牽引インバータコントローラ検証

牽引インバータを設計/検証するエンジニアは、閉ループシミュレータを使用し、ハイブリッド車および電気自動車のインバータについて、ソフトウェア機能や電気的機能を信号レベルでテストする必要があります。ダイナモメータを使用した物理テストはコストがかかり、テスト範囲も限られているうえ、安全性の問題や高価なテスト装置が壊れるリスクもあります。急速に進化するDUTの課題と相まって、市場投入の厳しいスケジュールに応えることはますます困難になっています。 

 

  • モデルベースの開発―既存の設計モデルを活用して、牽引インバータをシミュレーションでテストし、高いコストがかかるラボテストを回避
  • モデルの確度―より高確度なテストのために、最大4 MHzの複数時間領域で電気機械、車両力学、およびバッテリモデルをコシミュレーションする
  • シームレスな統合―他社製のプラントモデル、ツール、およびワークフローを使用して迅速にデプロイでき、厳しい納期スケジュールに対応
  • 包括的なテスト―ハードウェアの開放/短絡だけでなく、ソフトウェアのネットワークメッセージについてもフォルトを生成
  • 反復可能性と再現性―テスト状態とテスト構成を保存することで、既知の状態や構成に戻ってテスト可能

NIインバータテストシステム

  • PXI ExpressおよびSLSC (スイッチ、負荷、信号調節) ハードウェア上に構築され、緊密な同期を実現して、拡張性に優れたモジュール型のソリューションを提供
  • NI VeriStandアプリケーションソフトウェアを使用して、リアルタイムのHIL (hardware-in-the-loop) モデルシミュレーション、制御、データ収集を実現
  • 他社製の電気機械モデル、バッテリモデル、車両モデルを、1 MHz以上のループレートで回路ソルバーを実行するマルチファンクション再構成可能FPGAハードウェアに統合して実行
  • SystemLink™ソフトウェアを使用して、どのWebブラウザからでも、テストフリートの監視、大規模なテストデータセットの表示と解析、バッチアップデートのデプロイを実行可能
  • 信号経路を簡単に変更できるため、マスインターコネクトが組み込まれ、ATE基本コンフィギュレーションにバンドルされた大規模なケーブルセットの管理に必要な手間とリスクを軽減

ソリューションメリット

EV HILパワーエレクトロニクスシミュレーションデモ

FPGA上で実行されているモデルを使用してインバータとモータをシミュレーションすることで、より包括的なテストカバレッジを実現できます。 NIおよびパートナーであるOPAL-RTが、弊社のインバータテストソフトウェアとFPGAモデリングツールを使用して、EVのパワートレインコンポーネントをどのようにリアルタイムで検証しているかをご覧ください。

「NIハードウェアおよびソフトウェアプラットフォーム使用FPGAベースシミュレーション採用することで、電気モータECU検証必要シミュレーション速度モデル忠実実現しました。テスト時間は、ダイナモメータ同等テスト推定時間1/20短縮できした。」

-スバル、HEV設計部、シニアエンジニア、森田知洋氏

NIエコシステムソリューション構築

NIでは、アプリケーション固有の要件に合わせてカスタマイズされた、様々なソリューション統合オプションを提供しています。独自の社内統合チームでシステムを完全制御することも、NI、および世界中のNIパートナーネットワークが持つ専門技術を生かしてターンキーソリューションをご利用いただくことも可能です。

NIパートナーネットワーク

OPAL-RTは、NIのグローバルパートナーであり、カスタマイズされたインバータテストシステムを既存のワークフローへ統合する場合のサポートを担っています。同社は、FPGAの専門知識をほとんど必要としないFPGAパワーエレクトロニクスソルバーによるHIL (hardware-in-the-loop) テストおよびPHIL/FPGAベースのリアルタイムシミュレーションを専門としています。

サービスとサポート

NIは、アプリケーションのライフサイクル全体を通じてお客様のパートナーとなります。その一環として、インバータテストシステムに関する講師指導によるトレーニングやオンライントレーニング、技術サポート、修理、交換を行っています。より包括的なサービスとしては、オンサイトやリモートでの立ち上げ、および統合エンジニアリングや方法論コンサルティングから常駐エンジニアリングまでを対象とした専門的なサービスなどがあります。