッファ割り当てを表示ウィンドウを使用します。

サイズ単位

LabVIEWでプロファイルデータでの結果の計算に使用されるサイズの単位です。キロバイトは1000バイトです。メガバイトは1,000,000バイトです。

アプリケーションインスタンスを選択

アプリケーションインスタンスを選択ダイアログボックスを起動します。このダイアログボックスを使用して、パフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウでデータを表示するためのアプリケーションインスタンスを選択します。

アプリケーションインスタンス

パフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウからアクセスされた各アプリケーションインスタンスとLabVIEWがそれらを表示するのに使用する色を表示します。

プロファイルデータ

プロファイルデータの現在のスナップショットを表示します。VI行を選択するには、その行をクリックします。<Shift>キーを押しながら行をクリックして、その行のハイライトを取り消します。VI行をダブルクリックして、選択されたVIが呼び出すサブVIに関する情報にアクセスします。列ヘッダまたは左上隅のセルをクリックして、列またはVI名でデータをソートします。

表形式表示の最初の3列に常に表示される基本情報は、以下の項目で構成される:
  • VI時間―ユーザがフロントパネル制御器を操作するのに消費された時間の他、実際にVIのコードを実行して、そのデータを表示するのに消費された合計時間です。グローバルVIの場合、この時間はそのVIの制御器にデータをコピーしたり、制御器からデータをコピーするのに消費された合計時間です。グローバルVI名をダブルクリックして、各制御器のタイミング情報を表示します。
  • サブVI時間―VIのすべてのサブVIによって消費された合計時間です。これは、VIのすべての受信者、それらの受信者の受信者などのVI時間の合計です。
  • 合計時間VI時間およびサブVI時間の合計時間です。

  • プロジェクトライブラリ―プロファイルを実行中のVIがライブラリに属している場合、そのライブラリは表形式の表示に含まれます。

開始

プロファイルの実行を開始します。このボタンをクリックすると、LabVIEWはプロファイル実行ストラクチャを割り当て、実行システムによるタイミング情報の収集が開始されます。プロファイルセッションは、部分的ではなく完全なVIの実行が測定されることを確実にするために、アプリケーションが実行中でない間に開始することを推奨します。

停止

プロファイルの実行を停止します。このボタンをクリックすると、実行システムによってタイミング情報の収集が停止され、LabVIEWは最後のスナップショットを維持します。

スナップショット

現在表形式で使用可能なデータを参照できるように、現在の実行システムのメモリ内のすべてのVIに対して、プロファイルのタイミングを収集します。

保存

現在表示されているデータをタブ区切りのテキストスプレッドシートファイルとしてディスクに保存します。その後、このデータはスプレッドシートプログラムまたはVIで参照できるようになります。

閉じる

パフォーマンスおよびメモリをプロファイルウィンドウを閉じます。