NI-SWITCH

複数のNI スイッチブロックデバイス間の信号を経路設定する

  • 更新日2023-02-21
  • 9分で読める

信号は、同じキャリア内の複数のNI スイッチブロックデバイス間で、または2つ以上のNI スイッチブロックキャリア内の複数のNI スイッチブロックデバイス間で経路設定できます。

複数のスイッチブロックデバイス間で信号を共有する

複数のNI スイッチブロックデバイス間で信号を共有するには、以下の手順に従ってください。
  1. ひとつ以上のキャリアが存在する場合、2つのNI スイッチブロックキャリア間にNI 2806拡張ブリッジを取り付けます。NI 2806拡張ブリッジを取り付けると、単一キャリア内の複数NI スイッチブロックデバイスと複数キャリア内の複数NI スイッチブロックデバイス間に違いはなくなります。詳細については、複数のNI スイッチブロックキャリアを拡張するを参照してください。
  2. 複数のNI スイッチブロックデバイス間の信号を共有するために使用される各アナログバスラインのアナログバス共有を有効にします。アナログバス共有を有効にすることで、2つのNI スイッチブロックデバイスが同時に同じアナログバスラインに接続することを妨げるソフトウェアのデフォルト設定が削除されます。詳細については、NI スイッチブロックキャリアでアナログバスを使用するを参照してください。
メモ メモ アナログバス共有を有効にせずに2つのNI スイッチブロックデバイスを同じアナログバスラインに同時に接続すると、NI-DAQmxとNI-SWITCHによってエラーが返され、第2のNI スイッチブロックデバイスをアナログバスに接続できません。

異なるタイプのNI スイッチブロックデバイス間でアナログバスラインを共有する

異なるタイプのNI スイッチブロックリレーカード間のアナログバスラインは、両方のワイヤモードが同じであれば共有することができます。

たとえば、NI 2815はアナログバスラインのab0~3に接続する4行の単線式モジュールです。NI 2816は、アナログバスラインのab0~7に接続する8行の単線式モジュールです。最初の4つのアナログバスライン (ab0~3) はNI 2815とNI 2816間で共有でき、相互間の信号経路設定に使用できます。しかし、アナログバスラインab4~7はNI 2816と、または別の8行以上の単線式NI スイッチブロックリレーカードとのみ共有できます。

異なるワイヤモードのNI スイッチブロックデバイス間では、アナログバスラインを共有することはできません。  たとえば、NI 2816は8行の単線式リレーカードで、4行2線式リレーカードであるNI 2813とアナログバスラインを共有することはできません。  両デバイスとも8つのアナログバスラインを使用しますが、NI-DAQmxとNI-SWITCHによってこれらのデバイス間でのアナログバス共有を有効化することはできません。

メモ メモ 異なるワイヤモードのNI スイッチブロックリレーカード間のアナログバスの共有は、下位リレー制御の関数を使用することで実行できます。これらの関数は、すべての自動ソフトウェア設定をしません。詳細については、『NI-SWITCH LabVIEWリファレンス』のNI-SWITCHリレーVIのブック、または『LabVIEWヘルプ』のDAQmxリレー操作VIのブックを参照してください。

アナログバス共有を有効にした後に複数のNI スイッチブロックデバイスをプログラムする方法には、エンドポイントプログラミングと明示パスプログラミングの2種類があります。

エンドポイントプログラミング

エンドポイントプログラミングは、NI-DAQmxおよびNI-SWITCHを使用して、2つの列間で最善の経路を決定します。このプログラミング手法は、NI スイッチブロックデバイス内にいくつのNI スイッチブロックリレーがあるかに関わらず簡単です。

エンドポイントプログラミングを使用するには、下記の手順に従ってください。

  1. 各デバイス上のすべてのアナログバスラインでアナログバス共有を有効にします。アナログバス共有を有効にするには、DAQmxスイッチ チャンネルプロパティのアナログバス共有有効をTRUEに、またはNI-SWITCHのチャンネル構成アナログバス共有有効をTRUEに構成します。
  2. NI スイッチブロックデバイス内のすべての行を「経路設定予約済み」として設定します。NI-DAQmxの経路設定用にラインを予約するには、チャンネルの使用タイププロパティを「経路設定予約済み」に設定します。NI-SWITCHでは、「チャンネル構成」プロパティ構成チャンネルを「TRUE」に設定します。NI-DAQmxとNI-SWITCHは、経路設定用に予約されている行の任意の組み合わせを使用して、列間での最善の経路設定を自動的に決定します。NI-DAQmxとNI-SWITCHは、経路設定に使用可能なパスがない場合、または予約済みのラインがない場合にエラーを返します。
  3. 各NI スイッチブロックデバイスで接続する列とアナログバスラインを指定します。これには、各NI スイッチブロックデバイスに対して個別のNI-DAQmx接続コマンドまたはNI-SWITCHチャンネルを接続コマンドが必要になります。NI-DAQmxとNI-SWITCHは、経路設定用に予約されている行の1つを使用して、列とアナログバスライン間での最善の経路設定を自動的に決定します。NI-DAQmxとNI-SWITCHは、経路設定に使用可能なパスがない場合、または予約済みのラインがない場合にエラーを返します。
メモ メモ 経路設定用に予約される行と共有するアナログバスラインの数と名前は、使用するリレーカードのトポロジに基づいて変化します。正確な行とアナログバス名については、『NI スイッチヘルプ』のデバイス情報を参照してください。

以下のサンプルは、エンドポイントプログラミングを使用して、それぞれ3つのNI 2810リレーカードを含む2つのNI スイッチブロックデバイス間の信号を経路設定する方法を示しています。これらのサンプルは、予約されるべきすべての行と共有されるアナログバスラインの正しい名前を自動的に決定するサブVIが含まれます。このVIは、すべてのNI スイッチブロックデバイスで使用することができます。

NI-DAQmx for multiple device endpoint connectionsを使用したサンプルは、ni.com/jp/infoでInfo Codeにexcjkxと入力して参照してください。NI-SWITCH for multiple device endpoint connectionsを使用したサンプルは、ni.com/jp/infoでInfo Codeにex6dteと入力して参照してください。

明示パスプログラミング

明示パスプログラミングは、すべての個別のパスが明示的に閉じていることを要求します。この方法では、追加のカスタム化が可能で、どの行とアナログバスラインを使用して信号を接続するか選択することができます。明示パスプログラミングは、経路設定に追加モジュールが要求されるとさらに複雑になります。明示パスプログラミングでは、経路設定用にパスを予約する必要はありません。

明示パスプログラミングを使用して同じリレーカード (CardM) 上の2つの列 (cXとcY) を接続するには、以下の手順に従ってください。

  1. 列cXを行CardMrNに接続します。
  2. cYを行CardMrNに接続します。

明示パスプログラミングを使用して、異なるNI スイッチブロックデバイス内の異なるリレーカード (CardMとCardK) 上にある2つの列 (cXとcY) を接続するには、以下の手順に従ってください。

  1. 各デバイス上のすべてのアナログバスラインでアナログバス共有を有効にします。アナログバス共有を有効にするには、DAQmxスイッチ チャンネルプロパティのアナログバス共有有効をTRUEに、またはNI-SWITCHのチャンネル構成アナログバス共有有効をTRUEに構成します。
  2. 第1リレーカードの列cXを行CardMrNに接続します。
  3. 第1リレーカードの行CardMrNをアナログバスラインabZに接続します。
  4. 第2リレーカードのアナログバスラインabZを行CardKrNに接続します。
  5. 第2リレーカードの行CardKrNを列cYに接続します。
メモ メモ アナログバス共有を有効にせずに2つのNI スイッチブロックデバイスを同じアナログバスラインに同時に接続すると、NI-DAQmxとNI-SWITCHによってエラーが返され、第2のNI スイッチブロックデバイスをアナログバスに接続できません。

以下のサンプルは、それぞれ3つのNI 2810リレーカードを含む2つのNI スイッチブロックデバイス間の信号を経路設定する方法を示しています。これらのサンプルは、任意の2つのNI スイッチブロックデバイス間で使用することができます。これらのサンプルは、予約されるべきすべてのアナログバスラインの正しい名前を自動的に決定するサブVIが含まれます。このVIは、すべてのNI スイッチブロックデバイスで使用することができます。

NI-DAQmx for multiple device explicit path connectionsを使用したサンプルは、ni.com/jp/infoでInfo Codeにex5z4mと入力して参照してください。NI-SWITCH for multiple device explicit path connectionsを使用したサンプルは、ni.com/jp/infoでInfo Codeにexmpjiと入力して参照してください。

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