Archived: PCI-MIO E シリーズボードに関してよくある質問

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ハードウェア:

問題:
PCI-MIO E シリーズボードに関してよく聞かれる質問はありますか?

解決策:


一般的な情報

PCI E シリーズボードとは、何ですか?
PCI E シリーズボードは、タイミングの制御に DAQ-STC を用いており、スイッチやジャンパー設定の不要な高機能マルチファンクション I/O ボードです。

DAQ-STC とは、何ですか?
DAQ-STC は、ナショナルインスツルメンツで開発された ASIC であり、PCI E シリーズボードのシステムのタイミングを制御しています。DAQ-STC には、7 基の 24 ビットカウンタと 3 基の 16 ビットカウンタが含まれています。これらのカウンタは、以下のような 3 つのグループに分かれています。
• アナログ入力— 2 基の 24 ビットカウンタ、2 基の16 ビットカウンタ
• アナログ出力—3 基の 24 ビットカウンタ、1 基の16 ビットカウンタ
• 汎用カウンタ/タイマ—2 基の24 ビットカウンタ
これらのグループは、各々50ns または 10μs のタイミングの分解能を設定できます。DAQ-STC を使用すると、様々な内部のタイミング信号と他の内部信号を相互に接続することができます。相互の接続は、非常にフレキシブルで、完全にソフトウェアで設定することができます。バッファ型パルス生成、同時タイムサンプリング、シームレスなサンプリングレートの変更などの新しい機能が実行できます。

サンプリングレートとは、何ですか?
ボードにてデータを集録する速度で最も速い場合をいいます。例えば、PCI-MIO-16XE-50 のサンプリングレートは 20 kS/s です。1 チャネルだけでは 20 kS/s で動作しますが、2 チャネルでは 10 kS/s で動作します。ただし、PCI E シリーズボードには、様々なゲインと分解能に依存するセトリングタイムがありますので、注意が必要です。

PCI E シリーズボードの +5V 端子の保護のタイプは、何ですか?
PCI E シリーズボードの +5V 端子のヒューズは 1A であり、自動的にリセットされるものです。


インストールと設定

PCI E シリーズボードのベースアドレスは、どのように設定するのですか?
PCI E シリーズボードのベースアドレスは、PCI バスプロトコルにより自動的に割り当てられます。

PCI E シリーズボードを設定するときに、ジャンパ線は必要ですか?
PCI E シリーズボードには、ジャンパー線やスイッチの設定は必要ありません。

DAQ ソフトウェアを使用して、一番最初に読むべきものは何ですか?
NI-DAQ またはアプリケーションソフトウェアの説明書がよいです。


アナログ入力とアナログ出力

差動入力にて測定をしていますが、ランダムなノイズやオフセットが生じます。何が悪いのでしょうか?
グランドの接続方法を確認してください。測定している信号のグランドが浮動であるかもしれません。差動入力でもグランドをとる必要があります。非常に高い CMRR を実現するようにしてください。これには、いろいろな方法がありますので、Eシリーズユーザマニュアルの第 4 章の信号接続をご覧ください。

デジタル/アナログ変換器で波形を出力しています。これをオシロスコープで測定したところ、グリッチが含まれています。これは、正常ですか?
ある電圧値から、ある電圧値へ遷移するとき、デジタル/アナログ変換器はグリッチを発生します。MSB(most significant bit) が大きい出力を行なうと、大きなグリッチが発生します。これらのグリッチは、ローパスフィルタを作成することにより除去できます。PCI-MIO-16E-1 と PCI-6071E には、再グリッチ機能が含まれており、ソフトウェア的に有効にすることができます。グリッチに関しては、E シリーズユーザマニュアルの第 3 章のハードウェアの概要をご覧ください。

PCI E シリーズボード上で、アナログ出力1 チャネルとアナログ入力1 チャネルを同期して動作させることはできますか?
アナログ出力波形のタイミングパルスをアナログ入力のタイミングに割り当てることで可能です。これを行なうには、アナログ入力とアナログ出力の設定をすると同時に、下記の 1~4 の手順を行なってください。

  1. PFI5 を出力に設定します。

    NI-DAQ(テキスト言語)を使用している場合、 Select_Signal(deviceNumber, ND_PFI_5, ND_OUT_UPDATE, ND_HIGH_TO_LOW)。新しいドライバである NI-DAQmx の場合は、DAQmxExportSignal 関数を御使用下さい。

    NI-DAQ で LabVIEW を使用している場合、Route Signal VI にて、信号名を PFI5、信号ソースを AO Update に設定します。NI-DAQmx の場合、DAQmx Export Signal(most signal).vi を使って下さい。

  2. アナログ入力するタイミングを PFI5 のタイミングで行なうように設定します。

    NI-DAQ を使用している場合、 Select_Signal(deviceNumber, ND_IN_CONVERT, ND_PFI_5, ND_HIGH_TO_LOW)。NI-DAQmx の場合、DAQmxCfgSampClkTiming 関数を使ってクロックのソースなどの設定を行って下さい。

    NI-DAQ で LabVIEW を使用している場合、AI Clock Config VI にて、クロックソースのclock source code を PFI ピン、立ち下がり、クロックソースの clock source string を 5 に設定します。NI-DAQmx の場合、DAQmx Timing(sanple clock).vi を使用して下さい。

  3. アナログ入力を開始させてください。しかし、アナログ出力しない限りアナログ入力は開始しません。
  4. アナログ出力を開始させてください。


タイミングとデジタル I/O


PCI E シリーズボードに備わっているトリガのタイプは、何ですか?
PCI E シリーズボードでは、デジタルトリガ機能が備わっています。また、PCI-MIO-16E-1、PCI-MIO-16E-4、PCI-MIO-16XE-10、PCI-6031E、PCI-6032E、PCI-6033E、PCI-6071E では、アナログトリガ機能も備えています。

Am9513 に対して、DAQ-STC の追加機能は、何ですか?
DAQ-STC は、Am9513 のカウンタの機能を 10 基以上備えています。実際、DAQ-STC には複雑に 24 チップ以上あります。DAQ-STC は、PFI 機能、アナログトリガ機能、ロジックレベルの選択、周波数シフトキーが可能です。また DAQ-STC は、アップ/ダウンの制御、パルスの生成、同時タイムサンプリング、バッファ型周期、バッファ型半周期測定などのバッファ型操作ができます。

Am9513 と DAQ-STC のタイムベースの違いは、何ですか?
DAQ-STC を搭載したマルチファンクション I/O ボードは、20 MHz のタイムベースを持っています。Am9513 を搭載したマルチファンクション I/O ボードは、1 MHzまたは 5 MHz のタイムベースを持っています。

以前に記述したカウンタ/タイマ用(例えば Am9513 用)のアプリケーションは DAQ-STC でも動作しますか?
LabVIEW と一緒に NI-DAQ を使用する場合、CTR VI を使用したアプリケーションは実行されるものもあります。しかし、PCI E シリーズボードのカウンタと他のボード間のカウンタには違いがあります。カウンタの数、タイムベースの選択、DAQ-STC は 24 ビット (DAQ-STC のないボードは、16ビット) 等が異なりますので、注意が必要です。 以前に書いたプログラムが NI-DAQ または LabWindows/CVI を使用している場合、DAQ-STC では動きません。GPCTR 関数を使用する必要があります。ICTR 関数や CTR 関数は、DAQ-STC では動きません。GPCTR 関数は、ICTR 関数や CTR 関数に類似して、更に機能が多くなっていますが、GPCTR 関数で記述しなおす必要があります。

PCI E シリーズボードの汎用カウンタ/タイマの出力が確認できません。何が悪いのでしょうか?
NI-DAQ 関数または LabWindows/CVI を使用している場合、I/O コネクタに対する出力の設定をしなければなりません。NI-DAQ 関数の場合、Select_Signal を使用してください。デフォルトでは、EXTSTROBE* を除く全ての I/O は、トライステート状態になっています。NI-DAQmx の場合、DAQmxExportSignal 関数を使って指定のターミナルに信号をエクスポートしてください。

PFI とは、何ですか?また、どのように設定できますか?
PFI は、プログラマブル ファンクション 入力のことです。内部のタイミング信号への接続として使用されます。NI-DAQ 関数または LabWindows/CVI を使用している場合、I/O コネクタに内部信号を接続したり、外部信号を内部に接続したり、内部信号同士を接続するためには、Select_Signal 関数を使用してください。NI-DAQmx の場合、DAQmxExportSignal 関数をお使い下さい。
LabVIEW と一緒に NI-DAQ を使用して、外部の信号を接続する場合、AI Clock Config VI、AI Trigger Config VI、AO Clock Config VI、AO Trigger VI、Gate Config VI、CTR Mode Config VI、CTR Pulse Config VI などの上級 VI を使用して指定することができます。NI-DAQmx の場合、DAQmx Timing(sample clock).vi, DAQmx Start Trigger.vi などを使ってください。Route Signal VI (DAQmx の場合、DAQmx Export Signal(most signal).vi関数) を使用すれば、内部の信号を出力することが出来ます。

警告: PFI を出力とした場合、外部信号を接続しないでください。接続した場合、ボードやコンピュータなど周辺機器が損傷する可能性があります。

PFI と DIO の起動時の状態は、何ですか?
起動時、再起動時は、PFI と DIO は、ハードウェアによって高インピーダンスの状態になります。この状態では、ボードからはハイもローも出力していません。しかし、これらにはユーザマニュアルにある表4-1、表4-2、表4-3 のようにプルアップまたはプルダウンの抵抗がつながっています。これらの抵抗の接続により、わずかにハイまたはローの状態になっています。例えば、起動時の DIO(0) は、高インピーダンスの状態ですが、表4-1 のように50 kW のプルアップ抵抗がついています。起動時の高インピーダンス状態では、このプルアップ抵抗がロジックレベルをハイに引き上げています。



関連リンク:

DAQインストールウィザード
製品とサービス:マルチファンクションデータ集録

Hardware Installation/Configuration Troubleshooter
Product Manuals Library
Product Manuals: E Series User Manual (February 2007)



添付:





報告日時: 09/29/1997
最終更新日: 03/04/2011
ドキュメントID: 11S7MIHL