任意シーケンス出力モードを使用すると、信号発生器のオンボードメモリに複数の波形をロードできます。

波形は有限サンプルで構成されます。これらのダウンロードされた波形を特定の順番で生成するには、シーケンスを作成する必要があります。シーケンスには順番に並んだ複数のセグメントが含まれます。各セグメントでダウンロードする波形、選択した波形の繰り返し数、および計測器によって生成されるマーカのオフセット値を指定します。波形シーケンス生成のタイミングと動作は、ユーザが選択したトリガモードにより異なります。

表 1. 波形とセグメント
波形またはセグメントタイプ 波形またはセグメント形状 説明
波形A オンボードメモリにダウンロードされる1サイクル分の正弦波
波形B オンボードメモリにダウンロードされる1サイクル分のランプ波形
波形セグメント1 波形Aを使用して3回反復またはループするセグメント
波形セグメント2 2回ループする波形Bを使用して作成されたセグメント
波形セグメント3 1回のみループする波形Aを使用して作成されたセグメント
シーケンスリストまたは波形リンク 波形は順番にリンクされています。シーケンスを使用して波形を生成するという概念は、「波形シーケンス」または「波形リンク/ループ」と呼ばれています。

セグメントの要素

シーケンスはセグメント単位で作成されます。各セグメントは、以下の4つのコンポーネントで構成されています。

  • 波形ハンドル —セグメントによってアクセスされるダウンロード済みの波形を指定します。オンボードメモリにダウンロードされた各波形の波形ハンドルが返されます。波形のダウンロードに関する詳細については、「niFgen波形を作成」VIまたは「niFgen波形を割り当て」VI、もしくは「niFgen_CreateArbWaveform」関数または「niFgen_AllocateWaveform」関数を参照してください。
  • サンプルカウント —セグメントが使用するダウンロードした波形のサンプル数を指定します。サンプルカウントは、ダウンロードした波形の実際のサイズと等しくならない場合があります。サンプルカウントがダウンロードした波形のサイズを下回る場合、その波形の一部分(波形の初めのサンプルから開始)のみがそのセグメントで使用されます。サンプルカウントがその波形サイズを上回る場合、NI-FGENはエラーを返します。サンプルカウントが0に設定されている場合、NI-FGENはその波形の実際のサイズを自動的に使用します。
  • 波形ループ —波形または波形のサンプルカウントによって表示される部分の反復回数を指定します。最大ループ回数は16,777,215です。
  • マーカオフセット —その波形でのマーカ生成箇所を指定します。オフセットは、波形の始め(波形の始めのサンプルであるサンプル0)を基準にしています。詳細については、マーカイベントを参照してください。
  • 任意シーケンスの作成および構成に関する詳細については、「niFgen任意シーケンスを作成」VIまたは「niFgen上級任意シーケンスを作成」VI、もしくは「niFgen_CreateArbSequence」関数または「niFgen_CreateAdvancedArbSequence」関数を参照してください。