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LabVIEWPXI使用MRIシステムコントローラマルチチャンルストロメータ (MCS) の統合システム開発

「NIツールベースした研究スペクトロメータは、柔軟性研究ツールで、場合によっては、その性能大手MRメーカー提供するシステム回ります。必要て、ソフトウェア修正し、新しい要件対応できるよう、システムカスタマイズすること可能です。」

- Martyn Paley氏、シェフィールド大学、InnerVision

課題:

標準のハードウェアやソフトウェアを変更することなく、臨床MRIシステムのMRI研究を可能にする低コストの制御と収集システムを開発する。

ソリューション:

NI LabVIEWソフトウェアとNIの商用ハードウェアを使用して、MRの研究者が通常のスキャナ制御システムとは別に使うことのできる、磁気共鳴 (MR) 制御システムとマルチチャンネルイメージングスペクトロメータの統合システムを開発する。

MRIが現在最も優れた画像診断ツールであることは間違いないでしょう。MRシステムの価格は通常、100万米ドル以上で、GE、Siemens、Philipsといった大手のエレクトロニクス企業によって提供されています。このシステムに使用されているのは、大型の磁石、無線周波数トランシーバシステム、および強力な可聴周波増幅器およびコイルを使用した傾斜磁場です。このハードウェアは、高度かつ高価な制御システムを使用して正確にプログラムされます。しかし、こうしたシステムは、臨床検査用の設計が施されており、極めて独自性の高いハードウェアおよびソフトウェアを使用して構築されているため、研究者が単独でプログラミングするのが困難な場合が多々あります。世界中の多くの科学者が、独自のプログラミングおよびハードウェアスキルを使用してMRI分野で大規模な科学技術開発を行っていますが、そのために習得すべきスキルは大変多く、医療機器の正常な操作に支障をきたす可能性もあります。

 

プロジェクト背景

Paley教授は、シェフィールド大学で生体医学用画像を専門としています。また、1993年に創立されたInnerVision MRI Ltd.の主任研究員でもあり、整形外科および新生児画像用MRIシステムという特定分野のアプリケーション開発の先駆者です。InnerVision社は、1990年代後半に米国において、米国食品医薬品局から、最初のネオジム・鉄・ボロン系 (特許取得済み) の特定分野向けMRIシステムの販売の認可を受け、その後、複数のシステムを世界規模で販売してきました。2001年にシェフィールドの新生児集中治療室 (NICU) に設置された新生児専用MRIシステムは、過去10年間で1,000人以上の新生児を安全かつ効率良くスキャンしてきました。それ以来、InnerVision MRI Ltd.では、独立したスペクトロメータの開発に力を注いできました。これはMR研究者が、臨床で使用する標準的なMRIシステムに対して、システムの通常の臨床操作を妨げることなく、新しい研究を行うことができるようにするものです。こうした条件は、医用画像部門においては不可欠です。英国のImperial College LondonおよびInstitute of Cancer Researchが最近、NIツールを用いたInnerVisionスペクトロメータを進行中のMR研究に使用することを選択したのは、LabVIEWソフトウェアプラットフォームが柔軟かつ簡単に拡張でき、NIハードウェアが信頼度が高く優れているとの理由からです。

 

システムコントローラMRIスペクトロメータ構築する

MRIでは、複数のチャンネルでの同時波形入出力の正確な統合と、位相同期が取れた周波数の迅速な切り替えを使用したデジタル周波数合成の制御が必要となります。NIが提供する同時サンプリングハードウェアおよびソフトウェアは、各チャンネルで高速のサンプリングレートが可能な複数チャンネル受信機システムを構築するのに最適です。軽微なソフトウェア変更のみを必要する追加モジュールを購入することで、チャンネル数を簡単に増やすことができます。 私たちは、3.5 MS/秒で動作する32個の受信機チャンネルを備えたスペクトロメータを作製するのに、同時サンプリングデータ収集 (DAQ) モジュールを使用しました。その理由は、これらのモジュールが大変順調に動作し、エラーを起こす尤度を低く抑えられるからです。

 

以前の設計には、専用のデジタル信号プロセッサ (DSP) モジュールを使用しており、特殊な低レベルソフトウェアドライバを使用する小規模メーカーの製品をよく採用していました。しかし、このようなドライバはOSとコンピュータのハードウェアインタフェースが進化するごとにすぐにサポートが廃止されました。つまり、その度に多大な時間を費やして、一からすべをやり直し、ソフトウェアが重複するという状況でした。最初、ソフトウェアは従来のANSI Cでプログラムしていましたが、その後NI LabWindows™/CVIソフトウェアに移行しました。LabVIEWが本当にスペクトロメータ制御に適しているのかどうか懐疑的ではありましたが、1ヶ月も経たないうちにスペクトロメータソフトウェアのLabWindows/CVIバージョンをLabVIEWに変換しました。LabVIEWが実際大変万能であり、この目的の優れた開発ツールだということはすぐに明らかになりました。直感的なグラフィカル開発ソフトウェアは、MRIに必要な複数のループ制御構造を作成するのに最適です。内蔵の信号/画像処理ツールを使用すれば、ソフトウェアアーキテクチャに迅速に変更を施し、簡単に画像再構成アルゴリズムを作成することができます。

 

NIハードウェアおよびソフトウェアへの初期投資は小規模な企業にとっては高額であるように思えましたが、NIツールがこのプロジェクトの最良の選択であったと最終的には確信しました。NIは定期的に製品開発に投資して、自社ツールが常に最新技術を取り入れると同時に後方互換性も維持することを保証しています。したがって、私たちはソフトウェアおよびハードウェアプラットフォームを継続的に再開発する必要がなくなり、ソフトウェアおよびコンピュータ技術の最新イノベーションのメリットを活用することが簡単になりました。

 

NI Analog Waveform Editor (顧客側で独自のMRI波形を簡単に可視化して編集できる、あらかじめ設計されたソフトウェアツール) のようなNI製品を使用することで、さらにメリットがあることも実感しました。社内で同等のエディタを作成していたとしたら、多大なソフトウェア作業が発生し、大幅に開発が遅れたことでしょう。

 

NIの営業、トレーニング、サポート担当者は大変知識が豊富で、数多くの疑問にもすぐに回答を提示し、私たちの要求を満たしてくれました。NIは常に納期厳守で、機器も良い状態で納品されます。

 

 

将来システムアップグレード

NIツールをベースとした研究用のスペクトロメータは、柔軟性に優れた研究ツールで、場合によっては、その性能は大手のMRメーカーが提供するシステムを上回ります。必要に応じて、ソフトウェアを修正し、新しい要件にも対応できるよう、システムをカスタマイズすることも可能です。NIの再構成可能なFPGA (field-programmable gate array) ハードウェアについても、NI LabVIEWでプログラムできるということから、将来の設計に向けて、さらに研究を重ねたいと望んでいます。例えば、NI FlexRIOハードウェアによって、高性能なFPGAバックエンドをカスタマイズ可能なI/Oと組み合わせれば、数百メガヘルツで信号を収集し、最強のMRI磁石にまでダイレクトのデジタルダウンコンバージョンを実行できるかもしれません。また、FPGAに信号処理機能を追加するプロセスも研究して、システムの画像性能を向上させることもできます。

 

LabWindowsという商標は、Microsoft Corporationからの使用許諾を得て使用しています。Windowsは、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。

 

投稿者​情報:

Martyn Paley氏
シェフィールド大学、InnerVision
英国
電話: +44 1142713208

図2. InnerVision MRIニッチシステムは、0.2テスラの磁場強度で動作します。開口部は縦が750 mm、横が200 mmで、重さは500 kg、設置面は幅、奥行きともに500 mmとなっています。
図3. 軸平面で取得した手の骨と軟組織のMRI断面画像。この画像は、LabVIEWに基づくMRスペクトロメータと、1.5テスラの臨床MRスキャナの独立したRF/傾斜コイルシステムを使用して取得しました。