F-35​戦闘機​システム​統合​設備​(VSIF)​の​データ​収集​システム​を​構築

Michael Fortenberry, G Systems, Inc.

"G Systems​社​は、​Lockheed Martin Aeronautics​社​に対して、​高度​な​ソフトウェア​アーキテクチャ​と​NI​のハードウェアを使った、​高度​な​構成​と​拡張​が​可能​な​システム​を​提供​しま​した。​この​システム​は、​F-35 VSIF​の​現在​と​将来​の​要件​を​満たす​こと​が​でき​ます。"

- Michael Fortenberry, G Systems, Inc.

課題:

リ​フ​レ​ク​テ​ィ​ブ​メモリ​を​使​って​他​システム​から​転送​さ​れる​アナログ、​ビデオ​など、​様々​な​データ​を​収集​する​統合​システム​を​開発​する。​これらの​データ​は、​Lockheed Martin Aeronautics​社​が、​F-35​戦闘機​システム​統合​設備​(VSIF)​で、​航空機​サブシステム​インテグレーション​テスト​を​監視​する​際​に​使用​する。

ソリューション:

G Systems​社​が​開発​した​カスタム​ソフトウェア、​ナショナル​イン​ス​ツル​メンツ​の​ハードウェア、​他社​製​ツール​を​使​って、​システム​の​初期​要件​を​上回る​システム​を​構築​する。

NI​の​DAQ​ボード​を​使​っ​た​システム​構築

NI​ゴール​ドア​ライアン​ス​パートナー​で​あるG Systems社は、​Lockheed Martin Aeronautics​社​と​の​契約​により、​航空機​サブシステム​インテグレーション​テスト​を​監視​する、​F-35​戦闘機​システム​統合​設備​(VSIF)​を​構築​する​ことに​な​って​いま​した。​この​VSIF​システム​は、​ロード​バランシング​を​行​って、​必要​な​システム​パフォーマンス​を​得​られる​よう​に、​複数​の​サーバ​に​分散​さ​れ​てい​ま​した。​システム​の​将来​的​な​拡張​に​備え​て、​6​つ​の​主要​カスタム​アプリケーション​を​含​ん​だ​分散​型​ソフトウェア​アーキテクチャ​が​用意​さ​れ​てい​ま​した。

 

 

アナログ/​デジタル​データ​収集​を​行う​の​に、​NI​の​様々​な​データ​収集​(DAQ)​ボード​を​収容​したPXIシャー​シ​を​5​台​使用​し、​システム​全体​の​合計​で​640​個​の​アナログ​チャンネル​と​480​個​の​デジタル​チャンネル​を​装備​しま​した。​異なる​種類​の​DAQ​ボード​を​組み合わせ​ながら​も、​ボード​間​の​時間​的​同期​を​維持​できる​こと​が、​システム​の​全体​的​な​ハードウェア​コスト​を​抑える​ため​に​は​重要​で​した。​システム​の​時間​的​同期​を​保つ​ため​に​使​われ​た​の​は、​VSIF​データ​収集​または​VSIF​システム​内​の​別​の​ソース​が​供給​する​IRIG​時間​信号​で​した。​この​時間​ソース​信号​によって、​開始​パルス​や​10 MHz​クロック​を​供給​し​ます。​信号​は、PXI-6653​同期​ボードを​介​し​て、​各​PXI​シャー​シ​に​経路​設定​さ​れ​ま​した。

 

アナログ​および​デジタル​データ​を​収集​した​アプリケーション​は、​GPIB​経由​で​外部​DC​電源​ソース​を​使​って、​次​の​よう​な​作業​も​行い​ます。

  • PXI​ボード​の​検証​と​内部​校正
  • 信号​経路​校正

 

このように​信号​経路​の​校正​を​自動化​する​こと​によって、​システム​検証​は​自動​で​20​分​以内​に​行える​よう​に​なり​ま​した。​この​よう​な​作業​を​従来​の​同様​の​システム​で​行う​と、​数時間​かかり、​オペレータ​の​操作​も​かなり​必要​と​さ​れ​ま​した。​この​システム​では、​全てのデータが工学単位で表示され、​必要​に​応​じ​て、​アナログ/​デジタル​信号、​信号​調節​モジュール、​トランスデューサ、​ヌル​の​校正​値​が​考慮​さ​れ​ます。​生成​チャンネル​(他の​チャンネル​に​含​ま​れる​情報​から​計算​さ​れる​チャンネル。​例えば、​W = V × A​など)​も​計算​する​こと​が​でき​ます。​さらに、​定義​済み​の​インタフェース​を​用意​し、​ユーザ​定義​の​外部​DLL​を​システム​に​リンク​し、​より​複雑​な​生成​チャンネル​が​作成​でき​ま​した。​ソフトウェア​の​再​コンパイル​は​必要​ありま​せん。

 

システム​構成​および​データ​表示

この​システム​は、​VSIF​データ​収集​システム​の​構成​情報​を​関連​する​データベース​に​保存​し​ます。​また、​システム​管理者​が​システム​の​あらゆる​面​の​構成​を​行える​よう​に、​カスタム​グラフィカル​ユーザ​インタフェース​を​開発​しま​した。​この​プログラム​に​は​次​の​よう​な​機能​が​含​まれ​ます。

1. ユーザ​管理

  • システム​に対する​ユーザ​権限​を​8​レベル​で​管理​する。

2. ハードウェア​イン​ベン​トリ

  • PXI​ボード​や​トランスデューサ​といった​使用​可能​な​ハードウェア​を​管理​する。
  • 全て​の​装置​の​校正​情報​と​日付​を​更新​する。

3. システム​構成

  • 現在​の​ハードウェア​接続​を​管理​する。
  • ユーザ​が​定義​した​生成​チャンネル​を​特定​する。

4. データ​管理

  • データ​および​データベース​を​テープ​など​の​メディア​に​アーカイブ​した​り、​エクスポート​した​り​する。
  • データベース​内​の​未​使用​データ​を​クリーンアップ​する。

5. レポート​作成

  • システム​構成​または​チャンネル​構成​(校正​の​履歴​データ​を​含む)​の​複数​の​標準​レポート​を​作成​する。
  • 新しい​ユーザ​定義​による​レポート​を​追加​する​機能​が​使える。

 

アプリケーション​を​構築​する​際、​システム​管理者​が​膨大​な​数​の​チャンネル​を​取り扱える​よう​に、​列​ソート/​フィルタ​処理、​チャンネル​グループ​定義、​マルチ​レコード​編集、​コピー/​貼​り​付け​といった​機能​を​装備​しま​した。​ユーザ​権限​が​ある​こと​によって、​どの​ユーザ​も​この​アプリケーション​を​使​って​システム​構成​を​見る​こと​が​でき​ます​が、​値​を​変更​できる​の​は、​権限​の​ある​管理者​だけ​です。​さらに、​複数​の​管理​許可​レベル​を​用意​し​て、​詳細​に​定義​した​権限​を​ユーザ​に​与​え​られる​よう​に​しま​した。

 

 

この​VSIF​データ​収集​システム​は​数多く​の​グループ​が​使用​し、​インテグレーション​テスト​中​に​様々​な​航空機​サブシステム​を​テスト​する​ため、​固定​さ​れ​た​単一​の​表示​では​要件​を​満​た​せ​ま​せん​で​した。​そこで、​G Systems​社​は、​ユーザ​が​構成​できる​ダイナミック​な​データ​表示​アプリケーション​を​作成​しま​した。​こう​する​こと​で、​全て​の​ユーザ​が、​異なる​インジケータ​を​選択​し​て、​データ​の​カスタム​表示​を​作成​する​こと​が​でき​ます。

 

この​アプリケーション​は、​高度​な​ナビゲーション​機能​を​サポート​し​て​いる​ため、​データ​を​リアルタイム​で​瞬時​に​表示​した​り、​以前​の​実施​テスト​で​ロギング​した​データ​を​呼び出し​て​表示​した​り​する​こと​が​でき​ます。​また、​関心​の​ある​データ​ポイント​を​す​ば​やく​見つける​ため​に​トリガ​および​アラーム​を​設定​する​こと​が​でき​ます。​個々​の​ユーザ​の​構成​に関する​情報​は​全て​データベース​に​保存​さ​れ​て​おり、​この​情報​は​テスト​データ​とともに​エクスポート​し​て、​単独​の​レビュー​や​再生​に​使用​する​こと​が​でき​ます。​この​機能​が​ある​こと​で、​複数​の​実施​テスト​から​テスト​データ​の​スナップショット​を​とり、​メイン​の​VSIF​データ​収集​データベース​から​切り離し​て​使用​する​こと​が​できる​ため、​オフライン​解析​や​グループ​内​発表​を​行う​際​に​便利​です。

 

この​テスト​制御/​監視/​再生​アプリケーション​に​は、​動作​モード​が​複数​用意​さ​れ​てい​ます。​データは常に収集され、​低​分解能​で、​6​つ​の​ク​ライアン​ト​ワークステーション​に​公開​さ​れ​ます。​公開​データ​が​受信​さ​れる​と、​ローカルクライアントに連続的にバッファリングされ、​30​分​ごと​に​ローリング​バッファ​に​保存​さ​れ​ます。​この​バッファ​が​ある​こと​によって、​公開​あるいは​ロギング​さ​れ​た​データ​を​後​から​見る​こと​が​でき、​必要​で​あれ​ば、​リアルタイム​で​再生​する​こと​が​でき​ます。

 

オペレータ​が​データ​を​ロギング​する​こと​を​選択​した​場合、​高分解能データがファイルにロギングされ、​その後、​セントラル​レ​ポジ​トリ​に​転送​さ​れ​ます。​この​よう​な​実施​テスト​は​レ​ポジ​トリ​から​ワークステーション​に​ダウンロード​し​て、​再生​モード​で​データ​を​より​詳​しく​確認​する​こと​が​でき​ます。​再度、​データ​を​リアルタイム​で​再生​した​り、​複数​の​ナ​ビ​ゲ​ー​ション​オプション​を​使​って、​データ​を​ロギング​した​タイム​ライン​に​沿​って​移動​する​こと​が​でき​ます。

 

VSIF​システム​は、​ロギング​さ​れ​た​全て​の​データ​の​管理​と​保護​を​行い​ます。​実施​テスト​が​開始​さ​れる​と、​データ​は​収集​サーバ​から​セントラル​データ​ストレージ​ユニット​(RAID)​に​自動的​に​転送​さ​れ​ます。​テスト​データ​は​自由​に​見る​こと​が​でき​ます​が、​RAID​の​テスト​データ​は​いずれ​も​削除​する​こと​を​禁​じ​ら​れ​てい​ます。​データ​表示​および​データ​解析​の​エクスポート​アプリケーション​は、​RAID、​アーカイブ​さ​れ​た​データセット​の​いずれ​か​に​ある​データ​を​直接​呼び出し​ます。​つまり、​比較的​経験​の​浅い​ユーザ​でも、​VSIF​専用​トレーニング​を​最低限​受ける​だけ​で、​過去​に​ロギング​さ​れ​た​データ​を​簡単​に​見る​こと​が​でき​ます。

 

カスタム​アプリケーション​で​あるDIAdemデータ​インタフェース​(DDI)​は、​VSIF​データ​収集​システム​に、​高度​な​解析​機能​を​持​た​せ​ま​した。​DDI​は、​データベース​インタフェース​と​工学​単位​変換​機能​を​全て​活用​し​て、​OLE​インタフェース​経由​で​データ​を​直接​DIAdem​から​アクセス​し​て​表示​できる​よう​に​しま​した。​この​アプリケーション​は、​ユーザ​が​実施​テスト​と​チャンネル​を​簡単​に​選択​し​て、​DIAdem​に​エクスポート​し、​複数​の​実施​テスト​から​データ​を​結合​できる​よう​に​構築​さ​れ​ま​した。

 

実際​的​かつ​効果​的​な​ソリューション

G Systems​社​は、​Lockheed Martin Aeronautics​社​に対して、​高度​な​ソフトウェア​アーキテクチャ​と​NI​のハードウェアを使った、​高度​な​構成​と​拡張​が​可能​な​システム​を​提供​しま​した。​この​システム​は、​F-35 VSIF​の​現在​と​将来​の​要件​を​満たす​こと​が​でき​ます。​NI PXI​プラットフォーム​が​持つ​拡張​可能​な​特性​によって、​初期​の​システム​要件​を​60​パーセント​上回る​チャンネル​数​の​増加​に​も​対応​でき​ま​した。

 

著者​情報:

Dave Baker

G Systems

Tel: 972-234-6000

E-​mail:dave.baker@gsystems.com

Figure 1. ​VSIF Data Acquisition System Configuration
Figure 2. ​VSIF Data Acquisition System Overview
Figure 3. ​VSIF Data Acquisition System PXI Synchronization
Figure 4. ​Engineers Using the Highly Configurable Data Acquisition System Software
Figure 5. ​VSIF Data Acquisition System Configuration Editor
Figure 6. ​VSIF Data Acquisition System Data Display GUI