ケースストラクチャがある場合、セレクタの各値に対応するケースが必要になります。たとえば、以下の図では、セレクタが整数に配線されています。ただし、ケースストラクチャにはセレクタ値1を処理するフレームが1つしかありません。1以外の値がケースストラクチャに渡されると、LabVIEWは実行する処理を認識できません。

このエラーを修正するには、デフォルトのケースを指定します。デフォルトのケースは、セレクタへの入力がどのケースの値にも特に一致しない場合にLabVIEWが実行するケースです。入力が一致しない場合に何も実行しないようにするには、空のデフォルトのケースを指定します。

また、範囲を使用してこのエラーを修正することもできます。たとえば、1以下のすべての値の場合に同じ動作を実行させる必要があるとします。負の無限から1までのすべてのセレクタ値を処理するケースを作成できます。ラベリングツールを使用してケースセレクタラベルに..1を入力し、負の無限から1までのすべてのセレクタ値を処理するケースを作成します。また、2を入力して、2から無限大までのすべての数値を処理するケースを作成することもできます。文字列の範囲の場合、a..cの範囲には、aおよびbで始まる文字列のすべてが含まれますが、cは含まれません。

メモ 文字列範囲は大文字と小文字を区別します。例えば、A..cの範囲は、LabVIEWが ASCII 値を使って文字列の範囲を決定するため、a..cとは異なる挙動を示します。