NI LabVIEW FPGAモジュール互換のハードウェアターゲットは、AMD FPGAおよびSoCテクノロジーを使用して、エンジニアや科学者がオンボード処理機能を備えたカスタムの再構成可能なシステムを構築し、複雑な制御と測定の課題を解決して、総コストを削減しながら市場投入までの時間を短縮できるように支援します。NI CompactRIO、Single-Board RIO、システムオンモジュール (SOM)、およびその他の再構成可能I/O製品には、AMD 7シリーズFPGAおよびSoCが搭載されています。さらに、LabVIEWの最新バージョンでは、7シリーズデバイスを使用している開発者もAMDの最新かつ最速のコンパイルテクノロジーであるVivado™を利用できます。LabVIEW FPGAモジュールのユーザは、VivadoがNIツールチェーンに完全に統合されているため、Vivadoの使用方法を習得しなくても、これらのメリットを活用できます。
AMD傘下のXilinxは、28 nmノードでFPGAの定義を拡大し、業界最先端のFPGAを提供するだけでなく、考え方を根本から変えるSoCおよび3D ICラインナップも提供しています。NIは、AMD 7シリーズデバイスの要件を定義する上で重要な役割を果たし、SoCプログラムのリードパートナーでした。
AMD社では、PCのグラフィックスチップセット用高性能/高消費電力プロセスまたは携帯電話デバイス用低電力プロセスを採用せず、その代わりにTSMC社と共同でデバイスの要件に合わせたプロセスを開発しました。こうして、TSMC 28 nm高性能低消費電力 (HPL) プロセス技術は、AMDデバイスの市場全体において、性能と低電力をバランスよく実現します。高性能で動作する必要がある設計では、消費電力が増加するという極端なコストがかかる必要はありません。逆にいうと、厳しい電力要件を満たす必要がある設計でも、比較的高い性能を維持することが可能です。全7シリーズラインナップが同じ28 nm HPLシリコンプロセスを利用できることで、AMD社はさらに集中的にアーキテクチャの改良に取り組むことができました。AMDは、低コストのArtix™ 7ファミリ、ミッドレンジのKintex™ 7ファミリ、ハイエンドのVirtex™ 7ファミリなど、拡張性の高いFPGAのフルラインを発表しました。論理セル、DSPブロック、ブロックRAMなどの基本FPGAビルディングブロックは、7シリーズ全体で一貫しているため、設計の移行が非常に容易です。
AMD社は、1988年にFPGAを開発し、それ以来、最新のFPGA技術を世に送り出しています。Kintex 7デバイスファミリが際立っているのは、FPGAファブリックのクロックレート性能と消費電力、高速I/O、容量、セキュリティ、信頼性がバランスよく組み合わされている点です。
このようなバランスの取れた機能を搭載したデバイスは、カスタムトリガ、ハードウェアタイミングによるテストシーケンス、医療画像、ビッグフィジックス制御/監視、超広帯域通信/レーダー、シギント、プロトコル対応デジタルテスト、リアルタイムビジョンアルゴリズム、ソフトウェア無線など、多彩なテストや高性能組込アプリケーションに最適です。
Kintex 7 FPGAは、LabVIEW再構成可能I/O (RIO) アーキテクチャを使用する多くの製品に適しています。このデバイスシリーズは、従来のハイエンドFPGAの容量と性能を備えながら、消費電力は半分で済みます。電力消費が顕著に少ないことで、NIの旧世代のFPGA対応ハードウェアに比べ、各デバイスに搭載できるデジタル信号処理能力が倍以上に増えています。このように論理/DSPリソースが増えたことで、より複雑なアルゴリズムを実装することができ、信号処理やリアルタイム解析がさらに広く利用できるようになったほか、I/Oデータレートの高速化や昨今のアプリケーションの複雑化にも対応することが可能となっています。
DSPリソースが増えているだけでなく、DDR3メモリコントローラのおかげで、旧世代のレートは3.2 GB/秒だったところ、10 GB/秒 (理論上) の一時記憶装置へのインタフェースを実装することができました。さらに、内蔵のPCI Expressコントローラの帯域幅は800 MB/秒から1,600 MB/秒に向上していますので、FPGAからホストへのデータ転送はさらに高速化しています。
Kintex 7のメリットを活用するNIハードウェアには、再構成可能マルチファンクションおよびデジタルI/O、NI FlexRIOモジュール、CompactRIOコントローラ、およびUniversal Software Radio Peripheral (USRP) ソフトウェア無線デバイスがあります。
Artix 7はKintex 7と同じFPGAリソースを使用しますが、さらに消費電力が少なくなり、パッケージサイズが小さくなるように最適化されており、お手頃価格でも同様のメリットを提供します。FPGAの構成要素はKintex 7と機能的に同じであるため、これらのデバイス間の移行は簡単です。この互換性は、LabVIEW FPGAモジュールを使用する場合に特に役立ちます。
LabVIEW 2014以降、FPGAプログラマブルハードウェアでAMD 7シリーズFPGAを使用している開発者は、AMD社の最新コンパイル技術、Vivadoの恩恵も受けることができます。Vivadoコンパイルツールには、以下をはじめ多くのメリットがあります。
図1:AMDのVivadoコンパイル技術により、以前はAMD ISEを使用していましたが、Kintex 7のコンパイル時間が短縮されました。