NI、新しいベクトル信号トランシーバ製品ファミリとして、XバンドからKaバンドまで対応する製品発表

米国テキサス州オースティン – 2019年6月4日 – 自動テスト/自動計測システムの開発とパフォーマンスを加速するソフトウェア定義プラットフォームのプロバイダであるNI(Nasdaq:NATI)は本日、PXIe-5831ベクトル信号トランシーバ(VST)を発表しました。本製品では、Xバンド/Kuバンド/Kaバンドを使用するレーダおよび衛星通信(SATCOM)のコンポーネントやシステムの市場投入に伴う時間的な課題を解決できます。

 

軍用電子機器やSATCOMなどの分野では、増加する要件に応えるため、電磁スペクトルが目覚ましい進化を遂げています。それに伴い、高周波数帯のレーダや通信システムの試作、検証、テストに費やす時間の短縮が求められるようになりました。VST製品ファミリに新たに加えられたPXIe-5831 VSTは、モジュール式ミリ波ヘッドを備えた製品で、最大44 GHzの周波数に対応します。高性能FPGAを搭載しており、1 GHzの瞬時帯域幅による信号の生成と解析が可能です。これにより、高速でなおかつ最適化された計測、インライン信号処理、および高速データ転送が実現します。

 

NIの航空宇宙/防衛/政府関連ビジネス担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャであるLuke Schreierは、次のように述べています。「2012年に最初のVSTが発売されたとき、高性能なRFテストセットの開発方法に革命が起きました。特長として、キャリブレーションされたRF計測の信頼性、ユーザによるプログラムが可能なインライン処理の柔軟性、LabVIEWでのプログラミングと既存のVHDL IPの活用が可能な点などがありました。こうした機能をさらにレーダやSATCOM用の周波数に使用できるようにすることで、複雑な送受信システムの開発に伴うスケジュール、テストコスト、品質の課題を解決へと導けます。企業としては、これらのアプリケーションと商用5Gセクタとの間で存分に技術を活用したおかげで、製品をより効率的にサポートできるようになりました。」

 

PXIe-5831は、PXIe-5820ベースバンドVSTとPXIe-3622ベクトル信号アップコンバータ/ダウンコンバータを組み合わせたもので、5~21 GHzのダイレクトRF生成と解析が可能です。モジュール式ミリ波ヘッドは、最大32チャンネルのキャリブレーション済みの統合スイッチにより23~44 GHzの周波数まで対応範囲を拡張します。これにより、インフラストラクチャを追加することなく、マルチチャンネルのビームフォーマと位相アレイ計測が可能になります。

 

PXIe-5831は、DCからミリ波まで、600種類を超えるPXI製品のNIモジュール式計測器ポートフォリオを補完する製品です。また、PCI Express Gen 3バスインタフェースを使用した高スループットのデータ移動といった、NIのプラットフォーム機能も備えており、搭載されたタイミング/トリガ機能によってPXIモジュール間でナノ秒未満の同期も実行します。この製品を使用する際には、LabVIEWソフトウェアの高い生産性、LabVIEW FPGAモジュールの柔軟性、さらにはパートナー、アドオンIP、およびアプリケーションエンジニアで構成される強力なエコシステムのメリットを大いに生かすことができます。こうした数多くの強みによって、急速に変化していく技術や厳しい技術要件に対応し、予算内かつ予定どおりに新しいシステムを納品することができます。

 

PXIe-5831とNIのレーダ/通信ソリューションの詳細については、こちらをご覧ください。

PXIe-5831 VST、モジュール式ミリ波ラジオヘッド

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