システム​設計​において​将来​の​陳腐​化​管理​の​課題​を​解決​する

概要

航空​宇宙/​防衛​関連​の​プラットフォーム​を​製造​および​サポート​する​ため​に​構築​さ​れ​た​テスト​システム​は、​一般に、​その​プラットフォーム​の​寿命​にわたって、​または​少なくとも​20​年​または​30​年​という​計画​さ​れ​た​維持​管理​を​実行​する​の​に​十分​な​期間​にわたって、​動作​する​必要​が​あり​ます。​ほとんど​の​テスト​システム​は、​当初​の​設計​の​一部​として​維持​管理​エンジニアリング​を​含む​よう​に​構築​さ​れ​てい​ま​せん。

 

この​よう​な​最善​策​を​運用​の​実装、​ハードウェア​の​入手、​ソフトウェア​設計​に​取り入れ​て、​装置​が​製品​寿命​を​迎える​はるか​前​の​段階​から、​テスト​システム​の​陳腐​化​の​維持​管理​に​伴う​負担​を​軽減​する​こと​を​検討​し​て​くだ​さい。​この​よう​な​最善​策​に従う​こと​で、​テスト​システム​の​寿命​にわたって、​エンジニアリング​時間​を​半分​以上​削減​し、​それに​伴う​費用​を​何​十万​ドル、​時には​何​百万​ドル​も​削減​する​こと​が​でき​ます。

内容

運用​上の​意思​決定​における​維持​管理​と​陳腐​化​に​焦点​を​当てる

寿命​の​長い​テスト​システム​を​設計​する​という​こと​は、​すなわち、​システム​の​ライフサイクル​全体​を​視野​に​入れ​て​意思​決定​を​する​という​こと​です。

信頼​できる​プラットフォーム​と​ベンダ​を​選択​する

陳腐​化​対応​の​意思​決定​プロセス​を​改善​する​方法​の​1​つ​は、​寿命​が​最適​化​さ​れ​た​適切​な​製品​と、​長​寿命​を​実現​する​ため​の​設計​を​重視​する​ベンダ​を​選択​する​こと​です。

長​寿命​テスト​システム​の​構成​要素​を​選択​する​うえ​で、​2​つ​の​ハイレベル​な​最善​策​が​あり​ます。​それ​は​商用​(COTS)​ツール​で​作業​する​こと​と、​複数​の​ベンダ​および​エンド​ユーザ​が​管理​する​業界​標準​の​プラットフォーム​を​使用​する​こと​です。​様々​な​政府​機関、​テスト/​計測​業界​の​委員​会、​民間​組織​が、​多く​の​サプライヤ​とともに、​相互​運用​可能​な​プラットフォーム​の​標準化​に​取り​組​んで​い​ます。​たとえば、​Sensor Open Systems Architecture(SOSA)​や​PXI Systems Alliance(PXISA)​など​です。​この​よう​な​組織​と​提携​する​ベンダ​から​購入​する​こと​で、​使用するプラットフォームが入念に検査され、​長期​的​な​維持​管理​の​ため​に​複数​の​オプション​が​提供​さ​れ​て​いる​こと​が​保証​さ​れ​ます。

一部​の​エンジニアリング​ツール​の​ベンダ​は、​ポリシー、​サービス、​協力​関係​を​保持​し​てい​ます。​この​よう​な​ポリシー​は、​新​製品​の​開発​まで​拡大​でき​ます。​たとえば、​NI​が​開発​する​新しい​PXI​製品​および​計測​器​は、​LabVIEW​の​複数​の​リリース​を​サポート​し、​バージョン​間​で​操作​が​継続​できる​よう​維持​する​必要​が​あり​ます。​1998​年に発売された​PXI​デジタル​マルチ​メータ​(DMM)​の​PXI-4060​モデル​は、​2017​年にリリースされた​PXIe-4081 PXI DMM​と​同じ​「フェッチ」​関数​を​NI-​DMM​計測​器​ドライバ​で​使用​し​ます。

図​1. NI​の​DMM​は​最初​の​発売​以来、​同じ​ドライバ​関数​を​使用​し​て​いる。​PXIe-4081 DMM​は、​1998​年​の​PXI-4060​で​機能​させる​べ​く​記述​さ​れ​た​コード​と​同じ​コード​で​動作​する。

ベンダ​と​の​連携

優​れ​た​長​寿命​テスト​システム​は、​システム​の​ハードウェア​コンポーネント​に関する​重要​な​ライフサイクル​情報​全て​とともに、​継続​的​に​更新​さ​れる​持続​計画​が​用意​さ​れ​た​プラットフォーム​上​に​構築​さ​れ​ます。​ライフサイクル​情報​を​取得​する​に​は、​サプライヤ​と​の​間​で​協力​関係​と​良好​な​コミュニケーション​を​育む​必要​が​あり​ます。​また、​入念​に​計画​を​立てる​サプライヤ​でなければ​なり​ま​せん。​計測​器​ベンダ​は、​可能​で​あれ​ば​ロード​マップ​情報​を​共有​し​て、​システム​の​技術​進化​を​計画​できる​よう​な​サポート​を​提供​する​必要​が​あり​ます。​さらに、​固有​の​ニーズ​を​満たす​ため​に、​製品​の​選定​に関する​事前​の​コンサルティング​から​長期​の​延長​サービス​契約​まで、​幅広い​サービス​を​提供​する​必要​も​あり​ます。

テスト​システム​に​PXI-4060 DMM​の​よう​な​数​十年前​の​製品​が​含​ま​れる​場合、​NI​では​テスト​システム​の​ライフサイクル​レビュー​に​定期​的​に​参加​し​て、​各​計測​器​の​陳腐​化​の​リスク​を​計測​し、​テクノロジ​導入​の​タイム​ライン​を​検討​し​ます。​テクノロジ​の​ライフサイクル​レビュー​の​例​について​は、​図​2​を​参照​し​て​くだ​さい。​この​よう​な​レビュー​に​参加​する​こと​で、​1​つ​の​テクノロジ​導入​プロジェクト​で​経年​変化​した​複数​の​コンポーネント​を​同時に​交換​する​こと​を​計画​でき​ます。​これ​により、​エンジニアリング​の​労力​と​コスト​を​削減​し、​予期​せ​ぬ​陳腐​化​の​発覚​を​回避​でき​ます。​そして、​陳腐​化​の​「火消し」​を​行う​代わり​に、​テクノロジ​を​更新​し、​ベンダ​の​新しい​製品​と​機能​を​調査​し​て、​テスト​システム​を​機能​拡張​する​の​に​必要​な​人員​と​予算​を​適切​に​計画​する​こと​が​でき​ます。

図​2. ライフサイクル​レビュー​の​例​と、​その​結果​で​ある、​計測​器​を​より​新しい​オプション​に​置き換える​ため​の​計画。​ツール​ベンダ​とともに​テクノロジ​導入​を​計画​する​こと​で、​テスト​システム​の​ダウン​タイム​の​リスク​を​軽減​する。

「CACI​と​NI​は、​高​品質​かつ​持続​可能​な​テスト​ソリ​ュ​ー​ション​を​手頃​な​価格​で​提供​する​という​目的​を​掲​げ、​提携​を通じて​共同​作業​を​行い、​相互​信頼​を​築​き​上げ​て​き​ま​した。」
​–​CACI​社、​Paul Pankratz​氏 ユーザ​事例​の​全文​を​読む

製品​と​ベンダ​の​選定​方法​が​わか​っ​た​ところで、​システム​の​陳腐​化​を​削減​する​ため​の​その他​の​最善​策​を​見​て​み​ま​しょう。

調達​部門​と​の​連携

適切​な​製品​と​ベンダ​を​選定​したら、​システム​の​定義​に​購買​チーム​を​関与​させる​こと​で​意思​決定​の​実施​を​改善​する​こと​が​でき​ます。​システム​の​寿命​にわたって​その他​の​ツール​や​エンジニアリング​の​労力​に​かかる​費用​を​節約​できる、​重要​な​装置​や​ベンダ​の​機能​が​特定​可能​な​場合、​購買​チーム​と​連携​し​て、​それら​を​最終​的​な​システム​に​要件​として​含める​こと​が​でき​ます。​これ​により、​提案​および​購入​の​プロセス​が​大幅​に​簡素​化​さ​れ​ます。

陳腐​化​の​管理​計画​の​ドキュメント化

持続​可能性​を​改善​する​ため​の​最後​の​運用​ステップ​は、​納品​時、​システム​の​ドキュメント​に​陳腐​化​の​管理​計画​を​実装​する​こと​です。​この​計画​に​は、​システム​の​コンポーネント​の​交換​時期、​テスト​システム​の​動作​上の​各​コンポーネント​の​重要​度、​コンポーネント​の​陳腐​化​または​交換​によって​も​たら​さ​れる​リスク​の​度合い​など、​全て​の​システム​コンポーネント​の​交換​に関する​情報​が​含​ま​れる​必要​が​あり​ます。​重要性​と​リスク​は、​この​計画​から​得​られる​最も​大事​な​情報​です。​テスト​システム​を​設計​する​チーム​は、​20​年後​まで​システム​を​保守​する​こと​より、​この​よう​な​問題​について​はるかに​よく​知​って​いる​こと​が​多く、​各​コンポーネント​を​交換​する​ため​に​必要​な​作業​について​説明​でき​ます。​陳腐​化​の​管理​計画​の​例​について​は、​図​3​を​参照​し​て​くだ​さい。

コンポーネント 記録​の​計画 交換​コンポーネント タイミング 重要性​と​リスク
カスタム​ケーブル ドロップ​イン​交換
​(ベンダ​変更)
カスタム​ケーブル 即時 中​および低
1 kΩ​ネットワーク​抵抗器 ドロップ​イン​交換
​(ベンダ​提供)
1 kΩ​ネットワーク​抵抗器 即時 低​および低
Racal 4152A DMM 類似​品​と​交換
​(ベンダ​提供)
PXIe-4080 DMM テクノロジ​更新 中​および中
Windows XP 新品​と​交換
​(ベンダ​提供)
Windows 10 テクノロジ​更新 高​および中
Virtex-2 FPGA 販売​終了​時​の​最終​受注​の​通知 N/A N/A 高​および低


​図​3.
テスト​システム​に​は、​システム​内​の​各​コンポーネント​の​寿命​末期​を​扱う​方法​を​説明​した​陳腐​化​計画​が​必要。​計画​に​は、​陳腐​化​した​コンポーネント​の​重要性​と​リスク​を​含​め、​その​決定​に​影響​した​全て​の​要因​を​リスト​する​必要​が​ある。

ハードウェア​の​選択​と​統合

数​十年​にわたって​運用​する​新しい​テスト​システム​を​設計​する​際​に​は、​選択​する​各​ハードウェア​の​持続​可能性​を​常に​考慮​する​必要​が​あり​ます。​ただし、​同様​に​重要​な​の​は、​システム​を​持続​させる​ため​の​ベンダ​の​サービス​と、​長期​にわたって​運用、​保守​する​ため​に​必要​な​スキル​です。

COTS​コンポーネント

最も​持続​可能​な​テスト​システム​は、​COTS​コンポーネント​を​使用​し​て​構築​さ​れ​てい​ます。​COTS​製品​を​使用​する​こと​で​特定​の​製品​の​ユーザ​基盤​が​拡大​し、​製品​が​適切​に​保守​さ​れる​可能性​が​高まり​ます。​大手​ベンダ​の​テスト​ハードウェア​に​は​多く​の​ユーザ​が​いる​ので、​幅広い​ユーザ​基盤​へ​の​影響​を​軽減​する​ため、​ファームウェア、​ドライバ、​および​ハードウェア​の​ライフサイクル​の​更新​は​慎重​に​計画​さ​れ​ます。

オープン​な​業界​標準

テスト​システム​を​数​十年​にわたって​持続​させる​に​は、​継続​的​に​成長​し​て​いる​ハードウェア​プラットフォーム​を​選択​する​必要​も​あり​ます。​そうすれば、​1​つ​の​コンポーネント​が​寿命​を​迎え​た​とき​や、​新しい​計測​機能​が​必要​な​とき​に、​テスト​システム​を​一​から​再​設計​し​なく​て​済み​ます。​PXI、​VXI、​GPIB​など​の​オープン​な​業界​プラットフォーム​は、​計測​ハードウェア​の​競争​を通じて​ハードウェア​プラットフォーム​を​革新​し​て​いる​複数​の​ベンダ​にとって​メリット​を​も​たら​し​ます。​この​よう​な​競争​は、​高度​な​テスト​システム​の​ニーズ​を​満たす​ため​の、​健全​な​プラットフォーム​の​成長​と​新​製品​の​定期​的​な​供給​を​促進​し​ます。

PXISA​に​は​70​社​以上​の​テスト/​計測​ベンダ​が​参画​し、​オープン​標準​プラットフォーム​で​ある​PXI​テスト​ハードウェア​プラットフォーム​の​保守​と​革新​を​監視​し​てい​ます。​PXI​プラットフォーム​は、​1998​年​に​標準​が​採用​さ​れ​て​以降、​急速​に​成長​し​てい​ます。​膨大​な​数​の​製品​提供​に​加​え、​図​4​に​示す​とおり、​PXI​は​長期間​にわたって​継続​的​な​成長​が​期待​さ​れ​て​おり、​長期​テスト​システム​で​の​使用​に​理想​的​な​プラットフォーム​と​言​え​ます。

図​4. PXI​は、​今日​の​市場​における​主要​な​プラグ​イン​テスト​計測​プラットフォーム​で​ある。​専門​家​は、​当分​の​間、​PXI​が​その他​の​モジュール​式​テスト​計測​プラットフォーム​を​上回る​成長​を​継続​すると​予測​し​て​いる。

プラグ​イン、​モジュール​式​ハードウェア​アーキテクチャ

モジュール​式​の​プラグ​イン​コンポーネント​を​持つ​オープン​規格​は、​コンポーネント​の​再​利用​を​最大​化​し、​テクノロジ​導入​の​労力​を​軽減​する​こと​で、​システム​コスト​を​さらに​削減​し​ます。​従来​の​計測​器​の​交換​に​は、​サイズ、​放熱、​電力​消費、​その他​の​要因​が​考慮​さ​れ​ます。​モジュール​式​計測​器​の​アップ​グレード​や​交換​は、​古い​計測​器​を​キャリア​の​スロット​から​外​し、​新しい​もの​と​交換​する​だけ​で、​非常​に​簡単​です。

プラグ​イン​アーキテクチャ​も​テスト​システム​の​拡張​を​簡素​化​し​ます。​長​寿命​を​考慮​し​て​構築​さ​れ​た​テスト​システム​は、​多く​の​場合、​新しい​機能​や​列​線​交換​ユニット​(LRU)​を​テスト​する​ため​に、​時間​経過​とともに​より​多く​の​I/​O​を​組み込む​必要​が​あり​ます。​時​を​経​て​も​使​われ​続ける​テスト​システム​を​確立​する​に​は、​DC、​アナログ、​デジタル、​および​RF​信号​を​様々​な​レベル​で​正確​かつ​高速​に​テスト​できる、​大規模​な​製品​ポートフォリオ​を​持つ​計測​器​プラットフォーム​が​必要​です。

総合​的​な、​または​ソフトウェア​定義​の​計測器

最新​の​テスト​システム​の​テスト​ハードウェア​は、​多く​の​場合、​数々​の​計測​や​テスト​を​実行​する​必要​が​あり​ます。​ソフトウェア​構成​の​計測​が​可能​な​計測​器​に​は、​正しい​計測​を​行い、​必要​な​結果​を​得る​ため​の​柔軟性​が​あり​ます。​大抵​の​場合、​この​よう​な​計測​器​に​は、​VISA​や​IVI​といった​業界​標準​の​API​や、​優​れ​た​設計​の​ベンダ​定義​の​API​を​使用​した​その他​の​計測​器​と​の​広範​な​コード​互換性​が​あり​ます。​適切​な​補完​ハードウェア​および​ソフトウェア​ツール​を​組み合わせる​こと​で、​長期​的​な​テスト​システム​アーキテクチャ​の​設計​が​容易​に​なり​ます。

オープン​FPGA​を​備え​た​計測​器​に​は​一段と​互換性​が​加​わり、​計測​器​の​ファームウェア​を​設計​し、​必要​に​応​じ​て​その​ファームウェア​を​互換性​の​ある​計測​器​で​再​利用​できる​よう​に​な​って​い​ます。​この​よう​な​種類​の​カスタマイズ​は​常に​必要​な​わけ​では​ありま​せん​が、​時間​の​経過​とともに​陳腐​化​する​可能性​の​ある​重要​な​機能​を​推進​する​の​に​役​立ち​ます。

図​5. プログラム​可能​な​FPGA​を​搭載​した​NI​の​デバイス​なら、​トリガ​や​信号​処理​といった​カスタム​計測​機能​の​ほか、​相互​運用​可能​な​デバイス​ファームウェア​を​作成​可能

ハードウェア​プラットフォーム​の​投資​と​サポート

持続​可能性​を​高める​もう​1​つ​の​ステップ​は、​テスト​製品​を​製造​する​ベンダ​が、​継続​的​な​バグ​修正​と​ソフトウェア​サポート​の​更新​について​の​強力​な​実績​と、​経年​変化​した​製品​の​代替品​を​提供​する​能力​を​持​って​いる​こと​を​確認​する​こと​です。​ベンダ​の​サポート​なし​では、​システム​内​の​技術​的​な​問題​や​予期​しない​問題​の​トラブル​シューティング​が​困難​な​場合​が​あり​ます。

また、​優​れ​た​ハードウェア​ベンダ​は、​計測​器​の​関数、​キ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​の​サービス​と​手順、​修理​計画、​さらに​テスト​システム​の​計測​器​が​故障​した​場合​の​ダウン​タイム​を​最小限​に​抑える​ため​に​予備​の​ハードウェア​を​確保​し​て​おく​こと​まで、​幅広い​保証​オプション​を​提供​する​必要​が​あり​ます。​NI​では、​単一​の​計測​器​の​カバレッジ​から​システム​全体​の​カバレッジ​まで、​最大​20​年​にわたる​様々​な​レベル​の​サービス​プログラム​を​用意​し​てい​ます。

図​6. NI​製品​の​寿命​を​最大​20​年​延長​する​サービス​プログラム。​事前​構成​済み​の​プログラム​を​そのまま​使用​する​こと​も、​特定​の​アプリケーション​ニーズ​に​応​じ​て​カスタマイズ​する​こと​も​可能。

NI​の​長期​サービス​プログラム​により、​陳腐​化​リスク​を​削減​し、​長期​保守​性​を​確保​し​ます。

ソフトウェア​ツール​と​アーキテクチャ

選択​する​テスト​ソフトウェア​アーキテクチャ​は、​持続​可能​な​テスト​システム​を​構築​する​ため​に​選択​する​ソフトウェア​プラットフォーム​より​も​重要​な​場合​が​あり​ます。

COTS​ソフトウェア​ツール

前述​した​よう​に、​COTS​ソフトウェア​ツール​を​使用​すると​テスト​システム​の​持続​可能性​が​大幅​に​向上​し​ます。​COTS​ツール​に​は​幅広い​ユーザ​基盤​が​あり、​大規模​な​専門​ソフトウェア​開発​チーム​によって​維持​さ​れ​てい​ます。​これ​は、​社内​の​ソフトウェア​部門​で​の​保守​が​大幅​に​削減​さ​れる​こと​を​意味​し​ます。​国防​総省​の​命令​により、​Windows XP​で​動作​する​よう​構築​さ​れ​た​古い​アプリケーション​を、​Windows 10​に​移植​しな​け​れ​ば​なら​ない​場合​を​考え​て​み​て​くだ​さい。​コード​を​開発​する​ため​に​使用​さ​れ​た​アプリケーション​開発​環境​(ADE)​が​Windows 10​を​サポート​し​てい​ない​場合、​テスト​プログラム​は​完全​に​再​構築​する​必要​が​あり​ます。

大量​の​エンタープライズ​向け​ソフトウェア​ツール​を​販売​する​企業​は、​特定​の​課金​ニーズ​や​定義​さ​れ​た​契約​条件​を​満たす、​カスタマイズ​さ​れ​た​購入​契約​や​ソフトウェア​サブ​スク​リ​プ​ション​も​提供​でき​ます。

テスト​ソフトウェア​ツール​チェーン​と​相互​運用性

理想​的​な​ソフトウェア​パッケージ​は、​テスト​プログラム​の​開発​と​拡張​の​労力​を​最小限​に​抑え、​その​結果、​ソフトウェア​エンジニア​の​生産​性​を​合理化​する​と同時に、​テスト​システム​の​寿命​にわたり​維持​管理​の​労力​を​最小限​に​抑える​もの​です。

テクノロジ​の​加速​ペース​に​合わせ​て、​エンジニアリング​効率​を​最大​化​し、​ソフトウェア​保守​の​労力​を​最小限​に​抑える​ため​に、​テスト​システム​は​柔軟性​が​あり、​複数​の​ハードウェア​および​ソフトウェア​プラットフォーム​と​連携​する​こと​で​構造​変化​に​耐え​られる​ADE​を​使用​する​必要​が​あり​ます。​ツール​が​ニーズ​を​満​た​さ​ない​場合、​または​各​プロジェクト​の​ツール​と​相互​運用​でき​ない​場合、​ソフトウェア​開発​者​は​それぞれ​の​プロジェクト​に​応​じ​て​複数​の​ADE​を​使用​しな​け​れ​ば​なら​ない​場合​が​あり​ます。​テスト​プログラム​が、​テスト​セット​に​含​まれ​ない​計測​器​によって​実行​さ​れる​新しい​計測​が​必要​な​場合​を​想像​し​て​み​て​くだ​さい。​開発​ソフトウェア​が​この​新しい​ハードウェア​を​サポート​し​てい​ない​場合、​アプリケーション​を​大幅​に​変更​する​必要​が​あり​ます。

この​よう​な​変更​を​テスト​プログラム​に​簡単​かつ​迅速​に​組み込む​に​は、​拡張​性​の​高い​ソフトウェア​が​必要​です。​プログラミング​体験​を​向上​させる​ツール​の​例​として​は、​ハードウェア​の​注意事項​を​学習​する​必要性​を​最小限​に​抑える​使い​やすい​API​や、​あらゆる​アプリケーション​の​開始​点​と​なる、​すぐ​に​使用​できる​サンプル​コード​など​が​あり​ます。​また、​ソフトウェア​ツール​は、​解析​関数​を​提供​した​り、​複雑​な​データ​解析​を​提供​する​MathWorks MATLAB®や​Python​など​の​ツール​と​の​相互​運用​性​を​提供​した​り​する​こと​で、​ハードウェア​から​収集​した​データ​に対する​新しい​解析​の​実行​を​簡素​化​する​必要​が​あり​ます。

ソフトウェア​ツール​に​は、​コード​の​再​利用​性​を​最大限​に​高める​機能​も​必要​です。​一部​の​ソフトウェア​ツール​は​この​ため​に、​対話​式​の​構成​ユーティリティ​を通じて​ライブラリ​や​コード​リ​ポジ​トリ​の​作成​を​支援​した​り、​標準​の​通信​プロトコル​を​使用​する​ドライバ​を​サポート​し​て​同じ​API​で​複数​の​計測​器​を​プログラム​できる​よう​にし​たり​し​ます。​NI​の​計測​器​ドライバ​は​複数​の​ファミリ、​世代​の​計測​器​を​サポート​し​て、​長期​にわたり​コード​の​互換性​を​維持​する​よう​に​構築​さ​れ​てい​ます。

モジュール​式​ソフトウェア​アーキテクチャ

モノリシック​アーキテクチャ​を​構築​し​て、​柔軟性​の​ない​テスト​プログラム​に​縛​り​つけ​ら​れ​ない​よう​にし​て​くだ​さい。​そう​では​なく、​個別​の​テスト​操作​を​実行​する​レイヤ​を​構築​する​こと​で、​事前​に​計画​を​立て​ま​しょう。​モノリシック​アーキテクチャ​では、​テスト​対象​ユニット​(UUT)​の​テスト​プログラム​に、​テスト​フロー​制御、​テスト​実行、​UUT​刺激、​計測​解析、​制限​チェック、​結果​ロギング、​オペレータ​ユーザ​インタフェース、​および​計測​器​リソース​の​スケジューリング​を​管理​する​コード​が​含​まれ​てい​ます。​この​単一​の​機能​ソース​は、​陳腐​化​に​伴​い​新しい​テスト​要件​が​発生​した​場合、​テスト​システム​全体​を​再​検証​しな​け​れ​ば​なら​ない​こと​を​意味​し​ます。

そう​なら​ない​ため​に、​テスト​システム​の​重要​な​機能​は​全て、​別々​の​コード​ベース​を​持つ​モジュール​式​ソフトウェア​アーキテクチャ​で​作成​する​こと​が​でき​ます。TestStandの​よう​な​テスト​管理​ソフトウェア​は、​テスト​フロー​制御、​テスト​実行、​結果​ロギング、​制限​チェック、​オペレータ​ユーザ​インタフェース、​および​計測​器​リソース​の​スケジューリング​など​の​一般​的​な​テスト​プログラム​タスク​を​処理​し​ます。​テスト​コード​は、​刺激、​計測、​解析​機能​など、​UUT​に​特​化​した​タスク​の​実行​を​担​い​ます。

図​7. 1​つ​の​コード​ベース​で​全て​の​テスト​プログラム​タスク​を​処理​できる​こと​は​優​れ​た​開発​方法​と​思​われ​がち​だが、​大規模​に​なる​と​変更​や​修理​が​困難​に​なる。​小規模のモジュール式コードベースで様々なタスクを処理すれば、​テスト​システム​の​拡張​性​が​高まる。

関数​抽象​化層

避​けら​れ​ない​ハードウェア​陳腐​化​へ​の​対抗​策​として​最も​有効​な​ソフトウェア​テクニック​と​考え​られる​の​が、​ハードウェア​抽象​化​層​(HAL)​と​計測​抽象​化​層​(MAL)​を​使用​する​方法​です。

図​8. MAL​と​HAL​を​利用​すると、​テスト​エンジニア​は​必要​な​テスト​結果​を​選ぶ​こと​が​でき、​テスト​システム​の​設計​者​は​計測​器​ドライバ​と​ハードウェア​の​運用​性​を​維持​する​こと​が​できる。

IVI​の​よう​な​業界​標準​の​計測​器​ドライバ​は​関数​抽象​化​の​迅速​かつ​簡単​な​開始​点​を​提供​でき​ます​が、​標準​ドライバ​の​関数​呼び出し​に​準拠​し​てい​ない、​新しい​計測​器​の​特定​関数​を​使用​した​い​場合​に​は​不十分​で​ある​こと​が​よく​あり​ます。

MAL​は、​特定​の​計測​器​設定​や​通信​を​定義​せ​ず​に​必要​な​関数​を​実行​する、​ハイレベル​コード​の​開発​に​役​立ち​ます。​また、​テスト​システム​に、​所定​の​テスト​関数​を​提供​する​ため​に​適切​で​利用​可能​な​リソース​を​選択​する​機能​を​与​え​ます。​場合​によって​は、​MAL​の​関数​が​特定​の​計測​器​に​変換​さ​れ​ます​が、​一部​の​計測​関数​が​重複​し​て​おり、​ビジー​な​デバイス​や​誤動作​し​て​いる​デバイス​の​代わり​に​テスト​を​完了​する​ため​に​使用​でき​ます。​この​良い​例​は、​DMM​で​電流​計測​を​行う​こと​です。​ソース​メジャー​ユニット​(SMU)​を​使用​すると、​多く​の​場合、​その​計測​を​より​効率​的​に​行う​こと​が​でき​ます。

MAL​を​適切​に​動作​させる​に​は、​計測​器​の​選択​と​通信​を​処理​する​抽象​化​層​が​必要​です。​この​層​が​HAL​で、​コード​ベース​が​システム​内​の​特定​の​計測​器​および​デバイス​構成​から​MAL​の​関数​を​実行​できる​よう​にし​ます。​この​よう​な​層​を​コード​に​組み込む​こと​で、​計測​解析​コード​や、​テスタ​の​ユーザ​インタフェース、​全体​の​テスト​構造​を​変更​する​こと​なく、​自由​に​計測​器​に​変更​を​加える​こと​が​でき​ます。

最善​策​を​ご覧​に​なり、​NI​の​テスト​エンジニアリング​が​効果​的​な​HAL​および​MAL​アーキテクチャ​を​開発​する​ため​に​使用​した​機能​実装​を​ご覧​くだ​さい。

技術​サポート/​トレーニング

最高​クラス​の​ベンダ​に​は、​オン​デマンド​の​技術​サポート​エンジニア​がい​て、​障害​を​解決​した​り、​ハードウェア​を​使い​始め​たり​する​際​の​支援​を​提供​し​ます。​NI​では、​オン​デマンド​の​技術​サポート、​授業​形式​および​オンライン​の​トレーニング​コース、​および​スキル​の​認定​プログラム​を​用意​し​てい​ます。​認定​資格​は、​チームリーダー​が​チーム​内​の​開発​者​の​スキル​を​測る​ため​に​役​立ち、​プロジェクト​を​完了​させる​ため​に​チーム​に​参加​する​新しい​エンジニア​や​請負​業者​を​評価​する​方法​として​利用​でき​ます。

NI Badge Program​の​NI​トレーニング​コース、​認定​資格、​オン​デマンド​の​スキル​認定​の​詳細​は​こちら​を​ご覧​くだ​さい。