ECU基板自動検査システム

秋藤 和之 氏, 東洋電機株式会社

"LabVIEW導入により、検査工数てい時間が、80から10短縮できた。"

- 秋藤 和之 氏, 東洋電機株式会社

課題:

ECU基板の生産に関し、 • 人が80分間つきっきりで行っている機能検査を無人でできること(自動検査) • 検査成績書の作成も自動で行い、またデータ化(ペーパーレス)できること

ソリューション:

LabVIEW、およびTestStandを用い、下記の検査を行った。 1. シグナルチェック • 各仕様に対応するソフトウェアの書込み • 各仕様に対応するパラメータの書込み&確認 • ソレノイド電流の測定&校正 • カレンダタイマの設定 • 電圧波形測定…等 2. ハードウェアチェック • 通電エージング

【背景】

当社で生産中のECU基板(200~300台/月)があり、その機能検査に80分掛かっていました。
そんなある日顧客より「次年度からその製品を毎月600台注文したい」との内示がありました。
しかし現状の検査装置で600台を生産するには工数が足りず、色々と方法を検討した結果、LabVIEWによる自動検査を導入することに
決定致しました。

 

【課題】

・ 人が80分間つきっきりで行っている機能検査を無人でできること(自動検査)。
・ 検査成績書の作成も自動で行い、またデータ化(ペーパーレス)できること。

 

【ソリューション】

1.  検査内容
検査内容は大きく分けて2つに分かれる。

 

<シグナルチェック>
        ・ 各仕様に対応するソフトウェアの書込み
        ・ 各仕様に対応するパラメータの書込み&確認
        ・ ソレノイド電流の測定&校正
        ・ カレンダタイマの設定
        ・ 電圧波形測定…等

 

<ハードウェアチェック>
    ・ 通電エージング

まずECU基板にソフトウェアを書込み、その後、通電エージングを行い、その後、パラメータの書込み・電流測定等各機能の検査を行う。
(検査時間はエージングの時間を抜いて80分)

今回はLabVIEWとTestStandを用い、上記検査を行う。

 

2. システム構成
本検査で使用するNI製品の構成を以下に記す。

 

3.  結果


<改善点>
・ 本製品の製作工程の中でもっとも時間の掛かっていた機能検査の工数を87%削減できた。(目標は50%削減 ⇒ 達成!)
※検査工数80分 ⇒ LabVIEW導入後:10分
・ 自動化により人為的なミス(測定間違い・成績書誤記等)がなくなった。
・ 検査成績書の電子データ化により、データ管理が容易となった上、紙等の資源も削減できた。

 

<反省点>
・ 仕様検討・開発・デバッグに時間が掛かりすぎた。(予定3ヶ月⇒5ヶ月)
・ 完全自動化を考えていたが、コスト削減の為、製品toLabVIEWのコネクタ付替(2回)のみ手動になった。

【参考写真】

 

NI製品の構成
使用機器一覧(上)、PXI構成(下)
写真1: 外観図
写真2: TestStandを起動し、日付・作業者・仕様等を入力する画面
写真3: 電圧波形測定をする画面