NI LabVIEW​および​DAQ​による​マイクロ​グリッド​エネルギー​管理​システム​の​構築

Gooi Hoay Beng、​南洋​工科大学

「行列​計算​の​定式​化​と​処理​では、​LabVIEW​に​備わる​プログラミング​ツール​を​利用​する​こと​で​電力​システム​アプリケーション​の​コード​記述​が​簡素​化​さ​れる​ため、​プログラミング​に​かかる​時間​を​節約​する​こと​が​でき​ます。」

- Gooi Hoay Beng、​南洋​工科大学

課題:

利用​可能​な​持続​可能​エネルギー​資源​を​探索​し、​現在​の​供給​システム​の​効率​を​高める​こと​で、​シンガポール​の​エネルギー​ニーズ​を​満たす。

ソリューション:

NI​の​LabVIEW​ソフトウェア​と​データ​収集 (DAQ) ハードウェア​を​使用​し​て​低​コスト​の​マイクロ​グリッド​エネルギー​管理​システム (MEMS) を​開発​する。​そのため​に​情報​通信​技術 (ICT)、​スマート​メーター、​高度​な​最適​化​アプリケーション​から​構成​さ​れる​システム​を​構築​し、​再生​可能​エネルギー​資源​の​取り込み​プラットフォーム​として​機能​する​配電​システム​を​管理​する。

作成​者:

Cheah Peng Huat - 南洋​工科大学
​Siow Lip Kian - 南洋​工科大学
​Liang Hong Zhu - 南洋​工科大学
​Vo Quoc Nguyen - 南洋​工科大学
​Nguyen Dinh Duc - 南洋​工科大学
​Gooi Hoay Beng - 南洋​工科大学

 

南洋​工科大学 (NTU) 電気​電子工学部 (EEE)、​クリーン​エネルギー​リサーチ​ラボ (LaCER) の​学生​たち​が​マイクロ​グリッド​の​プロトタイプ​を​作成​しま​した。​この​プロトタイプ​は、​太陽光​電池、​風力​タービン、​燃料​電池、​バッテリ​バンク​など​の​エネルギー​資源​から​構成​さ​れ​ます。​この​マイクロ​グリッド​全体​を​制御​する​の​は、​Web​ベース​の​マイクロ​グリッド​エネルギー​管理​システム (MEMS) サーバ​で、​これ​によって​電源​管理​の​さまざま​な​機能​を​管理​および​監視​し​ます。

 

 

 

私​たち​は、​センサ​から​集め​た​情報​を​管理​し、​負荷​を​制御​し​て​発電​電力​を​ディスパッチ​する​ソフトウェア​プログラム​を​開発​しま​した。​図​1​に、​データベース​と​各​ソフトウェア​モジュール​間​の​インタフェース​ダイ​ア​グラム​を​示し​ます。LabVIEWを​使用​し​て​これらの​モジュール​を​開発​し、​高度​な​センシング​および​通信​機能、​負荷​予測、​ユニット​コミットメント、​状態​推定、​最適​化​さ​れ​た​電力​フロー​を​実現​しま​した。

 

高度​な​センシング​および​通信​システム

マイクロ​グリッド​では、​RS232​シリアル​や​RS422/485 Modbus​など​の​異なる​通信​プロトコル​を​扱う​ため、​センサ​および​制御​デバイス​の​統合​と​インタフェース​が​課題​となり​ます。​この​課題​を​乗り越える​ため​に、​すべて​の​情報​を​標準​プロトコル​の​イーサネット​に​変換​しま​した。​通信​プロトコル​変換​器​を​利用​する​こと​で​簡単​に、​しかも​コスト​を​かけ​ず​に​変換​する​こと​が​でき​ま​した。

 

設計​上の​主要​な​タスク​の​1​つ​が、​MEMS​サーバ​と​電力​センサ​間、​および​サーキットブレーカ、​プログラム​可能​な​AC​電源、​プログラム​可能​な​ロジック​コントローラ (PLC) など​の​制御​デバイス​間​の​センシング​と​通信​で​した。​マイクロ​グリッド​ネットワーク​全体​で​Modbus​プロトコル​対応​の​電力​センサ​を​32​個​配置​し、​電圧、​電流、​有効​電力、​無効​電力、​サーキット​ブ​レ​ー​カ​ステータス​など​の​電力​監視​測定​結果​を​収集​しま​した。​その​際、​MEMS​サーバ​と​すべて​の​電力​センサ​間​の​通信​において​費用​対​効果​に​優​れ​た​ソリューション​を​デプロイ​する​ため​に、​センサ​群​を​4​つ​の​グループ​に​分割​し、​各​グループ​に​8​個​の​センサ​を​配置​しま​した。​各​グループ​は、​その​終端​で​RS485​から​TCP/​IP​への変換器に接続され、​そこで​Modbus​プロトコル​から​Modbus TCP​に​変換​さ​れ​て​イーサネット​LAN​上​で​運用​さ​れ​ます。​各​変換​器​および​各​電力​センサグループ​に​一意​の​IP​アドレス​と​ID​を​割り当て​ます。

 

 

 

システム​ではLabVIEW​データ​ロギング/​監視​制御 (DSC) モジュール​を​使用​し、​IP​アドレス、​センサ​ID、​および​対象​と​なる​電力​センサ​の​レジスタ​アドレス​を​入力​し​て​電力​測定​結果​を​取り出し​ます。​ユーザ​は、​情報​を​取り出す​ため​に​正確​な​Modbus​メッセージ​を​定義​する​必要​が​ありま​せん。​それ​によって、​貴重​な​時間​を​節約​する​こと​が​でき​ます。​システム​は、​すべて​の​電力​測定​結果​を​LabVIEW​の​各​グローバル​変数​に​送信​し、​メイン​の​GUI​に​表示​し​て​監視​できる​よう​にし​ます (図​2​を​参照)。​グローバル​変数​を​介​し​て、​他の​アプリケーション​から​も​簡単​に​測定​結果​を​利用​でき​ます。​PLC​は、​同じ​手法​で​マイクロ​グリッド​中​の​サーキット​ブ​レ​ー​カ​を​制御​し​ます。

 

マイクロ​グリッド​の​テスト​ベッド​では、​プログラム​可能​な​AC​電源​を​使用​し​て​スタンドアロン​の​マイクロ​グリッド​を​テスト​し​ます。​この​電源​と​の​通信​に​は、​LabVIEW​の​TCP​関数​ブロック​を​利用​しま​した。​ユーザ​は​電源​の​IP​アドレス​を​入力​する​だけ​で、​面倒なプログラミングコードを使用せずに、​電源​を​監視​および​制御​でき​ます。

 

負荷​予測

負荷​予測​の​目的​は、​顧客​全体​の​負荷​を​15​分​前​に​予想​する​こと​です。​マイクロ​グリッド​を​効率​的​に​運用、​制御、​および​計画​する​上​で、​負荷​予測​は​市場​において​重大​な​鍵​を​握り​ます。​高確度の予測値によって経済的節減がもたらされ、​システム​運用​上の​安全​性​も​向上​する​から​です。

 

 

 

予測​の​手法​は、​LabVIEW​を​使​って​開発​した​人工​ニュー​ラ​ル​ネットワーク (ANN) に​基​づ​い​てい​ます (図​3​を​参照)。​負荷​予測​アルゴリズム​の​パフォーマンス​を​高める​ため​に、​以下​に​挙げる​特別​な​機能​を​追加​しま​した。

 

  • データ​の​前​処理​によって、​不正​または​不規則​な​データ​を​識別​し、​トレーニング​で​使用​する​前​に​これら​を​削除​または​調節​する。
  • 早期​打ち切り​によって、​収束​速度​を​高め、​トレーニング​データ​へ​の​過剰​適合​を​防ぐ。
  • 特異​な​負荷​プロファイル​を​持つ​日​を​特定​し​て、​これら​を​特異​日​として​スケジューリング​し、​トレーニング​から​除外​する​こと​で、​負荷​モデル​の​破損​を​防ぐ。​ユーザ​は、​こうした​特異​日​を​GUI​から​更新​できる。
  • 相関​分析​および​線形​回帰​分析​によって、​直線​を​使用​し​て​入力​データ​と​ターゲット​データ​の​線形​関係​を​検出​する。

 

NI USB-6215 DAQデバイス​を​使用​し​て、​NTU​の​Wee Kim Wee​情報​通信​学部​の​建物​から​負荷​の​履歴​データ​を​収集​し​ます。​この​データ​を​処理​し、​LabVIEW​で​開発​した​データベース​に​格納​し​ます。​日々​の​負荷​データ​を​収集​する​ため​に、​DAQ​デバイス​の​アナログ​入力​は、​降圧​変圧​器​を​介​し​て​同じ​建物​の​配電​グリッド​に​接続​さ​れ​てい​ます。​この​変圧​器​は、​さらに別の電圧センサと電流センサに接続されて、​それぞれ​電圧​と​電流​の​データ​を​収集​し​ます。

 

私​たち​は、​負荷​予測​アルゴリズム​と​MEMS​ユニット​の​ソフトウェア​モジュール​を​統合​する​ことに​成功​しま​した。​このように​し​て、​高信頼​かつ​高​確度​の​予測​システム​を​実装​しま​した。

 

 

 

ユニット​コミットメント

ユニット​コミットメント​ソフトウェア​モジュール​は、​MEMS​の​主要​な​コンポーネント​の​1​つ​です。​この​ソフトウェア​モジュール​は、​需要​予測​プロファイル​に​基​づ​い​てい​ます。​これ​を​使用​する​こと​で​マイクロ​グリッド​オペレータ​は、​マイクロ​グリッド​が​分離​さ​れ​て​いる​とき​は​運用​コスト​全体​を​最小限​に​抑え、​マイクロ​グリッド​が​メイン​グリッド​に​接続​さ​れ​て​いる​とき​は​総​利益​を​最大​化​する​という、​最適​な​発電​スケジュール​を​容易​に​特定​できる​よう​に​なり​ます。​最適​化​の​プロセス​が​完了​すると、​オン/​オフ​の​ステータス​および​発電​ソース​から​ディスパッチ​さ​れ​た​電力​量 (kW) など​の​結果​が、​MEMS​の最適化電力フローモジュールに送信され、​そこで​処理​さ​れ​ます。​ユニット​コミットメント​は、​電力​システム​管理​において​最も​複雑​な​最適​化​問題​の​1​つ​です。LabVIEW MathScript RT​モジュールで​作成​した​スクリプト​を​使用​すると、​いくつか​の​制約​と​数百​の​変数​に​基づく​定式​化​さ​れ​た​問題​の​最適​解​を​ソフトウェア​が​判定​する​まで​数​秒​しか​かかり​ま​せん (図​5​を​参照)。

 

この​ソフトウェア​モジュール​の​特徴​は、​以下​の​とおり​です。

 

  • LabVIEW MathScript RT​モジュール​を​使用​する​こと​で、​複雑​な​ユニット​コミットメント​の​問題​を​数​秒​以内​で​解決​する​こと​が​できる。
  • LabVIEW​の​GUI​によって、​ユーザ​は​デフォルト​の​設定​の​ま​まで、​または​設定​を​カスタマイズ​し​て​ユニット​コミットメント​モジュール​を​簡単​に​実行​する​こと​が​できる。
  • LabVIEW​の​リアルタイム​キ​ャ​プチ​ャ​機能​を​利用​し​て、​ユーザ​が​定義​した​開始​時刻​に​自動的​に​この​ソフトウェア​を​実行​する。
  • 最適​化​が​完了​すると、​その​結果​は​サーバ​上の​ユーザ​が​定義​した​パス​に​自動的​に​保存​さ​れる​とともに、​MEMS​の​最適​化​電力​フロー​モジュール​に​送信​さ​れる。

 

状態​推定

MEMS​の​リアルタイム​機能​で​ある​状態​推定​は、​Supervisory Control and Data Acquisition (SCADA) によって​収集​さ​れ​た​測定​結果、​サーキット​ブ​レ​ー​カー​ステータス、​電圧​レギュレータ​の​タップ​位置​を​利用​し​て、​電力​システム​の​バス​電圧​を​確認​および​推定​し​ます。​推定​さ​れ​た​バス​電圧​の​振幅​と​位相​角​は、​システムの信頼できる状態値であると見なされ、​最適​化​電力​フロー​モジュール​へ​の​入力​の​1​つ​として​使用​さ​れ​ます。​処理​さ​れ​た​バス​負荷​値​は、​負荷​予測​モジュール​へ​の​入力​として​使用​さ​れ​ます。

 

状態​推定​モジュール​は、​LabVIEW​プラットフォーム​を​ベース​に​した​The MathWorks, Inc.​の​MATLAB​プログラミング言語で記述され、​以下​に​示す​3​つ​の​サブ​機能​を​備え​てい​ます。

 

  1. ト​ポロ​ジ​プロセッサ: ノード​指向​型​の​ネットワーク​を​バス​指向​型​に​変換​する​こと​によって、​ネットワーク​の​構成​を​判断​する。
  2. 状態​推定: バス​電圧​の​振幅​と​角度​を​計算​する。
  3. 不良​データ​の​検出​と​識別: 状態​推定​モジュール​で​使用​する​前​に、​未処理​の​測定​データ​が​良好​で​ある​こと​を​確認​する。

 

状態​推定​モジュール​の​コード​を​記述​する​場合、​どの​電力​ネットワーク​でも​確実​に​実行​できる​よう​に​する​こと​は​難しい​課題​です。​そのため、​私​たち​は​スクリプト​ブロック​を​活用​し​て、​複雑​な​アルゴリズム​を​記述​する​際​に​高い​柔軟性​を​持​た​せ​ま​した。​各​サブ​機能​は、​LabVIEW​で​スクリプト​ブロック​を​使用​し​て​実装​さ​れ​てい​ます。​入力​および​出力 (1D​および​2D) は、​スクリプト​ブロック​間​で​データ​を​転送​する​か、​または​フロント​パネル​に​転送​し​て​結果​を​表示​し​ます。​また、​フィードバック​ノード​を​使用​し​て​不良​データ​の​検出​と​識別​を​行い​ます。

 

行列​計算​の​定式​化​と​処理​では、​LabVIEW​に​備わる​プログラミング​ツール​を​利用​する​こと​で​電力​システム​アプリケーション​の​コード​記述​が​簡素​化​さ​れる​ため、​プログラミング​に​かかる​時間​を​節約​する​こと​が​でき​ます。

 

 

 

私​たち​は、​この​状態​推定​機能​を​他の​MEMS​機能​とともに、​NTU​の​LaCER​に​設置​した​マイクロ​グリッド​ハードウェア​に​組み込む​ことに​成功​しま​した (図​6​を​参照)。

 

最適​化​電力​フロー

最適​化​電力​フロー​は、​MEMS​オンライン​機能​の​1​つ​です。​最適​化​電力​フロー​モジュール​は、​総​発電​コスト​や​システム​損失​など​について、​所​与​の​電力​システム​ネットワーク​にとって​最適​な​設定​を​識別​し​ます。​それ​と同時に、​電力​フロー​関連​の​各​等​式​を​満​た​し、​バス​電圧​の​制約、​分岐​フロー​の​制限、​発電​ソース​能力​の​制限​など​の​設備​運用​上の​各種​制限​を​クリア​し​ます。​最適​化​電力​フロー​モジュール​へ​の​入力​データ​に​は、​状態​推定​モジュール​によって​定義​さ​れる​ネットワーク​構成​と​負荷​情報​が​含​まれ​ます。​出力​結果​の​一部​として、​最適​化​電力​フロー​モジュール​は​以下​の​各項目​に対する​推奨​値​を​提示​し​ます。

 

  • 有効/​無効​電力​の​電源​出力
  • 負荷​時​タップ​切り替え​変圧​器​の​タップ​比率

 

これらの​パラメータ​を​サーキット​ブ​レ​ー​カ​コントローラ、​インバータ​コントローラ、​発電​コントローラ、​および​負荷​時​タップ​コントローラ​に​送信​し​て、​より​経済​的​かつ​効率​的​な​モード​で​稼働​する​よう​システム​を​維持​し​ます。

 

 

 

私​たち​は、​2​次​計画​を​使用​し​て​最適​化​電力​フロー​の​問題​を​解決​しま​した。​この​アルゴリズム​の​コード​を​MATLAB​で​記述​し​て​から、​MATLAB​スクリプト​ノード​を​介​し​て​LabVIEW​に​統合​しま​した。​LabVIEW​を​使用​し​て、​最適​化​電力​フロー​を​状態​推定​と​SCADA​の​両方​に​リンク​し、​特定​の​マイクロ​グリッド​コンポーネント​を​制御​しま​した。​図​7​は、​NTU​の​LaCER​に​ある​マイクロ​グリッド​用​に​LabVIEW​ツール​キット​を​使用​し​て​作成​した​最適​化​電力​フロー​の​メイン​GUI​です。

 

LF​アルゴリズム​が、​MEMS​の​ユニット​コミットメント (UC) に​首尾​よく​統合​さ​れ​てい​ます。​実装​さ​れ​た​予測​システム​は、​十分​な​確度​と​信頼​性​をもって​運用​さ​れ​てい​ます。

 

ユニット​コミットメント

ユニット​コミットメント (UC) ソフトウェア​モジュール​は、​MEMS​の​最も​重要​な​コンポーネント​の​1​つ​として​動作​し​ます。​この​ソフトウェア​モジュール​は、​需要​予測​プロファイル​に​基​づ​い​てい​ます。​これ​を​使用​する​こと​で​マイクロ​グリッド​の​オペレータ​は、​マイクロ​グリッド​が​分離​さ​れ​て​いる​とき​は​運用​コスト​全体​を​最小限​に​抑え、​マイクロ​グリッド​が​メイン​グリッド​に​接続​さ​れ​て​いる​とき​は​総​利益​を​最大​化​する​という、​最適​な​発電​スケジュール​を​容易​に​特定​できる​よう​に​なり​ます。​最適​化​の​プロセス​が​完了​すると、​オン/​オフ​の​ステータス​および​発電​ソース​から​ディスパッチ​さ​れ​た​電力​量 (kW) など​の​結果​が​MEMS​の​最適​化​電力​フロー (OPF) モジュールに送信され、​そこで​処理​さ​れ​ます。​UC​は、​電力​システム​管理​において​最も​複雑​な​最適​化​問題​の​1​つ​です。​LabVIEW​の​MATLAB​スクリプト​ノード​を​使用​する​こと​で、​いくつか​の​制約​と​数百​の​変数​の​ある​定式​化​さ​れ​た​問題​の​最適​解​を、​ソフトウェア​は​数​秒​以内​で​判断​でき​ます。​図​5​に、​UC​の​メイン​GUI​を​示し​ます。

 

この​ソフトウェア​モジュール​の​特徴​は、​以下​の​とおり​です。

 

  • LabVIEW​の​MATLAB​スクリプト​ノード​を​使用​し​て、​複雑​な​UC​の​問題​を​数​秒​以内​で​解く​こと​が​できる。
  • LabVIEW​に​備わる​グラフィカル​な​インタフェース​によって、​ユーザ​は​デフォルト​の​設定​の​ま​まで、​または​設定​を​カスタマイズ​し​て​UC​の​最適​化​を​簡単​に​実行​する​こと​が​できる。
  • LabVIEW​の​リアルタイム​キ​ャ​プチ​ャ​機能​を​利用​し​て、​ユーザ​が​定義​した​自動​開始​時刻​に​自動的​に​この​ソフトウェア​を​実行​する。
  • 最適​化​が​完了​すると、​その​結果​は​サーバ​システム​上の​ユーザ​が​定義​した​パス​に​自動的​に​保存​さ​れる​と同時に、​MEMS​の​OPF​に​も​送信​さ​れる。

 

状態​推定

MEMS​の​リアルタイム​機能​で​ある​状態​推定​は、​SCADA​によって​収集​さ​れ​た​測定​結果、​サーキット​ブ​レ​ー​カー​ステータス、​電圧​レギュレータ​の​タップ​位置​を​利用​し​て、​電力​システム​の​バス​電圧​を​確認​および​推定​し​ます。​推定​さ​れ​た​バス​電圧​の​振幅​と​位相​角​は、​システムの信頼できる状態値であると見なされ、​OPF​へ​の​入力​の​1​つ​として​使用​さ​れ​ます。​また、​処理​さ​れ​た​バス​負荷​値​は、​負荷​予測​モジュール​へ​の​入力​として​使用​さ​れ​ます。

 

状態​推定​モジュール​は、​LabVIEW​プラットフォーム​を​ベース​に​した​MATLAB​プログラミング言語で記述され、​以下​に​示す​3​つ​の​サブ​機能​を​備え​てい​ます。

 

  1. ト​ポロ​ジ​プロセッサ:​ノード​指向​型​の​ネットワーク​を​バス​指向​型​に​変換​する​こと​によって、​ネットワーク​の​構成​を​判断​する。
  2. 状態​推定:​バス​電圧​の​振幅​と​角度​を​計算​する。
  3. 不良​データ​の​検出​と​識別:​状態​推定​モジュール​で​使用​する​前​に、​未処理​の​測定​データ​が​良好​で​ある​こと​を​確認​する。

 

状態​推定​モジュール​の​コード​を​記述​する​場合、​どの​電力​ネットワーク​でも​確実​に​実行​できる​よう​に​する​こと​は​難しい​課題​です。​そのため、​複雑​な​アルゴリズム​を​記述​する​際​に​高い​柔軟性​を​持​たせる​方法​の​1​つ​として、​スクリプト​ブロック​を​活用​し​ます。​各​サブ​機能​は、​LabVIEW​で​スクリプト​ブロック​を​使用​し​て​実装​さ​れ​てい​ます。​入力​および​出力 (1D​および​2D) は、​スクリプト​ブロック​から​他の​ブロック​に​データ​を​転送​する​か、​または​フロント​パネル​に​転送​し​て​結果​を​表示​する​ため​に​作成​さ​れ​ます。​また、​フィードバック​ノード​は​不良​データ​を​検出​および​識別​する​フィルタ​として​使用​さ​れ​ます。

 

行列​計算​に​基づく​定式​化​と​処理​では、​LabVIEW​に​備わる​プログラミング​ツール​を​利用​する​こと​で​電力​システム​アプリケーション​の​コード​記述​が​簡素​化​さ​れる​ため、​プログラマ​にとって​時間​の​節約​に​なり​ます。

 

この​状態​推定​機能​は、​他の​MEMS​機能​と、​NTU​の​クリーン​エネルギー​リサーチ​ラボ (LaCER) に​設置​した​マイクロ​グリッド​ハードウェア​と​の​連携​によって、​その​能力​が​証明​さ​れ​ま​した。​図​6​に、​状態​推定​モジュール​の​メイン​GUI​を​示し​ます。

 

最適​化​電力​フロー

最適​化​電力​フロー (OPF) は、​MEMS​オンライン​機能​の​1​つ​です。​OPF​の​目的​は、​総​発電​コスト​や​システム​損失​など​について、​所​与​の​電力​システム​ネットワーク​にとって​システム​機能​を​最適​化​する​設定​を​識別​する​こと​です。​それ​と同時に、​電力​フロー​関連​の​各​等​式​を​満​た​し、​バス​電圧​の​制約、​分岐​フロー​の​制限、​発電​ソース​能力​の​制限​など​の​設備​運用​上の​各種​制限​を​クリア​し​ます。​OPF​へ​の​入力​データ​に​は、​状態​推定 (SE) モジュール​によって​定義​さ​れる​ネットワーク​構成​と​負荷​情報​が​含​まれ​ます。​出力​結果​の​一部​として、​OPF​は​以下​の​各項目​に対する​推奨​値​を​提示​し​ます。

 

  1. 有効/​無効​電力​の​電源​出力
  2. 負荷​時​タップ​切り替え​変圧​器​の​タップ​比率

 

これらの​パラメータ​を​サーキット​ブ​レ​ー​カ​コントローラ、​インバータ​コントローラ、​発電​コントローラ、​および​負荷​時​タップ​コントローラ​に​送信​し​て、​より​経済​的​かつ​効率​的​な​モード​で​稼働​する​よう​システム​を​維持​し​ます。

 

また、​OPF​の​問題​を​解決​する​ため​に​2​次​計画​を​使用​し​てい​ます。​この​アルゴリズム​の​コード​を​MATLAB​で​記述​し​て​から、​MATLAB​スクリプト​ノード​を​介​し​て​LabVIEW​に​統合​し​ます。​LabVIEW​プラットフォーム​を​ベース​にし​て、​OPF​を​SE​と​SCADA​の​両方​に​リンク​し、​特定​の​マイクロ​グリッド​コンポーネント​を​制御​し​ます。​NTU​の​LaCER​に​ある​マイクロ​グリッド​用​に、​LabVIEW​ツール​キット​を​使用​し​て、​図​7​に​示す​OPF​の​メイン​GUI​を​作成​し​てい​ます。

 

MATLAB®​は、​The MathWorks, Inc.​の​登録​商標​です。

 

作成​者​情報:

Gooi Hoay Beng
​南洋​工科大学
​南洋​工科大学 (NTU) 電気​電子工学部 (S2-​B7c-05)
​Singapore 639798
​Singapore
​電話: +65-67905481
​FAX​番号: +65-67933318
ehbgooi@ntu.edu.sg

図​1. ​ ​MEMS​データ​インタフェース​の​ブロック​ダイ​ア​グラム ​
図​2. ​ ​LabVIEW 2009​を​使用​し​て​開発​した​MEMS​の​メイン​GUI。​ここ​で、​設置​さ​れ​た​すべて​の​電力​センサ​を​監視​する ​
図​3. ​ ​LabVIEW​で​開発​した​人工​ニュー​ラ​ル​ネットワーク​の​トレーニング​用​GUI ​
図​4. ​ ​LabVIEW​で​開発​した​負荷​予測​の​メイン​GUI ​
図​5. ​ ​LabVIEW​で​開発​した​ユニット​コミットメント​の​GUI ​
図​6. ​ ​LabVIEW​で​開発​した​状態​推定​機能​の​メイン​GUI ​
図​7. ​ ​LabVIEW​で​開発​した​最適​化​電力​フロー​機能​の​メイン​GUI ​