電源をスイッチと使用する際の注意事項

電源を接続する前に、スイッチモジュールのリレー接続タイプおよび電流仕様を理解することが重要です。通常のスイッチモジュールの最大電流仕様は、最大許容電流および最大ACスイッチ電流に分けられます。スイッチ電流は、接点のメイク/ブレイク時に、スイッチに流れる最大定格電流です。アクティブ電流を切り替えることによって、メカニカルリレーの接点が破損する原因となるアーク放電が起こります。許容電流は、以前に閉じられたリレーにより流される電流と定義できます。

スイッチモジュールには、BBM（break-before-make）およびMBB（make-before-break）のリレー接続タイプがあります。MBBスイッチは、電流信号パスに割り込みが生じることがないため、最適なリレータイプです。ただし、BBMリレータイプでコールドスイッチングを使用することで、スイッチ電流により発生する過渡電流を防ぐことができます。、コールドスイッチングは、電圧および電流を印加する前にリレー接点を閉じ、接点を開く前に電圧と電流を流す処理です。

単一の電源をマルチプレクサまたはマトリクススイッチに接続する方法は、複数の検査対象デバイス（DUT）に電力を供給する上でコスト効率に優れています。使用する電源を選択する前に、アプリケーションの合計電流出力要件を決定する必要があります。合計電流出力は、各DUTの電流要件と電源を投入するDUTの合計数を乗算して求めることができます。  

例を以下に示します。

• DUTの電流要件は100mA時に10V
• 一度に5つのDUTがテストシステムで必要
• 従って、以下の図1に示されるように、500mA時に10Vを出力するようにNI PXI-4110などの電源をプログラムする必要があります。

図1. マルチプレクサの5チャンネルで電流を共有

このドキュメントに関連する製品は下記の通りです。

• プログラマブルDC電源および高精度ソース
• モジュール式計測器（デジタルマルチメータ、デジタイザ、スイッチなど）
• LabVIEWグラフィカルプログラミング環境
• SignalExpress対話式ソフトウェア環境

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