タイミングシーケンス
- 更新日2025-07-30
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タイミングシーケンスストラクチャは、順番に実行される内部または外部のタイミングソースによって、複数のサブダイアグラムまたはフレームで構成されます。タイミングシーケンスストラクチャは、タイミングループと異なり、1回のみ各フレームを実行して反復を繰り返しません。正確なタイミング、実行時のフィードバック、動的に変化するタイミング特性、または複数の実行優先度で1回のみ実行されるVIを開発する場合、タイミングシーケンスストラクチャを使用します。タイミングシーケンスストラクチャの枠を右クリックして、フレームの追加、削除、挿入および結合を行います。
タイミングシーケンスストラクチャには、上記の図に示すように、各フレームの (1) 入力ノード、(4) 出力ノード、(2) 左データノード、(3) 右データノードがあります。デフォルトでは、タイミングシーケンスストラクチャには、すべての入力および出力端子が表示されません。ノードのサイズを変更するか、ノードを右クリックしてショートカットメニューを使用し、ノード端子を表示できます。各ノードを表示するには、タイミングシーケンスストラクチャの境界を右クリックしてショートカットメニューから左データノードを表示または右データノードを表示を選択します。
入力ノードをダブルクリックし、タイミングシーケンスストラクチャを構成できるタイミングシーケンスを構成ダイアログボックスを表示します。タイミングシーケンスを構成ダイアログボックスに入力する値は、オプションとして入力ノードに表示されます。
以下の表は、タイミングシーケンスストラクチャのノード端子を示します。
(1) 入力ノード
![]() | 期限 | 最初のフレームを完了しなければならない時間を指定します。期限の値はタイミングシーケンスストラクチャの開始時間に相対し、タイミングソースの単位で指定されます。-1の値は、期限なしを意味します。 |
![]() | エラー | ストラクチャを介してエラーを伝達します。エラーがエラー条件を受け取ると、タイミングシーケンスストラクチャは実行されません。 |
![]() | ストラクチャ名 | タイミングシーケンスストラクチャの名前を指定します。 |
![]() | オフセット | 最初のフレームの実行開始までタイミングシーケンスストラクチャが待機する時間を指定します。オフセットの値はタイミングシーケンスストラクチャの開始時間に相対し、タイミングソースの単位で指定されます。 |
![]() | 優先度 | 他の実行可能なタイミングストラクチャまたはフレームに対する次のフレームの実行優先度を指定します。値は1~65,535の正の整数です。値が大きいほど、他のタイミングストラクチャまたはフレームよりも高い優先度を示します。最初のフレームのデフォルトの優先度値は100です。最初のフレーム以降のフレームでは、優先度の値は-1 (デフォルト値) にすることもできます。これは、優先度が前のフレームから変更されないことを意味します。 |
![]() | Processor | 実行を処理するプロセッサを指定します。デフォルトは-2で、プロセッサが自動的に割り当てられます。プロセッサを手動で割り当てるには、0~255の間の数値を入力します。0は最初のプロセッサを示します。プロセッサの数を超える数値を入力すると、ランタイムエラーが発生し、タイミングストラクチャが実行されません。 |
![]() | ソース名 | ストラクチャの制御に使用するタイミングソースの名前を指定します。タイミングソースは「タイミングソースを作成」VIまたはタイミングシーケンスを構成ダイアログボックスをからの選択肢を使用して、ブロックダイアグラムで作成する必要があります。 |
![]() | タイムアウト | 最初のフレームの実行開始までタイミングシーケンスストラクチャが待機する最大時間を指定します。デフォルトは-1で、次のフレームに対してタイムアウトは指定されません。タイムアウトの値はストラクチャの開始時間に相対し、フレームタイミングソースの単位で指定されます。 |
(2) 左データノード
| 実際の終了[f-1] (最初のフレームでは無効) | 前回のフレーム (f-1) の実際の終了時間を返します。実際の終了時間の値はタイミングシーケンスストラクチャの開始時間に相対し、フレームタイミングソースの単位で指定されます。 |
| 実際の開始[i] (最初のフレームのみ) | 現在の反復 (i) の実際の開始時間を返します。実際の開始時間の値は、タイミングシーケンスストラクチャの開始時間に相対し、ストラクチャのタイミングソースの単位で指定されます。 |
| 実際の開始[f] | 現在のフレーム (f) の実際の開始時間を返します。実際の開始時間の値はタイミングシーケンスストラクチャの開始時間に相対し、フレームタイミングソースの単位で指定されます。 |
| 期限 | 現在のフレームの期限の値を返します。 |
| エラー | ストラクチャを介してエラーを伝達します。 |
| 終了予定[f-1] (最初のフレームでは無効) | 前回のフレーム (f-1) の終了予定時間を返します。終了予定の値はタイミングシーケンスストラクチャの開始時間に相対し、フレームタイミングソースの単位で指定されます。 |
| 開始予定[i] (最初のフレームのみ) | 現在の反復 (i) の開始予定時間を返します。開始予定の値は、タイミングシーケンスストラクチャの開始時間に相対し、ストラクチャのタイミングソースの単位で指定されます。 |
| 開始予定[f] | 現在のフレーム (f) の開始予定時間を返します。開始予定の値はタイミングシーケンスストラクチャの開始時間に相対し、フレームタイミングソースの単位で指定されます。 |
| 遅れて終了?[f-1] (最初のフレームでは無効) | 指定された期限内にタイミングシーケンスストラクチャが前の反復を完了しない場合、TRUEを返します。 |
| フレーム継続時間 (最初のフレームでは無効) | 前回のフレームの継続時間を返します。フレーム持続時間はフレームの開始に関連していて、フレームタイミングソースの単位で指定されます。 |
| グローバル終了時間 (最初のフレームでは無効) | ナノ秒単位で前回のフレーム終了のタイムスタンプを返します。 |
| グローバル開始時間 | ナノ秒単位で現在のフレーム開始のタイムスタンプを返します。 |
| オフセット (最初のフレームのみ) | 最初のフレームの開始のオフセット値を返します。 |
| 優先度 | 現在のフレームの優先度の値を返します。 |
| Processor | プロセッサを割り当てるように設定している場合、実行処理に割り当てられたプロセッサを指定します。それ以外の場合、-2です。これはLabVIEWが自動的にプロセッサを割り当てることを示します。 |
| 開始 (最初のフレームでは無効) | 現在のフレームの、開始時間を返します。 |
| タイムアウト | 現在のフレームのタイムアウトの値を返します。 |
| 起動理由 | 現在の反復の実行開始に関する理由を持つ列挙体を返します。有効な値は、0: Normal、1: Aborted、2: Asynchronous wakeup、3: Timing source error、4: Timed loop error、5: Timeoutです。 |
(3) 右データノード
![]() | 期限 (最後のフレームでは無効) | 次のフレームを完了しなければならない時間を指定します。期限の値は次のフレーム開始時間に相対し、フレームタイミングソースの単位で指定されます。デフォルト値は-1 (変更なし) です。 |
![]() | エラー | ストラクチャを介してエラーを伝達します。エラーが、エラー状態を受け取ると、タイミングシーケンスストラクチャはタイミングを無視して次のフレームを実行します。 |
![]() | 優先度 (最後のフレームでは無効) | 次のフレームの実行の優先度を指定します。優先度は、ブロックダイアグラムの他のオブジェクトに対して、ブロックダイアグラムで次のフレームを実行するタイミングを指定します。優先度入力の値は、1~65,535の正の整数である必要があります。デフォルトは-1で、前回のフレームの優先度値から変更がないことを意味します。 |
![]() | Processor | 実行を処理するプロセッサを指定します。デフォルトは、-1です。これは、LabVIEWが入力ノードで指定したプロセッサを同じプロセッサを割り当てることを示します。プロセッサを割り当てるには-2を入力します。プロセッサを手動で割り当てるには、0~255の間の数値を入力してください。0は使用可能な最初のプロセッサです。プロセッサの数を超える数値を入力すると、ランタイムエラーが発生し、タイミングストラクチャが実行されません。 |
![]() | 開始 (最後のフレームでは無効) | 開始時間は、次のフレームの実行が開始されなければならない時間を指定します。このとき、現在のフレームの開始に相対する開始時間の値を、フレームのタイミングソースの単位で指定します。デフォルト値は-1 (指定なし) です。 |
![]() | タイムアウト (最後のフレームでは無効) | 実行開始まで次のフレームが待機する最大時間を指定します。デフォルトは-1で、次のフレームに対してタイムアウトは指定されません。タイムアウトの値は現在のフレームの終了時間に相対し、フレームタイミングソースの単位で指定されます。 |
(4) 出力ノード
| 実際の終了[f-1] | 最後のフレーム (f-1) の実際の終了時間を返します。実際の終了時間の値はタイミングシーケンスストラクチャの開始時間に相対し、フレームタイミングソースの単位で指定されます。 |
| エラー | タイミングシーケンスストラクチャで受け取ったエラーを伝達し、フレームからエラーを返します。 |
| 終了予定[f-1] | 最後のフレーム (f-1) の終了予定時間を返します。フレームタイミングソースが反復の最初にリセットされない場合、終了予定の値はタイミングストラクチャに相対します。終了予定の値はタイミングソースの単位で指定されます。 |
| 遅れて終了?[f-1] | 最後のフレームが指定した期限までに完了しないと、TRUEを返します |
| フレーム持続時間 | 前回のフレームの継続時間を返します。フレーム持続時間はフレームの開始に関連していて、フレームタイミングソースの単位で指定されます。 |
| グローバル終了時間 | ナノ秒単位で前回のフレーム終了のタイムスタンプを返します。 |
| 反復持続時間 | すべてのフレーム実行時間のタイムスタンプを返します。反復継続時間はタイミングシーケンスストラクチャの開始時間に相対し、タイミングソースの単位で指定されます。 |
| Processor | プロセッサを割り当てるように設定している場合、実行処理に割り当てられたプロセッサを指定します。それ以外の場合、-2です。これはLabVIEWが自動的にプロセッサを割り当てることを示します。 |
タイミングシーケンスストラクチャを使用および構成する方法の詳細については、タイミングシーケンスストラクチャを構成するというトピックを参照してください。
タイミングシーケンスストラクチャをタイミングループに変換するには、タイミンシーケンスストラクチャを右クリックして、ショートカットメニューからタイミングループと置換を選択します。タイミングシーケンスストラクチャをフラットシーケンスストラクチャに変換するには、タイミングシーケンスストラクチャを右クリックし、ショートカットメニューからフラットシーケンスと置換を選択します。









