NI Requirements Gateway 要件​管理​ソフトウェア​とは

概要

この​ページ​は​「LabVIEW​を​使用​した​ソフトウェア​エンジニアリング」​および​「NI LabVIEW​を​使用​した​大型​アプリケーション​の​開発」​の​一部​です。

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大部分​の​エンジニアリング​プロジェクト​は、​仕様​書​作成​に​始まり、​プロジェクト​の​進行​に従って​仕様​書​が​より​詳細​に​定義​さ​れ​ます。​仕様​書​に​は、​各​技術​段階​で​製品​を​完成​へ​と​導く​技術​要件​と​手順​要件​が​あり​ます。​さらに、​ハードウェア​の​回路​図、​シミュレーション​モデル、​ソフトウェア​ソース​コード、​テスト​仕様​書​および​テスト​手順​書​など​の​作業​用​ドキュメント​は​仕様​書​により​定義​さ​れ​た​要件​に従い、​その​要件​を​網羅​し​て​いる​必要​が​あり​ます。

要件​から​テスト、​測定、​制御​ソフトウェア​に​至る​まで​の​関連​性​の​トラッキング​は、​実装​の​検証、​要件​の​変更​が​及ぼす​影響​の​解析、​および​テスト​が​不合格​に​な​っ​た​場合​の​影響​に関する​理解​に​極めて​重要​です。​この​範囲​と​影響​の​解析​は​エンジニア​が​要件​を​満​た​し、​開発​の​手間​を​効率​化​する​ため​に​役​立ち​ます。​NI Requirements Gateway​は、​自動車、​航空​宇宙、​家庭​用​電化​製品​といった​工業​分野​で、​要件​を​文書​化​する​必要​の​ある​複雑​な​コンポーネント​の​シミュレーション​や​テスト​など​の​アプリケーション​に​最適​です。

この​ドキュメント​では、​NI Requirements Gateway​の​機能​を​簡単​に​紹介​し、​トレーサビリティ​情報​を​キャプチャ​する​ため​の​NI Requirements Gateway​と​アプリケーション​と​の​相互作用​を​説明​し​ます。​NI Requirements Gateway​の​使用​について​の​詳細​は、​ソフトウェア​の​スタート​アップ​ガイド​および​ユーザ​マニュアル​を​ご覧​くだ​さい。

コンテンツ

NI Requirements Gateway​の​ご​紹介

NI Requirements Gateway​は、​開発​や​動作​確認​の​文書​を​データベース​に​保存​さ​れ​た​要件​に​関連付ける、​要件​トレーサビリティ​の​ため​の​ソリューション​です。​NI Requirements Gateway​は​範囲​および​影響​解析​を​行い、​範囲​関係​を​視覚​化​し、​広範囲​な​レポート​を​作成​し​ます。​NI Requirements Gateway​により、​プロジェクトのライフサイクルを通して要件のトレーサビリティと影響解析の管理が効率化され、​プロジェクト​の​品質​が​改善​さ​れ​ます。

​NI Requirements Gateway​では、​処理​すべ​き​仕様​書​や​作業​用​ドキュメント、​各​タイプ​の​ドキュメント​から​取得​すべ​き​トレーサビリティ​情報​の​タイプ、​および​これらの​ドキュメント​間​の​トレーサビリティ​関係​を​構成​でき​ます。​図​1​に​示す​よう​に、​この​よう​な​範囲​関係​は​視覚​的​に​指定​さ​れ​ます。



図​1. 範囲​関係​は​視覚​的​に​構成​さ​れる

範囲​関係​が​指定​さ​れる​と、​トレーサビリティ​情報​が​いくつか​の​ビュー​に​分かれ​て​表示​さ​れ​ます。

Management View(管理​ビュー) ― プロジェクト​の​ドキュメント、​各​ドキュメント​の​要素、​および​プロジェクト​の​範囲​情報​の​要約​など​プロジェクト​の​上位​ビュー​を​表示​し​ます。



図​2. プロジェクト​の​Management View​は​主要​な​範囲​情報​を​表示​する

NI Requirements Gateway​は、​含​まれ​て​いる​ドキュメント​の​階層​構造​を​表示​し​ます。​図​2​および​3​の​ビュー​は、​サンプル​プロジェクト​に​ある​DOORS​および​NI TestStand​の​ドキュメント​に対する​階層​構造​を​反映​し​てい​ます。

Coverage Analysis View(範囲​解析​ビュー) ― たとえば​特定​の​要件​または​テストケース​など、​ある​ドキュメント​の​選択​した​要素​に対して、​この​ビュー​は​プロジェクト​の​定義​に従って、​他の​ドキュメント​から​の​要素​を​上下​1​レベル​ずつ​の​範囲​で​表示​し​ます。



図​3. 選択​した​要素​の​範囲​情報​を​上下​1​レベル​ずつ​の​範囲​で​表示

Impact Analysis View(影響​解析​ビュー) ― ある​ドキュメント​の​選択​した​要素​に対して、​この​ビュー​は​プロジェクト​の​定義​に従って、​他の​ドキュメント​から​の​要素​を​上下​全​レベル​の​範囲​で​表示​し​ます。



図​4. Impact Analysis View​は​範囲​情報​を​上下​全​レベル​の​範囲​で​表示​する

Graphical View(グラフビュー) ― 要求​要素​と​その​下位​レベル​の​要素​を​つなぐ​線​を​持つ​ツリービュー​を​使用​し​て、​各​ドキュメント​を​視覚​的​に​表示​し​ます。



図​5. 要求​トレーサビリティ​情報​が​視覚​的​に​表示​さ​れる


​何​百​もの​要件​を​含む​可能性​が​ある​複数​の​プロジェクト​ドキュメント​では、​図​5​の​よう​に​視覚​化​さ​れ​た​ビュー​は​非常​に​大規模​で​複雑​に​なる​場合​が​あり​ます。​選択​した​関係​または​ドキュメント​のみ​を​表示​する​よう​に​設定​すると、​そのように​複雑​な​ビュー​も​簡素​化​でき​ます。

​アプリケーション​の​要件​範囲​を​解析​する​複数​の​ビュー​を​表示​できる​ことに​加​えて、​NI Requirements Gateway​では​さまざま​な​レポート​を​生成​でき​ます。​これらの​レポート​は​プロジェクト​の​さまざま​な​側面​を​文書​化​し​ます。​レポート​は、​カスタマイズ​可能​な​テンプレート​に​基​づ​い​てい​ます。

​また、​NI Requirements Gateway​に​は、​開発​の​さまざま​な​段階​における​プロジェクト​の​スナップショット​を​取る​方法​も​あり​ます。​この​よう​な​スナップショット​は、​プロジェクト​の​現状​を​取得​し​て​要件​範囲​の​変更​や​開発​プロジェクト​の​進行​状況​を​文書​化​する​ため​に​使用​でき​ます。

トレーサビリティ​情報​を​取得​する

前述​の​スクリーン​ショット​は、​NI TestStand​および​Telelogic DOORS​に関する​もの​ですが、​NI Requirements Gateway​は​その他​の​ソフトウェア​パッケージ​から​の​トレーサビリティ​情報​を​取得​する​場合​に​も​使用​でき​ます。​NI Requirements Gateway​は、NI LabVIEW グラフィカル​開発​環境ANSI C​開発​用​LabWindows/​CVINI TestStand テスト​管理​ソフトウェア、​および設計​および​開発​ツール​MATRIXxに​対応​し、​さらに​Telelogic DOORS、​IBM Rational RequisitePro、​Microsoft Word​など​要件​を​管理、​文書​化​する​ため​の​一般​的​な​ツール​に​も​対応​し​てい​ます。



図​6. 範囲​内​の​ドキュメント​は​要件​へ​の​参照​を​含む

トレーサビリティ​関係​を​取得​する​コツ​は​要件​ID​の​使用​です。​通常、​要件​を​文書​化​する​際​は​要件​を​記述​する​テキスト​情報​とともに​何らかの​識別子​を​含​め​ます。​TestStand​シーケンス​または​LabVIEW VI​など​の​範囲​内​の​ドキュメント​では、​NI Requirements Gateway​は​要件​ID​へ​の​参照​を​検索​し​ます。​基本​的​な​概念​は​図​6​に​示す​よう​な​もの​です。

​以降、​この​ドキュメント​では​NI Requirements Gateway​が​NI​の​テスト、​測定、​制御​ソフトウェア​だけ​で​なく​要件​管理​および​文書​化​ソフトウェア​と​相互作用​する​場合​の​初期​方法​を​説明​し​ます。​多く​の​場合、​LabVIEW VI、​CVI​関数、​または​TestStand​ステップ​が​要件​に対して​範囲​を​カバー​し​て​いる​こと​を​指定​する​デフォルト​の​構文​が​あり​ます。​すべて​の​場合、​この​デフォルト​の​相互作用​は​必要​に​応​じ​て​カスタマイズ​可能​です。

​要件​および​トレーサビリティ​情報​の​取得​に​加​え、​NI Requirements Gateway​内​の​選択​さ​れ​た​項目​から​適切​な​仕様​書​または​アプリケーション​へ​移動​でき​ます。​要件​の​変更​に​応​じ​て​ソース​コード​を​変更​する​必要​が​ある​場合、​この​移動​機能​により、​コード​の​必要​な​部分​を​容易​に​検索​できる​よう​に​なり​ます。

​この​セクション​で​説明​さ​れ​て​いる​サンプル​プロジェクト​では、​REQ_ROM​要件​が​変更​さ​れ​た​場合、​その​要件​を​カバー​し​て​いる​NI TestStand​ステップ​に​戻り、​その​ステップ​が​要件​を​まだ​カバー​し​て​いるか​を​検証​した​り、​必要​な​変更​を​加​え​ます。​TestStand​シーケンス​に​は​何​百​もの​ステップ​が​含​まれ​て​いる​場合​が​あり​ます。​図​7​に​示す​よう​に、​コンテキスト​メニュー​から​Navigate​を​選択​すると、​NI Requirements Gateway​は​TestStand​を​起動​し、​適切​な​シーケンス​ファイル​を​開き、​ROM​ステップ​を​表示​し​ます。



図​7. NI Requirements Gateway​から​ドキュメント​または​開発​環境​へ​移動​する

要件​文書​の例

要件​を​文書​化​する​方法​の​例​を​見​て​み​ま​しょう。​具体​的​に​は、​NI Requirements Gateway​が​要件​を​文書​化、​管理​する​ツール​と​相互作用​する​様子​を​さらに​詳​しく​説明​し​ます。​この​セクション​で​説明​する​ツール​は​NI Requirements Gateway​が​サポート​し​て​いる​環境​の​ごく​一部​です。​これらの​ツール​は、​ソフトウェア​が​要件​文書​から​情報​を​収集​する​イメージ​を​お伝え​する​ため​に​使用​し​てい​ます。

​Microsoft Word​で​作成​さ​れ​た​仕様​書​の​場合、​要件​は​図​8​の​よう​な​形式​の​文書​です。​ここ​で、​要件​ID​は​青​で​示​さ​れ​てい​ます。​(もちろん​青​で​なく​て​も​構​いま​せん。)



図​8. 要件​は​Microsoft Word​で​指定​可能

Microsoft Word​を​使用​し​て、​フォーマット​スタイル​を​定義​でき​ます。​デフォルト​の​フォント、​フォント​サイズ、​色​など​を​使用​し​て​いる​場合、​スタイル​は​標準​です。​フォーマット​を​変更​したら、​これらの​設定​を​スタイル​名​を​使用​し​て​保存​でき​ます。​NI Requirements Gateway​が​Microsoft Word​と​相互作用​する​方法​の​1​つ​に、​特定​の​フォーマット​スタイル​を​持つ​テキスト​の​検索​が​あり​ます。​ソフトウェア​が​使用​する​デフォルト​スタイル​は​Requirement_ID​と​Requirement_Text​です。

​要件​管理​に​Telelogic DOORS​を​使用​し​て​いる​場合、​要件​は​モジュール​式​の​データベース​に​保存​さ​れ​ます。​NI Requirements Gateway​が​DOORS​から​情報​を​抽出​する​方法​に​は​2​つ​の​初期​方法​が​あり​ます。​その​1​つ​では、​NI Requirements Gateway​は​オブジェクト​の​ネイティブ​ID​を​使用​し​ます。​DOORS​の​別​の​上級​インタフェース​では、​ReqID​という​属性​が​参照​さ​れ​ます。​図​9​に​示す​DOORS​モジュール​は​上級​インタフェース​とともに​使用​でき、​前述​で​説明​した​プロジェクト​で​使用​さ​れ​てい​ます。


図​9. 要件​は​Telelogic DOORS​など​の​要件​管理​ツール​に​も​保存​可能


​Telelogic DOORS​が​インストール​し​て​ある​と、​NI Requirements Gateway​でも​DOORS​の​情報​を​エクスポート​でき​ます。​たとえば、​NI Requirements Gateway​で​選択​した​対象​の​文書​では、​要素​を​DOORS​へ​エクスポート​する​オプション​が​あり​ます。​その後、​既存​の​DOORS​モジュール​指定​や​新規​モジュール​の​作成​が​でき​ます。​トレーサビリティ​情報​を​DOORS​へ​エクスポート​する​こと​も​でき​ます。


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図​10. 対象​文書​の​情報​を​Telelogic DOORS​へ​エクスポート​可能


​要件​の​文書​化​に​基本​的​な​ソフトウェア​を​使用​する​場合​でも、​NI Requirements Gateway​は​テキストファイル​を​構文​解析​し​て​トレーサビリティ​情報​を​探​し​出し​ます。​この​場合、​ソフトウェア​が​その​内容​を​理解​できる​よう​に、​文書​は​正式​な​構文​に従う​必要​が​あり​ます。

​NI Requirements Gateway​に​は​サンプル​プロジェクト​や​サンプル​ファイル​が​同​梱​さ​れ​てい​ます。​これらの​サンプル​により、​サポート​さ​れ​て​いる​要件​文書​と​ソフトウェア​が​相互作用​する​様子​を​確認​する​こと​が​でき​ます。​これまで​の​説明​で、​要件​を​指定​する​文書​を​ソフトウェア​が​処理​する​方法​を​理解​し​てい​た​だけ​た​で​しょう​か。​次に、​NI Requirements Gateway​が​ナショナル​イン​ス​ツル​メンツ​の​テスト、​測定、​制御​ソフトウェア​と​相互作用​する​様子​を​詳​しく​見​て​み​ま​しょう。

要件​トレーサビリティ​と​LabVIEW

およそ​20​年​もの​間、LabVIEWは​初めて​プログラミング​さ​れる​方々​や​経験​豊か​な​プログラマ​の​方々​から​の​ご​支持​を​いただき、​多く​の​さまざま​な​エンジニアリング​用途​や​産業​で​ご​使用​い​ただ​い​て​おり​ます。​これ​は、​測定​や​制御​システム​の​自動化​に​使用​さ​れる​LabVIEW​の​直観​的​な​グラフィカル​プログラミング​言語​の​特色​による​もの​です。​LabVIEW​の​グラフィカル​データ​フロー​言語​および​ブロック​ダイ​ア​グラム​アプローチ​は、​データ​の​流れ​を​自然​に​表現​し、​ユーザ​インタフェース​制御​を​データ​に​直観​的​に​マッピング​する​ため、​データ​入力​または​制御​入力​を​容易​に​変更、​表示​でき​ます。

​Microsoft Word​と​NI TestStand​の​組み合わせ​でも​Telelogic DOORS​と​LabVIEW​の​組み合わせ​でも、​NI Requirements Gateway​で​プロジェクト​を​構成​し​て​範囲​関係​を​定義​す​れ​ば​トレーサビリティ​情報​ビュー​および​解析​ビュー​の​すべて​が、​開発​中​の​プロジェクト​で​利用​でき​ます。​NI Requirements Gateway​は​VI​の​「ドキュメント」​フィールド、​VI​の​制御​器​や​表示​器、​さらに​オプション​として​ブロック​ダイ​ア​グラム​の​すべて​の​要素​を​検索​し​ます。​すなわち、​VI​ファイル、​その​VI​に​含​ま​れる​個別​の​制御​器​や​表示​器、​または​While​ループ​や​ラベル​も​特定​の​要件​の​範囲​で​ある​こと​を​指定​でき​ます。​ただし、​この​よう​な​指定​を​行う​に​は​NI Requirements Gateway​が​検索​する​フィールド​に​要件​ID​へ​の​参照​が​必要​で​ある​ことに​留意​し​て​くだ​さい。​以下​の​例​で​この​点​を​説明​し​ます。

​LabVIEW​の​典型​的​な​サンプル​「Tank Simulation.vi」​では、​シミュレート​さ​れ​た​タンク​制御​アプリケーション​の​流入、​レベル​と​温度​の​履歴​を​表示​し​ます。​この​サンプル​に​仕様​書​を​付け​て​NI Requirements Gateway​の​例​として​再​パッケージ​しま​した。



図​11. Tank Simulation.vi​は​シミュレート​さ​れ​た​タンク​制御​アプリケーション​の​情報​を​表示​する

Tank Simulation.vi​の​制御​器、​表示​器、​および​サブ​VI​の​一部​に​は​仕様​書​の​要件​へ​の​参照​が​あり​ます。​たとえば、​タンク​の​右側​に​ある​Elapsed Time(経過​時間)​制御​器​は、​アプリケーション​の​グラフィカル​ユーザ​インタフェース​(GUI)​の​REQ_DisplayTotalTime​要件​を​カバー​し​てい​ます。


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図​12. アプリケーション​要件​に​は​VI​の​制御​器​と​表示​器​に対する​仕様​を​含める​こと​が​可能

この​範囲​は、​図​13​に​示す​よう​に、​制御​器​の​プロパティ​の​「ドキュメント」​フィールド​に​コメント​を​追加​し​て​指定​し​ます。​ここ​で​使用​さ​れ​て​いる​構文​は​NI Requirements Gateway​と​LabVIEW​の​インタフェース​に対する​デフォルト​です。​NI Requirements Gateway​から​の​参照​を​コピー​し​て​「ドキュメント」​フィールド​に​貼​り​付ける​こと​も​でき​ます。​これ​で、​正しい​構文​を​使用​し​て​いる​こと​を​ソフトウェア​が​確認​でき​ます。



図​13. 範囲​は、​VI、​制御​器、​または​表示​器​に​ドキュメント​を​追加​し​て​指定​する




図​14. 正しい​構文​と​正確​な​範囲​情報​が​確実​に​追加​さ​れる​よう​に​要件​参照​を​コピー

プロジェクト​を​NI Requirements Gateway​で​構成​する​場合、​ディレクトリ、​LabVIEW VI、​または​LabVIEW VI​の​LLB​を​含める​こと​が​でき​ます。​この​例​では、​範囲​内​の​「ドキュメント」​は​Tank Simulation​の​例​で​使用​し​て​いる​LabVIEW VI​の​LLB​です。​それ​を​図​に​示し​た​の​が​図​15​です。



図​15. LLB​に​保存​さ​れ​て​いる​VI、​制御​器、​表示​器、​および​トレーサビリティ​情報​を​表示

図​15​で、​Elapsed Time(経過​時間)​表示​器​が​予期​さ​れ​た​要件​の​範囲​を​示し​て​いる​こと​が​わか​り​ます。​また、​すべて​の​表示​器​の​ドキュメント​が​NI Requirements Gateway​で​取得​さ​れ​て​いる​こと​も​わか​り​ます。 NI Requirements Gateway​は​LabVIEW 7.0​以降​を​サポート​し​てい​ます。​要件​管理、​LabVIEW、​および​NI Requirements Gateway​の​使用​について​は​トレーニング​コース​「LabVIEW​上級​コース」​で​学習​でき​ます。

要件​トレーサビリティ​と​LabWindows/​CVI

LabWindows/​CVIは、​エンジニアや科学者の生産性を飛躍的に増大させ、​テスト/​測定​に​特​化​した​実績​の​ある​ANSI C​開発​環境​です。​エンジニア​や​科学​者​は、​製造​テスト、​航空​宇宙、​通信、​設計​検証、​自動車​の​各​分野​で​高​パフォーマンス​で​安定​した​アプリケーション​を​開発​する​ため、​LabWindows/​CVI​を​使用​し​ます。

​NI Requirements Gateway​は​LabWindows/​CVI 7.0​以降​を​サポート​し、​前​セクション​で​説明​した​トレーサビリティ​情報​と​ビュー​の​すべて​を​使用​でき​ます。​NI Requirements Gateway​は​ソース​コード​の​コメント​および​関数​パネル​の​「ドキュメント」​フィールド​に​ある​トレーサビリティ​情報​を​検索​し​ます。

​ソース​コード​内​の​C​および​C​+​+スタイル​の​コメント​の​両方​を​使用​し​て、​要件​が​カバー​さ​れ​て​いる​こと​を​示す​こと​が​でき​ます。​コメント​が​関数​宣言​より​前、​または​関数​定義​内​に​ある​場合、​図​16​に​示す​よう​に​関数​は​要件​を​カバー​し​て​いる、​つまり​実装​さ​れ​て​いる​と​みな​さ​れ​ます。


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図​16. コメント​を​使用​し​て​関数​が​要件​を​カバー​し​て​いる​こと​を​指定​可能

さらに、​前述​の​移動​機能​により、​NI Requirements Gateway​で​選択​した​項目​に​対応​する​LabWindows/​CVI​の​関数​に​直接​移動​でき​ます。


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図​17. NI Requirements Gateway​から​ソース​コード​の​選択​した​関数​へ​移動

要件​トレーサビリティ​と​NI TestStand

NI TestStandは、​テスト​および​検証​システム​を​自動化​する​ため​の、​インストール​後​すぐ​に​実行​可能​な​テスト​管理​環境​です。​NI TestStand​を​使用​し​て、​任意​の​プログラミング​言語​で​作成​さ​れ​た​テスト​モジュール​を​統合​する​シーケンス​を​開発、​管理、​実行​し、​シーケンス​の​フロー、​レポート​作成、​データベース​ログ​作成、​および​他の​エンタープライズ​システム​へ​の​接続​性​を​指定​し​ます。​NI TestStand​は、​内蔵​の​言語​アダプタ​による​テスト​コード​再​利用​の​最大​化​と、​モジュール​式​で​完全​に​カスタマイズ​可能​な​テスト​システム​フレーム​ワーク​を​使用​した​保守​の​簡素​化​を​目的​として​設計​さ​れ​てい​ます。

​NI Requirements Gateway​は​NI TestStand 3.1​以降​を​サポート​し、​ステップ、​シーケンス、​ファイル​の​要件​範囲​を​検索​し​ます。​NI TestStand 3.5​に​は、​ワーク​スペース、​プロジェクト、​シーケンス​ファイル、​シーケンス、​および​ステップ​の​各​レベル​における​製品​要件​および​装置​要件​を​記録​する​ため​の​内蔵​フィールド​が​あり​ます。


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図​18. TestStand​の​どの​ファイル、​シーケンス、​または​ファイル​が​文書​化​さ​れ​た​要件​の​範囲​を​示す​か​を​指定

図​18​の​テスト​シーケンス​の​例​は、​上​図​の​Word​ドキュメント​および​DOORS​モジュール​の​例​で​指定​した​要件​の​範囲​を​示し​ます。​シーケンス​ファイル​は​TestStand​ワーク​スペース​の​一部​です。​図​19​では、​TestStand​ファイル​の​階層​構造​を​表示​し​ます。​この​ファイル​は​ステップ​グループ​の​ステップ​と​シーケンス​ファイル​の​シーケンス​を​示し​てい​ます。 また、​この​ドキュメント​の​最初​の​セクション​で​説明​した​NI Requirements Gateway​プロジェクト​の​一部​として​取り上げ​ら​れ​てい​ます。



図​19. TestStand​の​結果​を​使用​し​て​テスト​が​不合格​に​な​っ​た​場合​の​上流​工程​へ​の​影響​を​分析

NI TestStand​の​結果​を​範囲​解析​の​一部​として​使用​する​に​は、​NI Requirements Gateway​プロジェクト​を​構成​する​際​に​プロジェクト​ドキュメント​として​TestStand​レポート​を​含める​必要​が​ある​のみ​です。​これ​は​図​1​に​示​さ​れ​てい​ます。​ここ​で​注意​すべ​き​重要​な​点​は、​NI Requirements Gateway​は​TestStand XML​ドキュメント​レポート​形式​で​保存​さ​れ​た​結果​でなければ​この​解析​が​実行​でき​ない​こと​です。​この​形式​は​TestStand​で​使用​可能​な​デフォルト​形式​の​1​つ​で、​「Report Options」​ダイ​ア​ログ​ボックス​(TestStand Sequence Editor​から​Configure→Report Options​を​選択)​から​選択​でき​ます。

要件​トレーサビリティ​と​MATRIXx

20​年​以上​も​間、​世界​の​エンジニア​は​自動車、​航空​宇宙、​プロセス​制御、​および​教育​機関​の​研究室​など​の​環境​で、​制御​設計​アプリケーションのMATRIXx製品​ファミリ​を​使用​してき​ま​した。​MATRIXx​パッケージ​ソフトウェア​に​は、​グラフィカル​システム​モデリング​および​シミュレーション、​対話​式​解析、​視覚​化、​および​制御​開発​の​各​ツール​が​含​まれ​て​おり、​また​自動​文書​生成​や​C​および​Ada​の​自動​埋​め​込み​コード​生成​も​あり​ます。

​NI Requirements Gateway​は​MATRIXx 7.1.6​以降​を​サポート​し、​要件をカバーするために実装された​SuperBlock​に​仕様​文書​の​要件​を​リンク​する​ため​の​ツール​となり​ます。​この​リンク​を​行う​ため、​NI Requirements Gateway​は​「コメント」​フィールド​など​特定​の​SuperBlock​プロパティ​の​要件​参照​を​検索​し​ます。

​例​として、​典型​的​な​MATRIXx​クルーズ​コントロール​の​デモ​を​考え​て​み​ま​しょう。​この​デモ​は​NI Requirements Gateway​に​付属​し​て​おり、​SuperBlock​に​追加​さ​れ​た​要件​へ​の​参照​が​含​まれ​てい​ます。​NI Requirements Gateway​で​プロジェクト​を​構成​する​際、​MATRIXx​の​カタログ​ファイル​に​ポイント​すると​ソフトウェア​は​SuperBlock​内​の​トレーサビリティ​情報​を​検索​し​ます。



図​20. 要件​へ​の​参照​を​含み、​強化された​MATRIXx​クルーズ​の​デモ

仕様​文書​の​要件​を​カバー​し​て​いる​「ドキュメント」​として​選択​さ​れ​た​クルーズ​デモ​の​カタログ​ファイル​を​使用​し​て、​NI Requirements Gateway​は​範囲​情報​の​解析​に対して​複数​の​ビュー​を​提供​し​ます。​また、​図​21​に​示す​よう​に​NI Requirements Gateway​は​カタログ​ファイル​の​構造​も​表示​し​ます。



図​21. SuperBlock​と​文書​化​さ​れ​た​要件​の​範囲​関係​を​表示

NI Requirements Gateway​は​「Set Speed」​SuperBlock​が​REQ_SetSpeed​要件​を​カバー​し​て​いる​こと​を​「認識」​し​てい​ます。​この​認識​は、​SuperBlock​プロパティ​の​「コメント」​フィールド​に​ある​要件​へ​の​参照​を​検索​する​こと​で​得​ら​れ​ます。​図​22​に​示​さ​れ​た​参照​の​構文​は、​NI Requirements Gateway​が​MATRIXx​と​相互作用​する​場合​に​使用​する​デフォルト​の​構文​です。



図​22. 要件​へ​の​参照​を​SuperBlock​の​プロパティ​に​追加​可能

MATRIXx​に対して​必要​な​構文​を​含む​参照​を​NI Requirements Gateway​から​コピー​でき​ます。​コピー​すると、​入力​時​の​誤り​や​不正確​な​範囲​情報​を​入力​する​可能性​を​排除​でき​ます。



図​23. 要件​参照​を​コピー​すると​正しい​構文​と​正確​な​範囲​情報​が​確実​に​入力​可能

まとめ

ユーザ​インタフェース、​テスト​システム、​制御​アプリケーション​の​いずれ​の​開発​を​行う​場合​でも、​設計​や​開発​の​基​と​なる​の​は​指定​の​要件​で​しょう。​この​記事​では、​NI Requirements Gateway​により​仕様​書​および​ソフトウェア​ソリ​ュ​ー​ション​から​要件​や​トレーサビリティ​情報​を​収集、​解析​する​方法​を​ご​紹介​しま​した。​この​方法​を​使用​すると、​開発​の​進行​状況​の​解析​と​レポート​を​素​早く、​容易​に、​かつ​より​完全​に​行​え​ます。​NI Requirements Gateway​は、​内部、​顧客、​業界​の​要件​および​標準​に​確実​に​準拠​した​開発​が​可能​です。