測定タイミングを構成する

ドライバによって選択された分解能ベースのDMM測定時間がアプリケーションで許容できない場合は、プロパティを使用して測定のアパーチャ遅延および/または整定時間を直接設定できます。

アパーチャ遅延は、秒または電源周期のいずれかで指定できます。設定は、「アパーチャ遅延単位」プロパティで行います。単位として電源周期を選択する場合は、「niDMM 電源周波数を構成」または「電源周波数」プロパティを使用して電源周波数を指定します。「アパーチャ遅延」プロパティを希望の値に設定します。指定したアパーチャ遅延が希望した最少値より小さい場合、ドライバは指定値ではなく最小値を使用します。

メモ NI 4080/4081/4082では、アパーチャ遅延単位プロパティとアパーチャ遅延プロパティを任意の順序で設定できます。その他のすべてのデバイスでは、アパーチャ遅延プロパティを設定する前に「アパーチャ遅延単位」プロパティを設定する必要があります。

測定および波形集録の整定時間を構成するには、「整定時間」プロパティを設定します。整定時間は秒で指定します。指定した整定時間が希望した最少値より小さい場合、ドライバは指定値ではなく最小値を使用します。

アパーチャ遅延が明確に設定されている場合、絶対分解能値は無視されます。有効分解能は選択されたアパーチャ遅延によって決定されます。アパーチャ遅延または整定時間をリセットするには、これらのプロパティを「自動選択(-1)」に設定します。「niDMM測定を構成」を呼び出すと、アパーチャ遅延が「自動」にリセットされます。これにより、ドライバは希望した分解能を使用してハードウェアをプログラムします。

アパーチャ遅延を直接設定した場合、オートゼロ、ADCキャリブレーション、DCノイズ除去値も設定します。これらのプロパティは、デフォルトで「自動選択 (-1)」に設定されています。アパーチャ遅延が設定されると、ドライバはオートゼロおよびADCキャリブレーションを無効にし、標準DCノイズ除去の設定を使用します。別の値を使用したい場合、これらのプロパティに希望の値を設定します。これらのプロパティ値をドライバに指定させたい場合、値を「自動選択」にリセットします。

メモ アパーチャ遅延は、波形集録に直接設定することはできません。詳細については、サンプリングレートを参照してください。

測定時間の設定方法

  • LabVIEW
    1. 「アパーチャ遅延単位」プロパティを秒または電源周期で設定します。
    2. 「アパーチャ遅延」プロパティを使用します。
  • CVI/C++/Visual Basic
    1. niDMM_SetAttributeViInt32」を使用して「アパーチャ遅延単位」属性に必要な値を設定します。
    2. niDMM_SetAttributeViReal64」を使用して「アパーチャ遅延」属性に必要な値を設定します。

平均化

長いアパーチャ遅延を含むシングルまたは複数ポイント測定では、ドリフトを補正するために各測定に適用される新しいオートゼロオフセットを使用して複数の短い測定を行うことが可能です。測定の平均数は、次の手順で指定できます。

  • LabVIEW
    1. 「オートゼロ」を有効にします。
    2. 「平均数」プロパティを設定します。
  • CVI/C++/Visual Basic
    1. 「オートゼロ」を有効にします。
    2. niDMM_SetAttributeViReal64」を使用して、「NIDMM_ATTR_NUMBER_OF_AVERAGES」属性の値を設定します。
メモ 抵抗測定を平均する場合、オフセット補正抵抗を無効にする必要があります。