用途持続可能性備え、要件準拠したテストソリション作成し、さまざま兵器システム対象した計測その他アビオニクスサポート実現

Paul Pankratz、CACI

「CACIは、NI関係製品品質て、CBATSテストシステム中核としてNI計測多数採用しました。CACINIは、品質かつ持続可能テストソリション手頃価格提供するため提携を通じて、相互信頼構築してきした。」

- Paul Pankratz、CACI

課題:

CACIは、米国国防総省 (DoD) コミュニティのソリューション指向サービスプロバイダであり、倉庫の兵器システムコンポーネントを修復するために使用される、一部の旧式テスト装置のテストおよび診断機能を対象としたソリューションの必要性を認識していました。

ソリューション:

市販の最新テクノロジを使い、DoDで使用されている従来のテストシステムを置き換える自動テストシステムの開発。避けられない老朽化問題への適応。航空電子工学や他の重要な兵器システム構成コンポーネントをサポートするために、従来型の単一用途のテストシステム群に代わって本システムを使用できるような性能。

作成者:

Paul Pankratz - CACI
David Finnie - CACI

 

CACIについて

CACIは、情報機関、防衛機関、連邦民間機関の各クライアントを対象に、米国の国家安全保障ミッションと政府の変革を支援する情報ソリューションとサービスを提供しています。CACIは「Fortune 1000 Largest Companies」と「Russell 2000 Index」に選ばれており、世界各地の120以上のオフィスで働く約14,900人の従業員にダイナミックなキャリアを提供しています。

 

意思決定プロセス

CACIは、短期的、将来的の両方で国防総省のニーズを満たすテストシステムの開発を決定しました。目標は、兵器システムのサポート期間が続く限り対応できるテストプラットフォームを構築することでした。さらに、設計は独自のハードウェアを含まない市販のソリューションをベースとし、エンドユーザが保守を行うためにCACIにサポートを求める必要がないシステムハードウェアを目指しました。

 

そのために、CACIは、ハードウェアソリューションの候補を検討し、各ソリューションのライフサイクルの各時点におけるさまざまなテクノロジを解析することから始めました。CACIでは、長年の実績が証明されているテクノロジを対象に検討しつつ、今後何年にもわたってサポート可能なようにライフサイクルの早い段階にあるテクノロジを選択することを決めました。

 

CACIは、市場に出回っているソリューションを検討した後で、PXIアーキテクチャに基づいたテストソリューションを採用しました。その決め手となったのは、PXIテクノロジが備える以下のような重要な機能でした。

 

  • 設置面積:  CACIが交換を検討していたレガシーテストシステムの多くは、ワークベンチ上に設置するものでした。作業エリアへの影響を最小限に抑えるために、レガシーシステムの代わりとなる、ワークベンチ上のテストシステムを開発することが重要な目標でした。
  • 強力なベンダの選択:  トップレベルの計測器開発業者はPXIアーキテクチャを採用しているため、テストシステムを設計する際には、幅広い選択肢の中から計測器を選ぶことができました。
  • 高い費用対効果:  CACIは、保守工場の厳しい予算を考慮し、レガシーシステムのテスト要件を満たしながら、コストを抑制することが必要でした。そのため、CACIは、コストを抑えながら重要機能を備えたソリューションを提供することに専念しました。コスト管理の対象は、購入価格だけでなく、スペアパーツや装置、システムの保守やキャリブレーションを継続するための労力など、長期的なサポートも考慮しました。

 

PXIシステムの採用を決定した後は、計測器の選択に焦点を当てました。PXIの強みの1つは、複数のベンダから提供されているさまざまな計測器を選択でき、特定のニーズに対応することができる点です。当社では、プロセスの一環として、再ホストする最終製品の初期セットに対して、刺激と応答の要件を確立しました。CACIは、ベンダの計測器の機能とコストを評価するだけでなく、ベンダ自体の特質 (問い合わせに対する対応や、業界内での評判など) も考慮しました。

 

CACIは、分析と市場調査を完了した時点で、テスト要件と最善の費用対効果に基づいて、National Instruments (NI) 社のテクノロジを活用したテストソリューションを主なベースとすることを決めました。このことにより、単価を抑制できるようになりました。またNIは、納期が短かったため、計測器の出荷を長く待つことなく、プロトタイプ開発を完了できました。

 

もともと当社では、最初のベンチトップテストソリューションに、比較的狭いサポート範囲の計測器を示す名前を付けていました。しかし、当社もお客様もそのテストシステムがより幅広い最終製品に対応できることを知ったため、名前を「CBATS (Common Bench-top Automatic Test Set)」に変更しました。

 

これまでに、CACIは、2つのCBATSモデル (101と201) を開発しています。CBATS 101は、オリジナルの低コストソリューションであり、8スロットPXIシャーシ上に構築され、201よりも小規模なソリューションです。CBATS 201は、101よりも大規模なソリューションであり、18スロットPXIシャーシをベースとし、より堅牢なテストおよび計測機能を実現します。

 

CBATS 201は、さまざまなI/O信号を計測器 (PXI-6221およびPXI-4072) にルーティングするための通信経路としてPXI-2532スイッチマトリクスを使用します。さらに、PXI-2568 SPST (単極単投) リレーモジュールを3つ内蔵し、内部電源/信号リソースを外部インタフェースにルーティングして、ユーザ定義のスイッチング機能も実現しました。PXI-5122デジタイザは、2つのTEGAM 4040Aアンプモジュールと連携して使用することで、最大100 Vのピーク電圧を持つ信号の高速分析を可能にします。PXI-7852R FPGA (field-programmable gate array) モジュールは、ソフトウェア構成可能なデバイスであり、任意波形および位相ロックされた信号を作成し、データを非同期にキャプチャして解析を行うために使用されます。

 

ソフトウェアツール

システムソフトウェアコンポーネントおよびテストアプリケーションの開発に最適なツールの評価をCACIで開始したときに、いくつかのまとまった基準を用意しました。当社では、現在の従業員の知識をできるだけ活用し、選択したツールをシームレスに連携したいと考えていました。最終的には、必要なアプリケーションを迅速かつ効率的に生成できるツールを選択できるようになることを希望していました。

 

CACIは、システムソフトウェアコンポーネントのためにNI LabWindows™/CVIを選択しました。また、テストアプリケーションのハードウェア依存性を除去するために、ハードウェア抽象化レベルを作成しました。このアプローチにより、計測器が古くなり置き換えが必要になったときに生じるテストアプリケーションへの影響を最小限に抑えることができました。CACIは、必要な機能が搭載されているLabWindows/CVIの使い勝手に満足していました。また、多くのNI計測器が設計に含まれているため、ソフトウェアとハードウェアが上手く統合できると確信していました。さらに、統合の問題が発生した場合でも、共同作業する必要があるのは1つのベンダだけでした。

 

CBATSで既に開発を完了していた初期のTPS (テストプログラムセット) ソフトウェアアプリケーションの多くは、コックピットインジケータをサポートしていました。これらのシステムのテストおよび診断の重要な部分では、航空機シミュレーション信号がデバイスに入力された際に、正しい応答かどうか判別する保守技術者による視覚的検証が必要でした。テストとオペレーターが関与する際の視覚的特性を考慮し、CACIはNI LabVIEWのグラフィカルな開発環境を選択して、CBATSの初期TPS群を開発しました。これらの最終製品では、通常、パラメトリックデータが収集されず、ほとんどのテスト基準は合格/不合格または成功/失敗で示されます。LabVIEWを使用するメリットの1つは、従来のプログラミング言語と比較してTPSを作成するための開発時間が短縮されることです。

 

再ホストするTPSのタイプの進化に合わせて、当社ではオペレータの介入がほとんどあるいはまったく必要ない航空電子工学機器向けTPSの開発を始めました。通常、こうしたTPSは、刺激をユニットに適用し、期待される応答を計測する一連のテストで構成されます。このタイプのTPSに関して、CACIは、新しいTPSをゼロからすぐに開発できるNI TestStandを選択しました。CACIは、NI TestStandを使用した最初のTPS開発作業中、フィールドテストシステムで使用する重要なテスト機能を約3か月間で開発しました。NI TestStandは、迅速なTPS開発に加え、テストデータシートの作成をサポートするためにパラメトリックデータをキャプチャする機能など、いくつかの重要な機能を備えていました。また、NI TestStandはLabVIEWおよびLabWindows/CVIの両方とシームレスに統合されているため、これらのツールで開発されたソフトウェアを問題なく直接呼び出すことができます。 

 

CACIは、この3つのソフトウェア製品すべてをCBATSと組み合わせて引き続き使用しています。通常、当社では、テスト対象項目のタイプに基づいて、LabVIEW、LabWindows/CVI、またはNI TestStandのどれを使用するかを判断します。原則として、オペレータがテストに不可欠である場合は (視覚的なフィードバックや調整が必要な場合など)、LabVIEWを使用します。最終製品が事前に定義された電気入力を必要とし、データシートで収集できる計測可能な出力を生成する場合や、オペレータの入力が最小限で済む場合は、NI TestStandを単独で使用するか、LabWindows/CVIまたはLabVIEWと連携して使用します。

 

まとめ

CACIは、保守工場で使用する柔軟で手頃なテストシステムを開発して、サポート不可能になっているレガシーテストシステムと交換することが急務であると認識していました。その結果、手頃な価格のテストソリューションであるCBATSは、多くのDoDベンチトップアプリケーションでよく使用されるようになりました。CBATSの他のメリットとして、多くの最終製品に対して計測器を共通して使用できることが挙げられます。現在までに、多くの固有部品を含む多数のテストシステムが、CBATS 101またはCBATS 201のいずれかに置き換えられています。DoD Standard FOT(Family of Testers)の認可メンバーとして、CBATSは引き続きレガシーテストシステムに取って代わり、さらに新しいテスト要件を満たすための基盤を提供していく可能性があります。

 

CACIは、NIとの関係性や製品の品質に基づいて、CBATSテストシステムの中核としてNIの計測器を多数採用しました。また、問題が発生した場合に、NIエンジニアによるサポートを受けられることも知っていました。CACIとNIは、高品質かつ持続可能なテストソリューションを手頃な価格で提供するための提携を通じて、相互信頼を構築してきました。

 

LabWindowsという商標は、Microsoft Corporationからの使用許諾を得て使用しています。Windowsは、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。

 

作成情報:

Paul Pankratz
CACI
電話: 703-841-7800