ファジーコントローラをPIDコントローラとともに使用する

化学業界およびプロセス技術では、ファジーコントローラが基本となるPID制御ループとともによく使用されます。これらの業界で使用するファジーコントローラでは、単一プロセスパラメータを制御するPIDファジーコントローラです。通常は人がプロセス全体の動作ポイントを監視します。

下図は、ファジーコントローラのコントローラ構造および基本となるPID制御ループを示しています。

このような複数変数の制御を自動運転にするには、モデルベースのコントローラを作成する必要があります。しかし、ほとんどのアプリケーションでは、適切にモデリングするにはプロセスが複雑すぎるか、数学的にモデリングするには多大な時間が必要になります。

ファジーコントローラを使用してPIDコントローラパラメータをチューニングする

下図は、ファジーコントローラを使用して従来のPIDコントローラのパラメータを自動的にチューニングする方法を示しています。このファジーコントローラは、常にプロセスの反応を解釈して、最適なP、I、Dゲインを計算します。この制御構造は時間の経過とともに特性が変わるプロセスに適用することができます。

ファジーコントローラを使用してPIDコントローラ出力を修正する

下図では、ファジーコントローラとPIDコントローラの両方が並列で動作します。プロセスは両方のコントローラからの出力信号を加算しますが、ファジーコントローラからの出力信号は通常の動作条件ではゼロです。PIDコントローラ出力がプロセスをリードします。ファジーコントローラは、強力な外乱などの異常な動作条件を検知したときにのみ介入します。