メモ CシリーズUSBデバイスでは、ハードウェアタイミングのシングルポイントサンプリングモードや「DAQmx次のサンプリングクロックまで待機」関数はサポートされていません。

Cシリーズデバイスのアナログ入力タイミングに関する注意事項

1つのタスク内でタイプが異なる複数のアナログ入力デバイスを使用できます。これらのデバイスはNI-DAQmxによって自動的に同期されます。

NI-DAQmxでは、以下がサポートされます。

  • NI cDAQ-9171、9181、9191シャーシでは、シャーシあたり1度に1つのアナログ入力タスクのみ。
  • cDAQ-9132、9133、9134、9135、9136、9137、9174、9178、9179、9184、9185、9188、9188XT、9189シャーシでは、シャーシあたり1度に最大3つのアナログ入力タスクをサポートします。
  • CompactRIO[1]1 cRIO-9040、9041、9042、9043、9045、9046、9047、9048、9049、9053、9054、9055、9056、9057、9058 コントローラでは、コントローラあたり一度に最大8つのアナログ入力タスクをサポートします。
  • CompactRIO Single-Board[2]2 sbRIO-9603、9608、9609、9628、9629、9638 コントローラでは、コントローラあたり一度に最大8つのアナログ入力タスクをサポートします。

AI変換クロックに関する注意事項

NI 9201、NI 9204、NI 9205、NI 9221などのCシリーズスキャンデバイスでは、AI変換クロックで制御されるマルチプレクスサンプリングが行われます。

1つのタスクに複数のデバイスがある場合、それらのAI変換クロックは並行して実行されます。したがって、複数デバイスのチャンネルで同時にサンプリングが行われる可能性があります。各デバイスのAI変換レートとサンプリングクロックからの遅延は、個々に設定できます。DAQmxタイミング属性/プロパティのAI変換タイミングインスタンスを設定する際は、アクティブデバイス属性/プロパティで参照先デバイスを指定する必要があります。外部クロックをAI変換クロックとして使用することはできません。

AI基準クロックに関する注意事項

NI 9775などの基準クロックを使用するデバイスはオンデマンドタイミングをサポートしません。

このようなデバイスは連続クロックからのハードウェアタイミングを必要とします。このクロックは、位相ロックループを使用してオンボード発振器を同期し、サンプリングクロックタイムベースの役割を果たします。基準クロックを使用するデバイスがタスクに含まれている場合、外部SampClk.SrcまたはSampClkTimebaseを設定できません。DSAデバイスのように、基準クロックを使用するデバイスは任意の信号ソースからの外付けサンプリングクロックをサポートしません。

NI 9775では、基準クロックは12.8 MHzである必要があります。

AIサンプリングレートに関する注意事項

Cシリーズアプリケーションのサンプリングレートを設定する際は、以下の追加要素を考慮してください。

各カテゴリ内のデバイスのリストについては、Cシリーズデバイスグループを参照してください。

表 5. CシリーズデバイスのAIサンプリングレートに関する注意事項
NI-DAQmxデバイス/デバイスのグループ化 注意事項
Cシリーズスキャンデバイス チャンネル間のデフォルトの整定時間は、デバイスの最速のAI変換クロックレートより10 µs長くなります。構成したサンプリングクロックレートが高すぎる場合、10 µsの追加整定時間を確保できません。この場合、以下のようになります。
  • デフォルトのAI変換クロックレートでは、サンプリングクロックレートにより許容される限りの整定時間が使用されます。
  • タスク内のすべてのスキャンデバイスでは、各デバイスの最大のAI変換クロックレートに関係なく、同じ時間の追加整定時間が使用されます。
Cシリーズ低速サンプリングデバイス搭載のCompactDAQシャーシ ハードウェアタイミング集録のサンプリングレートを、モジュールの最大サンプリングレートを超える値に設定すると、警告/エラーが発生します。この場合、低速サンプリングデバイスでは、警告/エラーが発生せずに、最後に集録されたサンプルが複数回読み取られる可能性があります。低速サンプリングモジュールを使用したハードウェアタイミング集録では、タスクをコミットすると最初のサンプルが集録されます。低速サンプリングデバイスを使用したソフトウェアタイミング集録では、常に新しいサンプルが集録されるまで待機します。
Cシリーズ低速サンプリングデバイス搭載のCompactRIOまたはSingle-Board RIOコントローラ ハードウェアタイミング集録のサンプリングレートを、モジュールの最大サンプリングレートを超える値に設定すると、警告/エラーが発生します。低速サンプリングデバイスが他のデバイスと同じタスクにある場合、ハードウェアタイミング集録のサンプリングレートを低速サンプリングデバイスの最大サンプリングレートを超える値に設定すると、最後に集録されたサンプルが複数回読み取られます。この場合、低速サンプリングデバイスを使用したハードウェアタイミング集録では、最初のサンプルはタスクのコミット時に集録されます。
NI-9213NI-9214 モジュールあたりのアナログ入力チャンネルが13以下のタスクでは、最大100 S/sのサンプリングレートを達成できます。NI 9213/9214の最大サンプリングレートを確認するには、AI.MaxMultiChanRate属性/プロパティをクエリして、その戻り値をチャンネル数で割ります。たとえば、アナログ入力タスクで14チャンネルを使用し、AI.MaxMultiChanRateのクエリが1360.54を返す場合は、1360.54/14 = 97.18 S/sとなります。また、SampClk.MaxRate属性/プロパティを使用して、タスクで使用される最大サンプリングレートをクエリすることもできます。
NI-9215 NI-9215の最大サンプリングレートはチャンネルによって異なります。たとえば、ai0、ai1、ai2からの任意の組み合わせで実行される集録するタスクは、ai3を含むタスクよりも速いレートでサンプル処理ができます。最大のサンプリングレートが得られるのはai0からのみです。同じタスクに複数のNI-9215デバイスが存在する場合、サンプリングは並列に実行されます。たとえば、複数のNI 9215デバイスがともにai0から集録を行う場合、単一のNI 9215デバイスでai3から集録を行う場合よりも速いサンプリングレートを得られる可能性があります。
NI-9230NI-9231NI-9232NI-9234 これらのデバイスのサンプリングレートを設定する際、NI-DAQmxでは、デシメーションレートの最大値が選択されます。使用できるサンプリングレートについては、デバイスの操作手順を参照してください。
Cシリーズデルタシグマデバイス Cシリーズデルタシグマデバイスには最大および最小サンプリングレートがあります。サンプリングレートの範囲を判断するには、各デバイスの仕様を参照してください。
Cシリーズデルタシグマデバイス 1つのタスク内に異なるサンプリングクロックタイムベースを使用するデルタシグマデバイスとCシリーズデバイスが含まれる場合、NI-DAQmxでは、常に周波数が最高のサンプリングクロックタイムベースが選択されます。この選択をオーバーライドするには、SampClk.Timebase.Src属性/プロパティでサンプリングクロックタイムベースを設定します。

Cシリーズデルタシグマデバイスのハードウェアタイミングとオンデマンドタイミング

Cシリーズデルタシグマデバイスは、オンデマンドタイミングタイプをサポートしません。

Cシリーズデルタシグマデバイスで集録または生成を行うには、一定したクロックからのハードウェアタイミングが必要です。タスク内にCシリーズデルタシグマデバイスが含まれている場合には、サンプリングクロック.ソース属性/プロパティを外部ソースに設定できません。Cシリーズデルタシグマデバイスは、エンコーダやタコメータなど、任意の外部信号ソースからの外部クロックをサポートしません。

Cシリーズデバイスのアナログ出力タイミングに関する注意事項

1つのCompactDAQシャーシでは、ハードウェアタイミングのアナログ出力タスクは常に1つずつしかサポートされません。ただし、ソフトウェアタイミングのアナログ出力タスク数は使用可能なチャンネルの数まで作成可能です。単一のCシリーズアナログ出力デバイスを、同時にハードウェアタイミングとソフトウェアタイミングのタスクに使用することはできません。

CompactRIOおよびSingle-Board RIOコントローラは、各コントローラで複数のハードウェアタイミングAOタスクをサポートできます。CompactRIOタイミングエンジンを参照してください。

Cシリーズデバイスのデジタル入出力タイミングに関する注意事項

1つのCompactDAQシャーシでは、1つのハードウェアタイミングのデジタル入力タスクと1つのハードウェアタイミングのデジタル出力タスクは常に1つずつしかサポートされません。ただし、ソフトウェアタイミングのデジタルI/Oタスク数は使用可能なチャンネルの数まで作成可能です。

ハードウェアタイミングデジタルI/Oの詳細については「CシリーズのデジタルI/Oに関する注意事項」を参照してください。

CompactRIOおよびSingle-Board RIOコントローラは、各Comコントローラで複数のハードウェアタイミングデジタル入力タスクと1つのハードウェアタイミングのデジタル出力タスクをサポートできます。「CompactRIOタイミングエンジン」を参照してください。

Cシリーズデバイスでの構成可能なタイミング

NI 9207、NI 9208、NI 9209、NI 9212、NI 9213、NI USB-9213、NI 9214、NI 9216、NI 9217、NI 9219、NI 9224、NI 9226、NI 9228、およびNI 9775では、AI.ADCタイミングモード属性/プロパティを設定することで、高速または高分解能の測定を構成できます。

また、NI 9212、NI 9219、NI USB-9219では、AI.ADCタイミングモード属性/プロパティを設定することで、低ノイズの測定を構成できます。

AI.ADCタイミングモード属性/プロパティのデフォルト設定

CompactRIO and Single-Board RIOコントローラでは、サンプリングクロックレートに基づいてハードウェアタイミングモードのデフォルト値が自動的に決定されます。

CompactDAQシャーシに取り付けたNI 9207、NI 9208、NI 9209、NI USB9212、NI 9213、NI USB-9213、NI 9214、NI 9216、NI 9217、NI 9219、NI 9226では、「AI.ADCタイミングモード」属性/プロパティがデフォルトで高分解能に設定されています。変換レートを上げるには、この属性/プロパティを高速に設定します。

NI USB-9219では、この属性/プロパティのデフォルト値はオンデマンドモードでは高分解能に設定され、ハードウェアタイミングモードではサンプリングクロックレートに基づいて自動的に決定されます。NI 9212およびNI 9219で電力線ノイズ除去率を高めるには、この属性/プロパティを60Hz除去 (最高) または50Hz除去 (最高) に設定します。

NI 9224およびNI 9228では、この属性/プロパティはデフォルトで「自動」に設定されているため、モジュールは指定されているレートよりも高速の最高分解能タイミングモードでサンプリングを行います。

NI 9775では、この属性/プロパティのデフォルトタイミングモードは「自動」です。「自動」タイミングモードは、モジュールがユーザ指定のレートと互換性のある最高分解能タイミングモードでサンプリングを行うよう自動的に構成します。「AI.ローパス.有効」属性/プロパティがFalseに設定されている場合、タイミングモードはユーザ指定のサンプリングレートにかかわらず「高速」に保持されます。

低速サンプリングのモジュールは、反復データが返されないだけの適切な速度でサンプリングを行うことができます。ユーザ指定のレートが最大レートを超えると、モジュールはバックグラウンドで変換を行い、反復データが返されます。cDAQ-9171およびcDAQ-9191シャーシの低速サンプリングモジュールには、デフォルトで「自動」というタイミングモードがあります。

AI.ADCタイミングモード属性/プロパティによってDAQmxタイミングプロパティノードのAI変換.レート属性/プロパティの最大値とデフォルト値が変化します。たとえば、ADCタイミングモードが変換時間200 msに相当する場合、最大変換レートは5 Hzになります。

Cシリーズデバイスのアナログ入力タイミングに関する注意事項

NI 9361では、同じタスクに複数のカウンタ入力デバイスを使用することができ、NI-DAQmxは自動的にそれらのデバイスを同期します。1つのNI 9361を、ハードウェアタイミングのタスクとソフトウェアタイミングのタスクの両方に同時に使用することはできません。CompactDAQシャーシおよびCompactRIOコントローラは、一度に最大4つのオンボードシャーシカウンタをサポートします。

NI 9361では、「指定なし」タイミングはサポートされていません。

1 cRIO-9040、9041、9042、9043、9045、9046、9047、9048、9049、9053、9054、9055、9056、9057、9058

2 sbRIO-9603、9608、9609、9628、9629、9638