フォーミュラノードはテキストベースの便利なノードで、ブロックダイアグラム上で数学演算を実行できます。外部コードやアプリケーションにアクセスする必要がなく、方程式を作成するために低レベルの演算関数を配線する必要もありません。フォーミュラノードでは、テキストベースの方程式表現だけでなく、テキストベースのifステートメント、whileループ、forループ、およびdoループも使用できます。これらはC言語のプログラマによく知られているものです。これらのプログラミング要素はC言語でのプログラムに使用されるものと似ていますが、同一ではありません。

メモ C言語のプログラミングの知識があれば、フォーミュラノードを効果的に使用することができます。『LabVIEWヘルプ』は、読者がすでにC言語に精通していることを前提としており、C言語に関するトピックは含まれていません。詳細については、Brian W. Kernighan、Dennis M. Ritchie共書『The C Programming Language』またはHerbert Schildt著『Teach Yourself C』を参照してください。

フォーミュラノードは、方程式に変数が多くある場合や方程式が複雑な場合、または既存のテキストベースのコードを使用する場合に便利です。既存のテキストベースのコードは、グラフィカルに再作成するのではなく、テキストをコピーしてフォーミュラノードに貼り付けます。

フォーミュラノードは、タイプチェック機能を使用して、配列指標が数値データであることと、ビット演算に対するオペランドが整数データであることを確認します。また、フォーミュラノードは、配列指標が範囲内であることも確認します。配列については、範囲外の値はデフォルトでゼロ、範囲外の割り当てはデフォルトでnopに設定され、演算が行われないことを示します。

フォーミュラノードは、自動タイプ変換も行います。

フォーミュラノードを使用する

以下に示すとおり、フォーミュラノードはForループ、Whileループ、ケースストラクチャ、スタックシーケンスストラクチャ、およびフラットシーケンスストラクチャに似たサイズ変更可能なボックスです。ただし、次の例のように、フォーミュラノードはサブダイアグラムを含まず、セミコロンで区切られた、C言語に似たステートメントを含んでいます。C言語の場合と同じように、コメントをスラッシュとアスタリスクのペアで囲むか (/*コメント*/)、またはコメントの前に2つスラッシュを付けて (//コメント)、コメントを追加します。

フォーミュラノードの変数

変数を使用して作業する場合は、以下の点に注意してください。

  • 1つのフォーミュラノード内の変数または式の数に制限はありません。
  • 複数の入力値または出力値が同じ名前を使用することはできませんが、出力と入力を同じ名前にすることはできます。
  • フォーミュラノードの枠を右クリックして、ショートカットメニューから入力を追加を選択することによって入力変数を宣言します。フォーミュラノード内では入力変数を宣言できません。
  • フォーミュラノードの枠を右クリックして、ショートカットメニューから出力を追加を選択することによって出力変数を宣言します。出力変数名は、入力変数名またはフォーミュラノード内で宣言した変数名と一致する必要があります。
  • 変数を右クリックし、ショートカットメニューから入力に変更または出力に変更を選択すると、変数を入力または出力に変更できます。
  • フォーミュラノード内で変数を宣言する場合、入力配線または出力配線に関連付けなくても使用できます。
  • すべての入力端子を配線する必要があります。
  • 変数を浮動小数点値のスカラにすることができます。浮動小数点値のスカラの精度はコンピュータの構成によって異なります。また、変数として整数や数値配列も使用できます。
メモ フォーミュラノードは複素数データタイプまたは行列データタイプをサポートしていません。これらのデータタイプを使用したい場合は、スクリプトノードを使用します。
  • 変数に単位を付けることはできません。